表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
千年王国ものがたりエイシア創記  作者: みづきゆう
第一章、空と大地の剣
1/174

はじめて投稿します。みづきゆうと申します。よろしくお願いします。

 シエラが領主の娘として育った国クリストンは、一年前に海の向こうからやってきた侵略者、バテントス帝国に占領された。シエラは、その時の戦いで、クリストン領主である兄ライアスと、もう一人の兄シゼレを亡くしている。


 シエラには、ライアスとシゼレ以外のきょうだいはいない。シエラの父親である前領主は二年ほど前に病死し、母親もシエラが物心つく前に亡くなっており、二人の兄が戦死したあとは、領主家の人間はシエラ一人だけとなっていた。


 バテントス帝国は、たった一人残った領主家の娘シエラを、クリストンの新領主にしたあと、極秘裏にバテントス帝国へ護送する事にした。


 帝国がクリストンを占領したとはいえ、クリストンの首都サラサをおさえ、シエラを人質に取っただけだったので、各地にちらばるクリストン国内の反バテントス勢力すべてをおさえこめたわけではない。帝国に護送する事にしたのも、シエラが反勢力に奪回されるのを警戒したからだった。


 護送日当日、シエラは睡眠薬を飲まされ、棺おけによく似た長い行李に入れられた。そして、運び屋に偽装した兵士達に守られた荷馬車に荷物同然に積まれたのである。


 首都サラサから、バテントスの船があるクリストン北部の港までは、どんなに急いでも数日かかる。荷馬車で棺おけなどという、非常識な方法での護送になったのも、あくまでもシエラの移動が反勢力に知られないようにするためだった。そして、そのために、首都サラサには、シエラの偽物まで用意しておいたのである。


 シエラが、首都サラサを旅立ち幾日か過ぎ、睡眠薬と棺おけでの屈辱的な日々にもあきらめがついたころ、荷物輸送のための運び屋に化けたバテントス軍の隊商が、とつぜん何者かの襲撃をうけた。襲撃は、もうすぐ港だという隣国ゼルムに近い山間でおこった。


 シエラ護送のために選抜された少人数ながらの精鋭部隊は、襲撃者達が使った今まで見た事もない筒状の細長い武器によって、あっというまに蹴散らされてしまい、睡眠薬でウトウトしているシエラを奪われ、それきり見つける事はできなかった。


 その後、バテントス軍は、サラサにいる偽物を本物のシエラ姫とし、そのまま何事も無かったかのよう、占領政策を続けていた。


 物語は、ここから始まる。


全9章で構成されています。すべて完成済みですので、順次発表させていただきます。長い物語になりますので、最後までおつきあいいただけたら幸いです。この作品をお読みいただき、まことにありがとうございます。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