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8話 天才研究者

定期的に前の話の直しをしていたりします。

案外、ボロボロですね(笑)

目が覚めると、そこは久しぶりに見た景色だった。

見渡す限りの資料の山、複数のパソコン、謎の装置の数々。

まさに汚い研究所だ。


「俺は・・・どうやら助かった様だな」


その声に反応したのは香菜美だった。


「あ、師匠。目が覚めましたか」


「で、ここの主の研究者は?」


とりあえず司はここの主の居所を聞いてみた。

すると、香菜美は驚いたような表情をしながら答えた。


「本当に知り合いだったんですね・・・

あの方なら、由井とステラさんの生体チェ

ック中です」


「そうか・・・で、あのあとどうなったんだ?」


司にとってこの出来事は初めてではなかったのか、とても落ち着いていた。


「師匠が倒れたあと、魔獣達は後続のウィザード達に駆逐

されました。師匠は死にかけでしたが、あの方がここで治療し

てくれたんです」


「また、あの人に借りができちゃったな・・・」


「お、目覚めたのかい?」


そう話かけたのは、白衣にその身を包んだ女性女性こと相川 加奈子。

ここの研究所の唯一の人にして責任者だ。


「で、由井とステラはどうだった?」


「ステラちゃんの体は、きちんと由井ちゃんの祝

福の力で守られていたから大丈夫だったよ」


「流石由井ってとこだな」


普通に会話をしていると、加奈子の方から話を切り出してきた。


「そんなことより、君だよ司君」


「俺がどうかしたのか?」


「私の目は節穴じゃないからね。もう気づいているよ。君の魔術回路はもうボロボロだね」


司は加奈子にばれたのが嫌だったのか、少しすねていた。


「だから?」


「君はそのボロボロの体で、宝具解放までした。

下手したら死んでいたよ」


加奈子の言うとおり、加奈子の治療機器がなければ、司は死んでいた。


「由井と香菜美とステラが無事なら俺はどうでも

いいさ」


この台詞に加奈子は呆れていた。


「加奈子さん、師匠の体ってどうなってるんです

か?」


「司君の体は、魔術武装もロクにできないくらい魔術

回路がボロボロだ。普通の人間は全魔術武装の時点で死んでい

る。なのに司君は宝具解放までしたのに生きて

いるなんて、これは奇跡だよ」


加奈子が言ったことに一つの間違いはない。

そう、本当に奇跡的なのだ。


「そ、そんな体で師匠は戦ってたんですか?」


香菜美が驚愕しながら質問した。

司から返ってきた答えに、何か悲しいものを感じたの。


「誰かが戦かわなければいけないしな・・・それはもうわかっていることだ」


「君は変わらないね・・・司君」


どうやら加奈子には何か思い当たる節があるようだった。


「ああ、俺は変わらないし、変わる気もないね」


丁度その時、香菜美が二人の関係について質問してきた。


「ところで、加奈子さんと師匠は何で知り合った

んですか?」


司は少し考えた結果、簡単に説明する事にした。


「話せば長くなるな・・・簡単に言うと二年前の

ある事件で知り合って、それからだな」


「また二年前ですか・・・」


香菜美が二年前という単語を聞いて、うつむいてしまった。

その時、加奈子が気をきかせて話を変えてくれた。


「そうそう、司君。きみの宝具のデータを元に

ある武器を作ってるんだ」


「どんなのなんだ?」


司はその情報に興味津々だった。

新しい武器とは、それだけわくわくするのである。


「君の宝具の能力の50%くらいは使えるよ」


「それはいいね。早く完成させてくれ」


司のテンションは最大になった。

そんな姿を見て、加奈子は再び呆れ返った。


「了解したよ」


こんな会話をしていると、奥からステラと由井が

出てきた。


「先輩、目が覚めたんですね」


「司さん、心配したんですからね」


二人はそれぞれ司に言葉をかけた。


「まぁ、悪かったな。三人に心配かけて」


司は申し訳なさそうにそう言った。


「もう無茶しないでくださいね」


「それはできない相談だな」


即答だった。

どうやら司には無茶しかできないらしい。


「はぁ、師匠ならそう言うと思いましたよ」


「な、なら私達が強くなります」


