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81話 アイドル防衛作戦 Ⅰ

なぜ、アイドルかって?

企業秘密ですね。

そして、短くてすいません。

慶夏が引っ越してきてから一週間が経とうとしていた日。

その日に司にある一つの招待状が送られて来た。

司がその招待状に気づいたはすでにお昼を過ぎているときだった。


「こ、これは・・・大人気アイドルのナナミちゃ

んのライブチケットではないか・・・」


そう、司に送られてきたのは世間を騒がせる大人気アイドルの星空 ナナミのライブチケットだったのだ。

だが、問題は誰が送ってきたかだ。


「でも、誰が一体こんな物を・・・?」


司は確かにファンであるが、ライブには一度も行ったことが無い。

忙しいのもあるが、人気過ぎてチケットが取れないのである。

司は最重要事項を無視した。


「まぁ、いいか。さてと、いつライブのライブの

チケットなのかなー?」


司はチケットの裏側を見て、ライブの説明欄を読む。

裏には会場の場所と日程が書いてあった。


「何々・・・九月二十五日か・・・九月二十五

日!?」


九月二十五日とは今日の事であった。

つまりあと数時間後にライブがあるのだ。

さすがの司もとてつもないほど焦った。


「やっべ、支度しないと!!」


「お兄ちゃんどうしたんですか?」


騒いでいる司の元に慶夏がやって来た。


「お、慶夏か。俺は今日夕方辺りは家に居ない

から。そこんとこよろしく」


この家では家族にしっかりと予定を言わなけれ

ばならないのである。

実際、司は昔言わないで姐から制裁を食らった

ことがある。


「え?は、はい。わかりました」


そう言って司は自分の部屋に入り支度を始めた。

この時の司はとてつもないほど興奮していた事を慶夏は覚えている。

楽しみな気持ちが大きかったせいか、夕方になるのが早く感じた。


「じゃあ、行ってくる」


「はい。そういえば何処に行くんですか?」


慶夏はふと思い出した事を聞いてみた、


「ライブに行ってくる」


「ライブ?」


「そう、ライブ。じゃあ!!」


そう言って司は自楽しそうに宅を出た。

慶夏はこの時は何のライブに行くのか全くわからなかった。

そもそも、司が音楽に興味をあることすら知らない。


「ライブ・・・?お兄ちゃんにそんな趣味あった

っけ?」


まさかこのライブが司の今後を変えるものだとは誰も思っていなかっただろう。


ーーーーーーーーーーーー


「ふぅ。やっと着いた」


司の家からライブ会場までそんなに時間はかからなかった。

電車と徒歩で数十分といったところだ。


「でも、案外近かったな」


ライブ会場にはもうすでに大量の人が集まっていた。

それぞれが期待を胸に星空 ナナミを待っている様子だった。


「俺の席は・・・お、あそこか」


司の指定された席は、なんとステージ前の最前列だった。

最前列は凄まじいファン達の溜まり場だった。


「何か俺、すげぇ場違いな気がする・・・」


ライブ開始時間が近づき、周りのファンは光る棒を持ってスタンバイしている中、司はただ呆然と座っていた。


「・・・おかしい。これからライブなのに楽しく

ない・・・」


だが、その気分は意外と早く終わった。

そう、星空 ナナミがステージに登場したのだ。


「「「ナナミちゃーん!!」」」


凄まじい声がライブ会場をいっぱいにした。


「お、ナナミちゃーん!!」


周りに合わせて司も名前を叫んでみる。

すると星空 ナナミから呼び掛けがあった。


「みんなー!!今日は私のライブに来てくれてあ

りがとーーう!!」


「「「イエーイ!!」」」


「今日は楽しんでいってねー!!」


「「「イエーイ!!」」」


ライブがスタートしたことにより、ライブ会場の熱気は一気に上がった。


「おお・・・すげぇな・・・」


この熱気には司も唖然としてしまった。

だが、その唖然は一瞬にして終わった。

司は謎の気配を感じ取ったのだ。

その正体はすぐにわかった。


「ナナミちゃん・・・」


「貴方は・・・誰?」


星空 ナナミが歌おうとした途端、ステージに一人の男が上がったのだ。


「ナナミちゃん、僕と付き合って下さい!!」


いきなりの告白に会場の全員が唖然として声も出せなかった。

だが、星空 ナナミはこういうのに慣れているのかは不明だが、すぐに対応していた。


「ごめんなさい。私はそういうのに興味ないんで

す」


きっぱりと断っていた。

すると、その男の様子が変わった。


「付き合ってくれないのか・・・なら、死ね」


「え・・・?」


男はナイフを取り出すと、星空 ナナミに向かって突進した。

だが、そんな事を許すような司ではない。


「こんなところで何やってんだ!!」


司はナイフを払うと、そのまま腹部に一撃を与えて気絶させた。

星空 ナナミも含めて会場の全員が司に視線を集めていた。


「じゃあ、ナナミちゃん。ライブの続き頑張って

ね」


「あ、はい」


司はそのまま男を背負ってその場を去った。

その後、無事にライブは続いた。

だが、この事が原因で司は事件に巻き込まれていく事は誰にもわからなかった。


つづく。










今回の解説。


星空 ナナミについて。


星空 ナナミとは芸名で本名ではない。

約二年前位からアイドル活動をしており、今ではかなりの人気を誇る。

ファンは日本中に大勢おり、司もその一人である。

星空 ナナミはテロや災害で被害にあった地域でライブをしたりしている。

星空 ナナミの歌には不思議な力があると言われており、実際歌を聞いて意識不明の人間が目を覚ました実例もあるらしい。


今回は以上です。



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