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バンダラックラスト

「バンダラックラスト」でヘッドショットが横線上に流れる。小さいモニターの前に、世界のトッププレイヤー50位にランクインした「ZEEK」の名前が装飾されていた。


今日もプレイ中の映像を一人居室で確認する。「また今月もランク上がった…」モニターに出てくる成績を眺める小黒駿。


現実の学校生活では、駿は目立たない存在だった。授業中は静かにノートを取り、休み時間も教室の隅で本を読んでいる。誰も彼が「ZEEK」として世界中のゲーマーに知られる存在だとは思わない。


「ゲームの中だけが、俺の居場所だよな…」


そんな日常が一変したのは、ある日、通学途中に起こった事件だった。


学校へ向かう途中、商店街の角を曲がった瞬間、何かが爆発音のような音を立てて駿の周りの空気を裂いた。目の前には、見知らぬ男が銃を持ち、人々が悲鳴を上げながら逃げ惑っていた。


「な、なんだ…?」


状況を把握する間もなく、駿は銃口を向けられた。次の瞬間、激しい痛みが胸を貫き、視界が真っ暗になる。


目を覚ますと、駿は見知らぬ天井を見上げていた。


「ここは…どこだ?」


体を起こそうとすると、自分の手が小さくなっていることに気付く。さらに周囲を見渡すと、木造の家具や石造りの壁が目に入った。どう見ても、自分の知っている世界ではない。


部屋の扉が開き、一人の女性が入ってきた。


「お目覚めですか、坊や?」


優しい声で語りかけてくるその女性は、駿の母親のような存在のようだった。


「ここは…どこ?」


「あなたの家よ。怪我をしていたところを村の人が助けてくれたのよ。」


駿は混乱しながらも、自分がどうやら幼い子供の姿になっていることに気付く。そして、この世界が彼の知っている現代日本とは全く異なる、銃が当たり前のように存在する異世界だということを徐々に理解していく。


「もしかして、俺…転生したのか?」



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