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魔女が真龍に仕掛けた我儘戦争(仮です。迷走中です。少し変えるかもです)  作者: 漆本李彩(しつもと りあ)
第一章 旅立ちは機械少女と共に
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第18話 説明会です

「シェンユさんが、直接お二人に会いに行くって強行しようとしたので困りましたよ。いちおうギルド職員の許可がないとこの先に進んではいけませんからね。タイミング良く来てくれて助かりました」


 ムーチェン氏はシェンユが苦手なのだろうか? 苦笑いしながら、本当に安堵の表情をしている。


「だって、信じられないからさ! オイラが昼過ぎにまた来るからってタツキに伝えるようにフォルストに頼んだのに~! オイラが来た時には2人共どっかに出て行っちゃっていなかったぞ!!」

「それを、僕に言われましたも……」

「朝、フォルストとすれ違ったから聞いたら、ムーちゃんに頼んだって言ってたんだよ~」

「そんなぁ。フォルストさんから、そんな事、一言も言われてないですよ」

「なぁ、シェンユ。そのフォルストは、どこにいるんだ?」

「ここで、依頼掲示板の前で会ったけど、どっか行っちゃったよ」


 これは、森さんが、すっぽかした可能性が大だな。


「よーし。だいたい把握したから、ムーチャンさんを解放してやろう。仕事もあるだろうし」

「ムーチェンです」

「あっ。すまん。つい」

「むぅ。ちょっと、納得がいかないなぁ」

「まぁまぁ、シェンユさん。ムーチャンさんよりもフォルストさんに原因がありそうですし、こうして会えたのですから、良しとしませんか?」

「ムーチェンです」

「あらっ。失礼しました」


 今のは、絶対にわざとだな。


「しょうがないなぁ。良しとしましょうか。ムーちゃん行ってよし!」

「はぁ…… そうですか。では、失礼します」


 本当は言いたい事があるけど、これ以上関っても時間を無駄にするだけ悟った顔をしていたな。


「それで、シェンユさんは私達に何か用事があるのですか?」

「そうそう!」


 シェンユが両手で、俺とノアをそれぞれ指を指すが、この場所は他の人の邪魔になりそうなので、スライド移動して躱す。何も言ってないがノアも綺麗についてきてくれた。


「ちょっと、なんで嫌そうなのさ。オイラがこの街を案内してあげるよ」

「嫌じゃないけど、突然だな。どうした?」

「何言ってんのさ。二人はオイラの恩人だよ。それに友達だからね! このユウツオで不憫をしないように街のルールとか、場所とか教えてあげるのからね。昼ご飯も一緒に食べよう! オイラいい店を知ってるからさ」


 それは助かるかもしれない。昨日も街の事を知らなくてトラブルになったし。


「それから~、オイラしか行けないスポットとか、眺めのいい場所とかも知ってるよ! 領主さんとも仲いいからね。貴族区画にも入れるし~、なんなら領主の館まで行っちゃう? 連れて行ってあげるよ~」


 マジか!? シェンユってアホっぽいけどスゲーな。ノアでさえ貴族区画には入れなかったというのに。


「あとはね~って! まずい! 仕事遅刻じゃん。怒られちゃう。オイラもう行くから、二人ともちゃんと待っててよ! 昼には来るから! 絶対だよ!」


 後退しつつも口を動かし、ドアに向こう側に行ったのに、もう一度顔だけ覗かせて、待っててよの捨てセリフを吐いて、ピンクの突風は去っていった。


「マスター。約束は了承したのですか?」

「してないけど…… した事になってるんだろうなぁ~」

「時間が限られてしまいましたね。さっさと朝食を済ませて部屋に戻りましょう」

「いやぁ~。朝メシはゆっくり、しっかり食べたいんだけど。一日のエネルギーだからね。急がなくても良くない?」

「何いってるんですか。やる事があるでしょ?」

「何を?」


 ノアが、あからさまに肩を落として、げんなりする。


「説明会です」


 そうだった。

 これ以上ノアに失望されないよう、急いで朝食を頼みに行く。

 メニューは昨日と同じ中華まん的な物がだったが、中身は違っていて、一つがスクランブルエッグで、もう一つはプレーンに塩気の強いバターがついていた。


 他の人達が紙袋でテイクアウトしていたので、俺も同じようにしてもらい、そのまま部屋に戻ってきた。これで時間が節約できるし、食っていれば余計な質問が出来なくて済む。


 ノアの分も合わせて、朝食まんを4つ机に広げ、着席して準備オーケー。お腹がすいたので、とりあえず食べ始める。もちろん耳はちゃんとノアの話に集中だ。


 ノアは、昨日と同じ位置で立っており、あきれ顔をしている。


「まぁ、それで、ちゃんと話が聞けるなら、いいと思いますけど。ではでは、今朝は魔力の話で止まっていましたね。もう一度言いますがマスターには魔力はありませんし、魔法は使えません」


 ノアは少し前かがみになって、両手で大きなバッテンをつくるポーズをする。


「ですが、魔力を別の所から引き出せます」

「なんだって!」


 ノアが腕組仁王立ちポーズになり、眼光が少し鋭くなった気がしたので、急いでスクランブルエッグまんを口に詰める。


「マスターに与えられている特殊能力は全て魔力を消費します。そして、その魔力は私の中にあるブラックボックスを通じてGMから供給されています。これにより私は、マスターが魔力をどのぐらいの量、どのぐらいの時間消費したか知る事ができるのです。もちろん昨日、魔力が消費された事も感じましたよ。少し驚きましたが安心も出来ました」

