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プロローグ

4人の冒険者が巨大な魔物と戦っていた。おそらくあれは厄災の魔神の一体だろう。

ある冒険者が何かのスキルを発動したようだ。勇者スキルを持つ者=勇者だ。魔神が真っ二つになる。しかし数秒後に元の姿に戻り、攻撃を再開した。

その攻撃を屈強な男=戦士が受け流し、そのあとにいかにも魔法使いの格好の男=魔導士が魔法を放つ。魔神の体に穴が開くが、これも塞がる。

戦士が何かを叫んでいる。

俺には聞こえない。俺のスキルはおそらく意識だけを飛ばして見るだけだ。声や音は聞こえないのだ。

だが、見ているだけで分かる。このパーティは疲れ切っている。そして焦っているようだ。

だが、戦士と勇者が身構えた。この魔神には攻撃が効かないのに、まだ攻撃しようとしているみたいだ。

俺だったらそこまでできるだろうか?

このパーティ唯一女性の冒険者=聖女が、勇者の剣に何かを付加したようだ。光っているところから聖なる力なのだろう。そして戦士の剣には魔導士が炎系を付加したようだ。

その2人がスキルを放つ。魔神の上半身がなくなり、後ろの景色が変わる。凄まじい破壊力だった。だが、魔神の肉体が再生を始めている。それを見て聖女が何かを話しているようだ。勇者が首を横に振っているが、聖女が説得しているように見える。最後には全員が頷くが、勇者が何かを話すと逆に聖女が驚いているようだ。だが、それもつかの間、4人は再生している魔神を囲むように別れた。そして聖女が何かを唱え始めている。そしてしばらくして戦士が塵となり消えた。次は魔導士が塵となり消えた。次は?

勇者が叫んでいる。何を。多分、いや絶対に俺に向かって叫んでいるようだ。俺は、そこに存在していないから見えないはずだ。その時代に俺はいないのだから。でも必死に叫んでいる。俺には何を言っているのか聞こえない。だから、俺は必死に勇者の唇の動きから言っていることを読み取ろうとした。なんとか分かった。それがこの魔神を倒す糸口なのだろうか。

俺は、意識を現在に戻した。その糸口を知らせるために。



次回は 06/23 18:00更新

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