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魔女が真龍に仕掛けた我儘戦争(仮です。迷走中です。少し変えるかもです)  作者: 漆本李彩(しつもと りあ)
第二章 冒険者学校は才女だらけ?!
64/223

第63話 決闘の精神って、なんだよ!

ちゃんと、考えているようで、適当です。

 なんか始まったぞぉ! 由緒正しい800年前から伝わる貴族の決闘が! 何故か小さなテーブルで66枚のカードを使って……。


「シェンユさん、まずはこの配置を覚えて下さいね。とても大事なので」

「了解です」

「マスターはコレを。カード配置のページを開いてくれますか?」


 鞄から引っ張り出して渡されたのは、大きく〝AxE公式ルール説明書〟と書かれたA6サイズぐらいの本だ。こんなもん、いつの間に手に入れてたんだ?


「この裏向きに置かれたAと書いてある30枚の束を〝組織力A〟と言って、隣のEと書かれた30枚の束を〝組織力E〟と言います。2つをまとめて〝組織力〟と呼びます。そしてゲーム開始時にそれぞれから3枚ずつカードを取って手札とします。相手に見せてはいけませんよ。内容が気に入らなければ、引き直しができますが1度のみです。引き直しは3択ありまして、Aカードのみか? Eカードのみか? 全部引き直すか? です。ここまで大丈夫ですか?」

「うん。大丈夫だよ」

「私はEカードのみ引き直しします。ユウ様はどうしますか?」

「俺はAカードのみ引き直すよ」


 あった。カード配置図のページを開いてシェンユに見せてあげる。


――――――――――――――――――――――――――――

    |1<<| < |1▲| > |>>1|   

 待機 |――――――――――――――――――| チ 

 エリア|2<<| < |2▲| > |>>2| | 

    |――――――――――――――――――| ム 

    |3<<| < |3▲| > |>>3| エ 

    |――――――――――――――――――| リ 

    |4<<|    組|組   |>>4| ア 

 エース|―――|    織|識   |―――|   

 エリア|除籍 |    力|力   |   |

    |エリア|    A|E   |   |

――――――――――――――――――――――――――――


「では、私のターン! エースフェイズ。エースカードオープン、〝獲物からの魔石収集家、ドルパット〟をチームに加えます」

「ちょっと、待って。エースカード? この裏向きの6枚は2枚しか表にしないの? 残りは?」

「すみません。マスター以外の人と対戦するのは初めてなので、気合をいれすぎました。説明しますね。エースカード6枚はゲーム開始前からエースエリアに裏向きで置きます。ターンが始まるとまずAフェイズですね。エースフェイズでやる事は2つのみ。表向きのエースカードを1枚だけチームに加える事と、待機エリアにある横向きのカードを縦にします。なのでこのカードをチームエリアに移動させて置きます」

「でも、裏向きしか無いのに? 今、2枚表向きに変えたよね?」

「そうです。始めの第1ターンのみは、指揮値の低いエースカード2枚を表にする。というルールがあります」

「指揮値って何?」

「エースカード固有の能力値なんだ。この左上角にある丸に数字があるだろ? 4と6と9と13と18がある」

「覚える事多いなぁ。了解。分かった」


 ノアがチームリーダーとして出したカードは今まで見た事ないカードだ。祖人族の平凡な能力で、それほど強くないが、やられた時の効果で武器カードを回収できるみたいだ。


「Bフェイズに進みますよ。ビギニング戦略フェイズでは6つの事ができます。第1ステップはエンカウントカードを何枚でも裏横向きで、戦場(いくさば)に置く事が出来ます。私は無いので、第2ステップ。エンフォースカードを表横向きで1枚のみ戦場(いくさば)に置く事が出来ますので、〝鉄魔従大陸の第4製造都市〟を〝4<<〟に配置します。コスト2なので組織力Aから2枚、除籍エリアに置きます」

「ねぇ、タツキ。エンカウントカードって? エンフォースって?」

「3種類あるEカードの事だ。エンカウントカードは戦場(いくさば)に裏横向きに置くカードでタイミングと発動条件が合えば、表向きにして使える。相手ターンでも使えるぞ。エンフォースカードは戦場(いくさば)に表横向きに置くカードで、常時効果を発揮し続けるからゲームの行く末を左右する大事なカードだ」

「うーん。今はなんとなく頭に入れとく」


 ユウとジョノは、もの凄く真剣な顔でノアのカードを睨みつけているけど、どうしたんだろう? もしかして禁止カードとか使ってるのか? さすがに、それは無いか。


「第3ステップでは、手札のアクターカードを出現条件が合っていれば待機エリアに表横向きで出せますが、私は今は出せないので、次の第4ステップに進みます。チーム内のアクターカード1枚を待機エリアに移動出来ますが、それも今は出来ないので、第5ステップに進みますが、これは逆に待機エリアにある縦向きアクターカード1枚をチームに加えられますが出来ません。最後の第6ステップはチームの戦場(いくさば)の地点を指定する、つまり移動ですが、移動力を参照するアクターカードが無いので出来ません」

「わぁお、ノアちゃん何も出来てないのね」

「Cフェイズに進みます。コンバットフェイズは、相手チームを攻撃目標として指定し攻撃や防御やダメージ計算をしますが、私のチームは攻撃できる状態では無く、ユウ様の戦場(いくさば)にはチームすら存在しないので、ここでも何も出来ません。Dフェイズに進みます。ディレイ戦略フェイズでもCフェイズと同じ事が出来ますが、第2から第5ステップはターンに1回なので何もしないで、Dフェイズには第6ステップが無いのでこのまま最後のフェイズに進みます」


 えっ? まずくないか? エースを出してアクターを出さないと不利なるけど、それでいいのか?


