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『日本書紀』1300年目の真実
6〜7世紀はこの国を根本を形作った時代。その時代に撰上された『日本書紀』内に、編纂者らが込めた虚栄や意趣などの想いを読み解き、秘められた歴史の真実をあぶり出す。
短期集中連載パート①
はじめに
西暦2019年 皇位継承が行われ、三重県伊勢市にある伊勢神宮に報告がなされた。
かの社に祀られているのは、皇室の祖先神 天照大神であり、この国で最も位の高い神。
かの女神には太陽神という側面もあるが、その事象よりも、女神が最高神というのは世界的に見ても稀な出来事だった。一体全体、何故に、かような現象が生じたのか・・・?
今年は正史『日本書紀』撰上から1300年目の節目の年。日本神話を生み出した当時の人々、いやさ、いつの時代も変わらない権力者の意趣や虚栄、自己正当化などを踏まえ、歴史編纂の闇に迫る。