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魔女が真龍に仕掛けた我儘戦争(仮です。迷走中です。少し変えるかもです)  作者: 漆本李彩(しつもと りあ)
第二章 冒険者学校は才女だらけ?!
112/227

第111話 クラスだよ!

 いよいよ、今日から後期の授業が始まる。気合いを入れて、ヒトラ様を抜いて成績トップを取るつもりで、頑張る予定だ!


 夏休み期間中に色々な事を体験して、考えさせられた。


 前半7月での長期大型訓練で、世界の厳しさを知り、自分の甘さを知った。上には上がいるという事、ノアですら勝てない相手がいるという事、誰であっても死ぬ事があるという事、冒険者はそれを覚悟しているという事。


 後半の8月は、勉強とトレーニングと自分を高める為に、今度はノアを守れるようになる為に時間を費やした。


 朝は、いつも通りにノアとの早朝トレーニングをした。その後からノアはギルドの奉仕活動とE級依頼をする為に出て行くので、フォルストのところへと行った。


 フォルストの引っ越しの手伝いを昼過ぎまでやる代わりに、夕方までフォルストから武器の扱いと、武器を持つ相手との戦いについて習った。ついでに雑談から色々な情報を得る。

 さすがは18年も経験があるので、フォルストの話は考えさせられる事が多い。それにユウツオの事や冒険者界隈の事など、色々と知っていて、本当に凄い男だ。


 その時に知った事だが、フォルストがリーダーを務めるパーティ“森の疾風”とパメラさんがリーダーやってたパーティ“深緑の支配者”それから、大砂漠と森の境界で商人の護衛を主とする“緑黄の旅人”とトラヒコさんがリーダーを務める“平原の千刃虎”の4つで、1つのクランを組んで大きなクランホームを買ったらしい。そこに皆で住んで、情報共有や物資の共有とか、人員の貸し借りとか連携を深めて、より安全に効率よく依頼を達成できるようにするんだとか。

 元々、パメラさんが提案してて、前々から話はあったらしいけど、“平原の千刃虎”が目標金額に届かなくて、クラスホームを買えずに話が進まなかったらしい。

 けど、パメラさんの死をきっかけに、“森の疾風”と“緑黄の旅人”が多めに金を出す事で、一気に話が進んだみたいだ。

 1番の目的は“深緑の支配者”の立て直しだそうだ。さすがフォルストだぜ!


 そして夕方からは、我儘亭の仕事を終えたシェンユとのトレーニングだ。時々、センギョクさんが指導してくれて、ジンリー先輩やウォンリー先輩も一緒にやる時もある。


 日々の努力、毎日の積み重ねが、強さを生み出している。という事をシェンユから学ばせてもらった。


「ふぅ~。そろそろ着替えて、教室に行くか。シェンユは遅刻しないで来てるかな?」


 俺は授業が始まる前に、学校に来ていた。


 8月の2週目からノアとの早朝トレーニングを、学校で鬼ごっこをする事にした。もちろん、ただの鬼ごっこではない。

 入学試験にやった、学校のグランドの一部にあるの人工の森で、鬼ごっこだ。


 ちゃんと学校に話をして、授業で使う事がない、平日の午前中なら使って良いと許可を貰った。


 俺を捕まえにくるノアから、足音や風の流れの変化とか、気配を察知して逃げるワケなんだが、ノアの方は、サーモ、レーダー、ソナーを駆使して俺を捕まえにくるので、10分も逃げれない。しかも無限体力だから、2回目、3回目となると3分も逃げれなくなる。


 なので学校が始まってからも、授業が始まる前に少しだけ、気配を探る自主練をする事にした。この人工の森は、危険な獣はいないが、大きな毒虫や鳥などの生き物はいるので、そういった生き物の動きを読めるに集中して散歩をしている。


「少し早いか? でもまぁ、初日から遅刻はマズイからな。早めに教室に居ておくか」


 裸になって汗を拭いて着替える。ちなみに、誰もいない森の中なので、着替えるのが、気にならないのは嬉しい。


 グランドを1年校舎に向かって歩いていると、3階から誰かが俺を見て手を振っていた。

 3階は良クラスなんだけど、知り合いはジョノしかいないが、アイツは廊下側の席だからなぁ。誰だ?