「ターンの最後、Eフェイズです。シェンユさん、ここは特に大事なので、最初に覚えて下さいね」

「分かった!」

「エンドフェイズでは、4つの事をします。第1ステップはダメージのリセットです。戦闘で受けて残ったダメージはここで元に戻ります。第2ステップでエースの責任が問われます」

「責任?」

「はい。チーム内にアクターカードが残ってないチームを全滅状態とし、残ったエースカードをエースエリアに戻し、その代償を支払います」

「なるほど、指揮官として失格って事だね」

「そうです。ですので〝獲物からの魔石収集家、ドルパット〟の指揮値の数値分の組織力を消費します。これは手番側が選べるので組織力Aから4枚を除籍エリアに置きます。さらにエースカードのルールで全滅状態でエースエリアに戻ってきた場合、次の裏向きのエースカードを1枚表向きにします」

「それじゃぁ、次のターンだとちょっと強いエースが使えるんだね」

「その通りです。分かってきましたね」

「ノアさん〝獲物からの魔石収集家、ドルパット〟の効果もわすれずにどうぞ」

「ありがとうございます。ではエースカードの全滅ルールで消費した4枚からアームズカードがあれば、1枚手札に加えますね。2枚ありますが、この〝魔力増幅器〟を手札に加えます。次の第3ステップで手札の調整を行います。手札の最大保有枚数は6枚で、私の手札は6枚なので調整は無し。第4ステップでドロー、カードを引くので組織力Eから1枚引きます。シェンユさん、このドローはAから引くかEから引くか自分で選べますよ」

「最後の引きは選べるっと」

「ではエンドです。ユウ様のターンをどうぞ」


 初ターンで組織力を7枚も消費したけど大丈夫か? そのデッキは俺は初めて見る気がするんだが、楽しそうなの組んできました! ってデッキで決闘してるんじゃないよな? 負けたらユウの使用人になるんだぞぉ?


「ノアさんのデッキは見た事無いカードが多いですね。ですが、初手エース殺しはデッキスタイルがバレやすいのでオススメできない戦法ですよ?」

「大丈夫ですよ」

「なら手加減無しでいきます! Aフェイズ、俺のエースカードを表にします〝メリアルア連邦国のB級冒険者〟をチームに加えます。Bフェイズ、エンカウントカードを〝2<〟地点に1枚配置。エンフォースカード〝メリアルア連邦国の海と街〟を〝4<<〟に配置して、アクターカード〝鳥族の奴隷獣人、イグアル〟を組織力Aからコスト1消費してチームに加えます」

「ちょっ待ってよ! ユウそれはダメだよ。アクターカードは、まずは待機エリアに置かないといけないんだ。もう覚えたんだから」

「残念だなシェンユ。このエースカード〝メリアルア連邦国のB級冒険者〟の能力は、特徴『奴隷獣人』をもつコスト1以下のカードをすぐにチームに加えられるんだ。そして〝鳥族の奴隷獣人、イグアル〟はその条件は満たしている」

「本当だ。書いてあるね」

「Cフェイズ! 〝鳥族の奴隷獣人、イグアル〟の移動力で相手〝2>〟地点を指定する。〝鳥族の奴隷獣人、イグアル〟はスキル『直撃』を持っているから、ノアさんの組織力Eに直接攻撃です」

「2ダメージですね」

「Dフェイズはやる事無いので、Eフェイズで最後のドローを組織力Eから引いてエンドです」

「おぉ。ユウの動きが早いよ。オイラはついていけない」

「いや、俺も教えながらやるなら、ゆっくりやるよ?」


 ユウのデッキは初ターンからダメージを出してきたな。たぶん何度か相手した事あるデッキだけど、1度も勝てた事ない。

 たしか祖人族を軸に獣人でサポートするスピード型デッキだったかな。ゆっくりしてると、いつの間にか負けてしまう……。


「なぁ、ノア。ユウのデッキなんだけどさ」

「ちょっと待ったタツキ氏!」

「なんだ? どうした?」

「大会では相手のデッキ内容は分からないもんだぜ?」

「でも大会じゃないし、決闘は当人の有する財力とか武器とか情報とか活用してもいいんだろ? そもそも俺が相手してたらデッキ内容知ってた試合だぞ?」

「ぐっ。確かに……。でも、言っとくが、タツキ氏相手なら間違いなく勝ててた試合だ」


 負け惜しみを! まだ勝負はついてないが。


「大丈夫ですマスター。フェアにいきましょう。デッキの内容を知らないのはユウ様も同じです。私だけが知るのは決闘の精神に反します」

「そ、そうですよね。ノアさん」


 決闘の精神って、なんだよ!


「それとも、私が負けると思ってるんですか?」

「だって、組織力9も削られてるじゃん」

「それって、ノアちゃんが不利なのかな?」

「いいかシェンユ。エクスィの勝敗は、組織力のAかEのどちらかが無くなったら負けなんだよ!」

「なんだって? ノアちゃん大丈夫なの?」

「まだ、始まったばかりですよ? 問題ないです」

「でもさぁ~」

「マスターは私を信じられないのですか?」


 それを言われると、言い返せないよ。


「そこで黙って見てて下さい。そして私が勝った時に、抱きしめて褒めたたえる言葉でも考えておいて下さい」


 えっ? 抱きしめていいの?


「ずいぶんと自信がありますね。ノアさん」

「もちろんです。ユウ様にも私の華麗なる戦いをお見せしますよ」

「それは、楽しみだ」

「では。私の第2ターンを始めます」

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