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魔女が真龍に仕掛けた我儘戦争(仮です。迷走中です。少し変えるかもです)  作者: 漆本李彩(しつもと りあ)
第二章 冒険者学校は才女だらけ?!
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第124話 決闘をしたな?

年間50話、週に1話を目標にしてたので、2年半で予定では124話まで書いてる事になる。

ついに、予定に追いつきましたぁ~。


9月中は1日1話を目標に頑張りたいと思います。

 11月になって、急に寒くなってきた。


 なのに、今いるこの部屋は、春を呼ぶ翼という希少なドラゴンの素材の効果によって、快適な空間になっている。


 この世界に秋の概念は無いらしく、7~10月は暑い時期(夏)11月~2月は寒い時期(冬)3月~6月が穏やかな時期(春)という感じになっている。


 この間の決闘は、そこそこユウツオでは話題になっていて、俺は有名人になった。

 負犬のタツキ。という不名誉な、あだ名で。その名の意味は、負けてワナン国の犬に成り下がり、勝者から施しを受けて、失った者を無かった事にしている。という内容らしい。

 だいたい合ってるので、何も言えない。ちなみに、この蔑称を広めたのはゼルトワだ。


 ノアも少し有名になってしまってた。シン大帝国4大貴族からもワナン国の大名からも求められ、4ヶ月でD級冒険者になった、才色美人な使用人。だと。俺とは大違いだ。

 けど、ノア自身が、ゼルトワから求婚を受けた。とか、ガリャンとベムに攫われそうになった。とか、噂を流して火消しをしていた。

 ノア曰く、その噂に関係があり、噂を流した本人が不快な噂を流すと、自ら消しにかかるらしい。

 俺とは違って発信元がゼルトワと思えないが……

 そもそも噂じゃないだろ。


 そんなゼルトワ達は大人しくなったらしい。俺に対しては例外だけど。

 決闘で負けたのもあるが、この1週間はイーゼァが来ていないのが大きいと思われる。右腕と右肋骨が2本、折れてたらしいが、祭運営の優秀な治癒魔闘気使いが治療をしたので、ひと月ほどで完治するんだとか。


 勝ったヒトラ様は、翌日の土の日から学校に来ていた。左脚は添木と包帯でガチガチにされていて、松葉杖をしていたが、涼しい顔で授業を受けてたらしい。

 脚が治るまではノアが世話をするのかと思ってたら、そんな事は無く。いちおう念の為に聞きに行ったら「ヒトラ様の世話をするのは、わたしの役目だぁ!」っとヒョウカさんに、追い返された。


 ノアについては、ほぼ、これまで通りにしているので俺は助かっている。変わった事は、毎朝、学校まで送ってくれるのだ。

 不名誉な蔑称もあるので、やめて欲しいが、良クラスになって授業が朝に1コマ増えて、シェンユと一緒に登校しなくなったので、護衛と見張りをするそうだ。

 俺よりも、ノアの方がトラブルを起こしそうなんだけど。


 ノアの御主人がヒトラ様になって、良い事がいくつかあった。

 まず、ノアを欲しいと思う人が、ノアを奪うのが難しくなった。ヒトラ様はユウツオでは立場が低い。シン大帝国で力のある貴族は、決闘を申し込む事ができない。かといって、ヒトラ様よりも立場が貴族が決闘を仕掛けても、勝つ事ができない。

 それから、契約内容十箇条の1つに、ちゃんとを給金を出す。というのがあった。月に8万ゼン。初めて引き抜きしようと提示した金額より少ないが、めっちゃめっちゃ嬉しい!

 あとは、ヒトラ様やヒョウカさんがノアと実戦訓練をしたいらしく、契約内容十箇条に〈週末の風の日昼過ぎから、翌日の雷の日夕方までは屋敷に来るように〉とあった。


 良い事ではないが、お金を貸してくれた。ノアがいくら貸りたかは知らない。不安だ。


 2日連続での決闘というイベントの熱は、下がりつつあって、毎朝ノアが、学校に着いてくるので騒がれる。それ以外では、俺の周りは平穏を取り戻しつつあった。


 そんな落ち着いてきた最初の休日。ノアが昨日の夕方からいないので、シェンユと早朝自主訓練をして、一緒に朝食を食べて、少しゆっくりしてたら、ハオランさんがやってきた。

 そのまま、豪邸へと連行されて、今、対談の席についている。


 対談相手は、もちろん、あの人だ。


 元A級冒険者で、ギルドの要請で、犯罪者の抹殺、危険人物の暗殺などを受けていたとうわさされる。表のセンギョク裏のハオランの異名を持つ実力者を、コマ使いできるのは、この街で1番偉いこの人だけ。


 冒険者の街ユウツオの領主、アリムフ=カル・モ=アーイラだ。


「どうしたかのぅ? ユウツオの紅茶は、好みでなかったか?」

「いえ。そんな事はないです」

「口をつけないではないか。そうかっ。最近はワナン国の緑茶が好きらしいよのな」


 俺がヒトラ様の犬になったと思ってるのか? そんな事は無いぞ~! 俺は領主様の犬ですぞ~。


 とにかく今日、呼ばれた理由は分かってる。俺の最近の色々な失態についてだろう。


 領主様は、出資者みたいなものだ。シェンユの紹介で御厚意を頂いていて、目的の為に金と様々な支援をしてもらっている。

 つまり、求めている成果を出せなければ出資のストップもあり得るだろう。他にも他社に乗り換えるような事をすれば、そりゃ、お怒りになるであろう。


「緑茶も好きですが、ユウツオの紅茶も大好きで御座います。この芳醇な香りと、大砂漠に沈む夕日のような素晴らしい色合い、そして帝都テンルウの紅茶よりも、ほんのり甘く、スッキリとした飲み心地。昼前のゆっとりとした、ひと時には、この上ない相性だと思います」