 階段を登って2階に上がり、教室に入る。思ってたよりもギリギリじゃなかった。シェンユは、まだ来てないようだ。


「あっ。タツキおはよう。誰かに何か用かしら?」

「おはようございますダリアさん。特に誰にも用はないですけど?」


 ダリアさんは、3日前にユウツオに戻ってきた。わざわざ我儘亭まで挨拶に来てくれたので、ものすご~く、謝罪した。本当にあの時の俺は腐ってた。


 ダリアさんは、ノアが生きてるのをまだ知らなくて、ノアの姿を見た途端に泣いて喜んでくれた。そして俺の腐ってた時の事はどうでも良くなったらしく、もっとノアを大切にしなさい! とか使用人を持つ主の心構え。とか、ちょっとした説教をされた。

 もちろん、ありがた~く、聞かせてもらった。


 本当に良い人だ。


「おい、オッサン! 寂くて、友達に会いに来たのかぁ? 向こうにも落ちこぼれ仲間がいるだろ?」

「笑えますよ~。オッサン寂かりなんすね~」


 良い人がいれば、嫌な奴もいる。


 相変わらず、ゼルトワと取り巻きの2人は、人を嘲笑うのが好きらしい。何が楽しいんだか!


「俺は寂しがり屋ですよ」


 少しだけ言い返して、自分の席につく。


 さて、1限目は、オリエンテーション的な、後期授業についての説明だったハズ。教科書は使わないから、ノートと鉛筆だけを準備しておくか。


 隣のトゥーイ氏は、机にうつ伏せになって寝ていた。斜め前のヒルデさんは、まだ来てないようだ。前の席のシャンウィ君も、前の前の席のシェンファちゃんも来ていない。


「おい。お前何だ? どけ!」


 なんか、変な奴が後ろからきた。見た事ない奴だ。長身で結構イケメンだが、口が悪い。ツーブロックみたいな赤茶の髪型で一房だけ金髪のメッシュみたいな色をしている。

あと目つきも悪い。


「どなたですか?」

「はぁ? てめぇーが誰だよ? いいから、まずは退け!」


 なんて奴だ。会話がなりたたない。ゼルトワよりも酷い奴じゃないのか? こんな奴、優クラスにいなかったぞ? 転校生か?


「おい、どうしたんだよ?」

「なんか、俺の席にオッサンが座ってるんだよ。しかも退かねぇ」

「何それ! 笑える」


 もう1人増えた! コイツも見た事ないぞ? なんなんだコイツら!


「あれぇ? オッサン、あれじゃね? 入学試験で俺達に金払わなかった奴じゃね?」

「あっ。そうだ! このオッサン! マジでお前のせいで、前期授業は大変だったんだからな! 許せねぇ! 退けよ! ぶっ飛ばすぞ?」


 もしかして、コイツら入学試験で、ロナウにすぐ捕まった奴等か?


「ちょっと! タツキ! おーい! こっちおいでー! 早く!」

「おぉ~、シェンユ! 今来たのか?」

「いいから荷物持って早く来て!」


 なんだ? 席替えでもあったのか? もしかして、俺の席はシェンユの隣とかに変わったのか?


 とりあえず、ノートと鉛筆と鞄を持ってシェンユの所まで移動する。

 メッシュ君は睨みつけていて、後から増えた奴は笑っていた。


 なんだよ。席間違えたぐらいで、あんなに怒るなよ。だいたい入学試験の事は、お前らが悪いだろ!


「ちょっと、タツキ~。1階の入口に貼られていた紙は見なかったの?」

「なんか貼ってあったか? そうか! 席替え表があったのか。スマン。見てなかった」

「タツキってば、本当に…… 貴方ねぇ~。もう少し気を引き締めたら、どうなの?」


 ダリアさんが増えた。


 気を引き締めるって? 俺は夏休みから気持ちを新たに、気合いを入れまくってるというのに?


「変わったのは、席じゃないよ」

「ん? じゃ、なんだ?」

「クラスだよ!」

「クラス?」


 えっ? クラスだと?


「タツキは、長期大型訓練を成功しなかったでしょ? 前期授業の成績も下から1番目だったよね?」

「そ、そうで、ございます」

「貴方、良クラスに落ちてるわよ。あとユウとシャンウィとシェンファも一緒に」


 マジかぁぁああ!


「あとね。タツキ。良クラスは授業を分かりやすく、ゆっくり進めるから、1つ授業時間が多いんだ。でも帰る時間は一緒なので……」

「朝、授業が始まる時間が早いのよ。もう1限目は終わっちゃうんじゃないかしら?」


 それは、先に言ってくれー!


 俺は急いで教室を出て、階段を駆け上がり、3階にある良クラスの教室に入った。


「って感じで後期授業は進めて行くからな! しっかりと付いてこいよ! 誰か質問はあるか?」


 ビリー先生がオリエンテーションを終わらそうとしていた。


「はい先生!」

「なんだい? シャンウィ君」

「タツキの兄貴が、今来ました!」


 シャンウィ君。それは質問しちゃ、いかん。


「タツキ君? ちょっと廊下で話をしようか?」

「はい。すみませんでした」


 俺の後期授業は大遅刻から始まった……

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