第十八話 眠い 疲れた
んしょんしょ…はっ、更新が遅れたのがばれた。
ゴリラ(もう面倒くさいから伏せねぇ)との対談を終え、部屋へと帰ってきた俺。
問答無用でベッドに倒れこむ。
生まれて初めての学校教育。
突っかかって来るキザ男への対処。
度重なる筋トレ。
ゴリラとのやり取り。
等といったことの連続で俺は心身ともに疲れ切っていた。
学校って大変なんだな…。
正直、竜と闘ったり、ゾンビやグールを蹴散らしたりするほうが楽な気がする。
あ、ゾンビやグールは楽じゃねぇな。俺、基本素手で闘うからああいうアンデット系は苦手なんだ。
「随分と疲れてるみたいだね、アキ。」
机に向かって、こちらを振り向きもせず発言するルイス。
「そりゃあ疲れもするって。初めてのことの連続なんだから。」
「ゴリン教官は何の用事だったのさ?」
この質問に対して、俺はしばし考える。
あのおっさんが特務騎士団の一員だということは、ルイスに告げるべきだろうか?
この先俺はいなくなるだろうが、こいつは卒業までここにいるだろう。普通に。
そんな奴にゴリン教官は特務騎士団のそこそこ偉い人ですなんていったらどうなるか。
…きっと気を張って嫌な思いをするに違いない。そうだ、きっとそうだ。
うん…黙っておこう。
決してその方が面白いことになるとか、そんなことを考えたわけじゃないぞ。
…俺もおっさんの癖がうつったのか?
「いんや、特に何も。教師に対する態度がなんだとか、大人をなめるなとか何だとか。そんな感じのことを色々と」
「へぇ。僕はてっきり特務騎士団関係の何かかと思ったんだけど、違ったのか。」
…
……
………
…………ん?
「何でしってんだよ!?」
「あ、やっぱりそうだったんだ。」
厚底眼鏡で瞳は見えないが、口元がにやりと笑いやがる。
こいつ、カマかけやがったな。
隠そうと決めた俺の心理描写は一体なんだったんだよ…。
「いくら名門学校とはいえ、あんな動きする人がただの教師な訳ないからね。そして、そんな人が特務騎士団所属らしいアキを呼び出すってことはそういうことなのかなって思っただけ。で、教えてくれるの?くれないの?」
「あぁ、もういいよ。話す話す。ばれちまったもんはしゃあねぇ。」
ゴリン教官とのやりとりをかくかくしかじかと話す。
特にフリートのおっさんが話すの忘れてたあたりを念入りにね!
「アキ…。君、上司に嫌われてるんじゃないの?」
「そんなことねぇ!ってすぐに叫ぶことができないのは確かだな。」
まぁ、こういっちゃなんだが俺はおっさんのことを信頼している。
命の恩人であるし
自分に生きる道を示してくれた人であるし
俺の知っている人間の中じゃ最強だ
う~ん、あんまり素直に尊敬できないのはなんでだろ?照れてんのかね、俺は。
「まぁ、そういうわけだから。協力者がルイスに続いて1人増えたってことでよろしく。」
「了解したよ。…できれば関わり合いになりたくないけど。」
こいつは相変わらずだなぁ。もうちょっと、こう、なんだ?
フレンドリーに出来ないもんかねぇ。おいおい何とかなるかな。などと思いながらいそいそと掛布団を自分にかぶせる。
疲れたから、もう寝ようっと。
「おやすみ~。」
「え?調査とかしないの?」
…そうだ。疲れにかまけて任務という第一目的を完全に忘れてしまっていた。
直前まで、その話をしていたというのに。
恐るべし学生生活。
でも、正直今日は動く気になれない。うまい言い訳はないもんだろうか。
「あ~、あれだよ。編入生がこそこそ動き回ってたら怪しまれるだろ?学校に馴染むまでは大胆な動きは控えようかと…。」
「直接生徒に聞きに行くとかじゃないなら、むしろ今の時期の方がいいと思うけどね。どこにいても探検でもしようと思ったっていえば済むし。」
正論を言ってくれるじゃないかこの野郎。
だが今日は動かん!絶対に動かん!
変な方向で前向きだな俺。
「明日からね…、明日。俺疲れてんの。」
呆れたようにルイスは口を開く。
「別にいいけど、そうしているうちに誰かが失踪したらどうするのさ?」
「…その方が都合がいいんだけどな。」
「え?」
んしょ、布団から這い出てベッドの上に座り込む。
こっちを向いたルイスに向けて、自分の考えを述べることにした。
「今まで消えた連中の優先順位は高くない。それは理解してるな?」
「まあね。」
「犯人の目的が分からねぇから何とも言えねえが、死んじまってるかどっかに送られた可能性が高いと思う。そうすると、失踪した連中を探すのは面倒だ。」
「だから、新たに被害者が出てそっちの線から追った方がいいってことかな?」
「そういうことだ。失踪した連中のことを調べて、どんな奴が消えたのかを把握してから、次にやられそうな奴に目星をつけたいのが本音だが…。」
「そっちをやるには学校に馴染んでからじゃないと怪しまれる…か。なるほど、ちゃんと考えているんだね。」
感心したようにうなずくルイス。
思いつきでいった面が多々あるのは事実だが、概ねこの考えで間違っていないように思われる。
ルイスの協力があれば馴染むという点にも時間をかけずに済みそうだ。
「ちゅうわけで、俺は寝る。また明日。」
「はい、また明日。」
こうして合法的に寝る理由を手に入れた俺は、眠りの世界へと身を投じたのであった。
何十話まで行ったら、纏めた文章で出そうかな…。
夢のまた夢な気もしますが。