「そうか。久々に会うて、緊張しておるのか? ワシとタツキの仲じゃろう? もっと力を抜くがよい」

「あ、ありがとうございます」


 ヒトラ様とは違った圧がある。


 基本的には良い人なのだけど、シェンユとユウツオの街の為なら、絶対的な権力者の顔になる人だ。


「して、学校はどうかのう? ワシの頼みは、シェンユに問題がふりかからず、平穏な学校生活を送れるように、助力を頼んだつもりじゃったが?」

「それは、それは、もちろんシェンユ坊っちゃまは、学校生活を楽しく過ごしています

。学友にも恵まれ、成績も素晴らしいかと」

「うむ。前に、4大貴族のシャン・レン=ワンの末娘と、その分家のシャン・ギ=オウの者と仲良くなったと、嬉しそう話しておった」

「そうです。私が、双方を紹介致しました」

「じゃが、魔女教団の者も紹介したそうだな? シェンユの故郷に無断で居座ろうとした魔女教団の奴等を」

「そ、それは…… 領主様、世界は広いのです。これから先、シェンユ坊っちゃまが、奴等と関わる事ありましょう。今なら安全に関わり方を学べます。私も全力で助けますので、安心して下さい」

「ふむ。じゃがな、貴様、優クラスにおらんのだろう? どうやって助けるのじゃ?」


 ああぁぁ嗚呼ー!


 やっぱり、それか! ですよね~? そうですよね~!


 わざわざ、入学試験を操作してまで、俺を優クラスにしたのに、あっさりクラス落ちしてたら、怒りますよね~。


「申し訳ありません! ちょっと年齢的に、優クラスについていけませんでした。しかし! 中期授業期間では結果を出して、必ずや優クラスに戻りますので、どうか、ご容赦ください」


 俺は、椅子から立ち上がって、深く頭を下げた。


 この人は元々、俺とノアに懐疑的だった。特にノアは今でも警戒しているだろう。突然現れて、身元がしっかりと判明しないし、ユウツオで優秀な嘘発見能力からも不気味な白判定。ノアにいたっては侍女として異常な身体能力と戦闘力を持っている。という危なさだ。

 なのに、お気に入りのシェンユの、お気に入りとなってしまっている。


 そして、その孫のように可愛いシェンユが、俺達を助けてやってくれ。と頼むもんだから、心遣いをしてもらっている。


 この人は俺を信じてくれた。ならば誠意をもって期待に応えないといけない。


「シェンユに降りかかる火の粉があれば、全力で俺とノアが払いのけます!」

「タツキ君が、その火の粉にならんか、心配なのじゃよ」

「えっ?」


 もしかして、俺ってトラブルメーカー認定されてるのか?


「決闘をしたな?」


 それか。


「シェンユも過去に2度ほど行ったのだ。まったく忌まわしい、しきたりじゃ」

「少しだけ聞きました」

「そうかの。まぁ、座りなさい」

「えっと、失礼します」


 たしか、領主様が全ての財力と権力を使って解決したんだっけ?


「2度目の決闘でな、当時ユウツオのギルドマスターをしてたアーイラ家の者を失ったのじゃ。さすがにギルドマスターが決闘で死んだとなると、ギルド本部も見過ごす事はできなくなり、介入があって今後シェンユに対するいっさいの決闘の申し込みを禁止する特例が出されたのじゃ」

「そんな事が……」

「責任を感じ、泣き続けるシェンユに、名と貴族の位を捨てよ。と話をした事もあるが、いつか血族を見つけた時に必要になるかもしれないから。と言ってシェンユは捨てなかった。あの子は決闘に対して悲しい事しかないだろう」

「すみません。シェンユを決闘に関わらないように、今後は努めます」

「うむ。そうしてくれ」


 俺自身も、もう決闘なんて、やりたくない。出来る限り回避するように心がけよう。


「問題は決闘そのものでは無くて、シェンユを欲しがる奴がおる。という事じゃ! ワシとセンギョクと一部の人間しか知らぬ秘密。大魔女の弟子の一族という秘密を知ってる奴がおる。そして、これまでと違い、シェンユと親しい者がいる」

「自分ですか!」

「そうじゃ。これから冬になる。ユウツオは大砂漠と隣接しており、熱風のおかげもあって冬は帝都よりも暖かい。帝都は氷雪地帯が隣にあるからのう。冬は寒いのじゃ。そして、多くの貴族が冬の間だけユウツオで過ごそうと、やってるくる。揉め事が増えるのじゃよ」

「ついでに俺も狙われると?」

「その可能性がある。気をつけるのじゃよ。シェンユを守ってくれ」

「分かりました!」


 なるほど、今日の本題はそれか。


 後でノアに話して情報を整理しよう。ノアはもしかすると何か知ってるかもしれないからな。


「あぁ。それとな。卒業後はシャンユと一緒にパーティを組んでくれるのか。アレは嬉しい提案じゃ。シェンユも喜んで話しておった」

「有名冒険者パーティになってみせますよ!」

「では、卒業後にワナン国の者になってしまう事はないのじゃな? まさか、シャンユもワナン国の者にしたりは、せんよのなぁ?」


 ま、マズイ……


「もちろんです!」


 卒業したら、俺はノアか、シェンユを選ばないといけなくなるのか?

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