何気なく言った一言であったが、重みがあった。

この思いは三人共同じだった。

自分達のせいで司が死にかけたと思っているので

自分達が強くならなければと考えていた。


「ところで師匠、そろそろ加奈子さんの紹介して

くださいよ」


司は驚愕した。

当然である、数時間経っているはずなのに自己紹介をしていないのだから。


「え・・・加奈子さん自己紹介してないの?」


「忙しかったんだよ、君のせいでね」


「すいませんね」


そう言ったあと、司はめんどくさそうに説明を始めた。


「この人は魔術を研究することを仕事にしている

研究者だ。そして、見た目に反して天才だ」


「一言余計だよ司君」


加奈子の見た目は整ってはいるが、睡眠不足のくまがたくさんできている。


「そしてこの人は、世間的に言うなら研究者K

本人だ」


「「「え・・・えーーーー!?」」」


研究者K。それは研究者の誰もが憧れる魔術研究者の有名人で、魔術師のほとんどの人がその存在を知っている。


「ほ、本当ですか?」


「サ、サインください」


「あ、握手をおねがいします」


三人はそれぞれコンタクトをとりにいった。

加奈子は仕方なさそうに了承しようとしたが、司に止められた。


「ふっ人気者は辛いな」


「さてと、そこまでにしとけ三人共。

そろそろ帰るぞ」


司に慈悲など無かった。


「ま、待ってください師匠。せめてサインくら

い」


「だめだ。帰るぞ」


司はなんと言われても許可しなかった。

昔に似たような経験があったからだ。


「「「えーーー」」」


ついに不満の声が漏れる。


「おまえら強くなるんだろ?なら早く帰って特訓

だ」


司はわらいながらそう言った。


「司君」


「ん?」


帰ろうとした司を加奈子は引き留めた。


「気を付けてたまえ、魔術第一高校はいつ狙われ

るかわからないぞ」


真面目に加奈子は警告した。

そう、それだけ不味いということだ。


「そこは理解しているよ。そんなことより武器よ

ろしくね」


司は相変わらずの軽い感じで返した。


「まったく・・・君と言うやつは・・・」


加奈子はそれを見て呆れていた。


「じゃあ、またな」


「じゃあね、司君」


そう言葉を交わして、司達は研究所をあとにした。


「ところで先輩、よく新宿の地下に研究所なんて

ありますよね」


「言ったろ、あの人は天才なんだよ」


司は自慢げに言った。

誰にも気づかれないということはすごいことだ。


「さてと、明日から特訓をハードにしないとな」


「「「よろしくお願いします!!」」」


「まかせてくれ」


こうして四人は帰宅した。


ーーーーーーーーー


「魔術第一高校か・・・早めに潰しておいた方が

いいよね・・・」


「その通りですな、あそこには二人ばかりやっか

いな奴等がいるので」


とてつもなく物騒な会話が行われていた。


「そうだな、さっさと潰そう早急に」


「まぁ、僕の神器にかかれば余裕だよ」


「だと、いいがな」


ここに新たな脅威が司達に迫っていた・・・


「まっていたまえ・・・立花 司。おまえは僕

が殺す・・・絶対にな」



つづく




今回はおそいキャラクター解説で。


立花たちばな) つかさ)


性格は気分屋、一人称も気分、しゃべり方も気分

次第で決める。


神城かみしろ) 由井ゆい)


真面目で物静かな性格

だいたいの人に敬語で丁寧にしゃべる。


木戸きど) 香菜美かなみ)


強気な性格で単純

成績はトップで実力も十分。

努力家


ステラ スミス


内気な性格でおどおどしたいる

司に強い憧れを抱いている

才能は司の予想を上回るほど



この四人がメインキャラクターです。


重要なサブキャラクター


渡辺わたなべ) りゅう)


穏やかな性格で、学校代表。

女子からの人気も高くイケメン


篠原しのはら) 皇紀こうき)


ひねくれものだが、仲間思いの人。

渡辺を良くいじって遊んでいるが、信頼しあっている証拠。


相川あいかわ) 加奈子かなこ)


謎の研究者Kのしょうたいで、話し方は上から目線ぎみ。

普通に天才


この四人が物語に大きく関わってきます。



今回は以上です。


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