「安心? 何故に?」

「微消費でしたので。ピンチの時はもっと大量に長時間の消費するでしょう?」

「なるほど」


 今はブラックボックスの方が気になるな。アニメとかマンガとかだと、暴走プログラムが入ってたりするからなぁ。


「ハイ! 先生」

「なんでしょう? マスター君」

「その、ブラックボックスって、なんていうか。大丈夫なんですか?」

「あぁ。言いたい事は分かりますよ~。もちろん安全です! 別の人格が入っていたり、虐殺モードが搭載されてたりはしません」


 また前かがみになって、両手で大きなバッテンをつくるポーズをする。が、すぐに体勢を戻し、服ををめくってお腹を見せてくれる。

 急に、なんだ? とりあえず見ておこう。


「ブラックボックスは、私の中にありますが干渉出来ないプログラムで、詳細を知る事が出来ません。ですが、ある程度の内容を事前にGМから伝えらえています。もちろんマスターにも共有しますね」


 ノアは左手を突き出して人差し指を立てるが、右手は服をめくったままだ。別にいいんだけど、むしろあいがたいけど、耳よりも目の方が集中してしまう。

 口と右手は自動で動いてくれている。


「1つ目は、GМからのメッセージがいくつか入ってます。数も内容も、いつ開示されるかも分かりません。クエストクリアおめでとう! とか入ってるんじゃないですかね。2つ目は、先程も話した魔力に関する事です。3つ目は、特殊能力の鍵があります。実は能力自体は既にマスターに付与されていて、解錠する事で能力が使えるようになる仕様です。解錠はGMからのクエストを1つクリアする毎に、対応した能力が1つ解錠されます」


 そういや神がクエストがなんたらって言っていたな。忘れていたぜ。新しい特殊能力は欲しいなぁ。今の能力は防御的だから、次は戦える力というか、攻撃的な特殊能力がいいなぁ~


「そして4つ目。これが一番重要で一番問題なのですが、クエストの合否判定プログラムがあります」

「ハイ! 先生。問題なんですか?」


 あっ、出ました。やれやれポーズ。そしてお腹が隠れてしまった。

 朝食も食べ終わったし、これで耳のだけに集中できる。


「いいですか。クエストの合否判定は、詳細が分からないブラックボックスの中にあるのですよ? つまり、マスターが頑張っても、それが正解か分からないという事です」

「えっ? 邪悪なドラゴンを倒してこい! とか、伝説のドラゴンの秘宝を集めてこい! って感じではないのか?」

「ちょっと、違いますね~。GМはマスターになんて言ってましたか?」

「えっと…… 新世界の調査とか言ってかな。あと部下の捜索かな」


 顎に手を当てて考えてみる。

 調査か。調査ってなんだろう? ゲームとかだと遺跡の調査とかクエストがあったら、その場所に行って、ギミックがありそうな所とかを調べればいいんだけど。 世界の調査ってなんだ? 世界中を飛び回って調べないといけないのか? 実はこれって結構大変な御使いだったりして……


 ふと、気づいたら、何故かノアも同じポーズをしていた。か、かわいい。


「えっと、とりあえず、クエストがどんな指示のされ方してるのか知りたいんだけど。何か見れます?」


 パンッ! と気持ちいい音を出しながらノアは合掌をして笑顔になっている。


「待ってましたよ! その言葉を!」


 突然、ノアが腰を横に少し突き出して、上半身をくねらせ、右手は顔の高さに左手は頭上に伸ばして妙なポーズをとる。スリラーでも踊る気だろうか?

 その両手を勢いよく振り下ろすと肘から先が消えた。


「な! どうなってる?」


 良く見ると、消えたというより、空間に突き刺さっている?

 今度は腕を振り上げる。すると何も無い所から大きな黒い板のような物を引っ張り出した。


 縦に1メートルぐらいで横に40センチぐらいだろうか。周囲には電球が並んで付いており中央には乗り物の行先をパタアタ表示するのが12個もある。

 なんて言うんだっけ? ソラリ―? 多面反転表示? 最近ではデジタル表示になって、あまり見かけなくなった物だ。

 謎の物体の一番上には『神からのクエスト』と書いてある。


「それでは、いきますよ。最初の御使い、ボーナスクエストオープン!」


 俺がついていけなくても、ノアは突然のハイテンションでどんどん進めていく。上から1番目と2番目の枠がパタパタと回転しはじめ、周りの電球もチカチカと光り出す。さらに、どこからか、ドラムロールが聞こえてくる。


 ジャジャーン的な効果音と共に回転が止まり、日本語の文字は表示される。


『ボーナスクエスト』

『新世界に到着』


「これは、クリアしていますね」


 そりゃ、そーだ。クリア出来ないほうが、難しい。


「では次に~、継続クエストです!」


 またドラムロールが流れて、上から3番目と4番目の枠がパタパタが回転。同じように効果音とともに文字が表示される。


『継続クエスト』

『先輩調査員、サヤを発見し協力する』


「では、次が最後なので、とりあえずいってみよう~」

「いや待てよ。継続クエストについての話はなしかよ」


 5番目、6番目、7番目の枠が回転。しばらくして文字が表示される。

 最後って言ってたのに上半分しか公開されないんだけど、どういう事だ?


『初級クエスト』

『各種族について理解する』

『世界の広さにを把握する』


 うん。分かりそうで、分からない指示だな。

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