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64話 復活、大和神話 Ⅵ

八岐大蛇は漢字なのにスサノオは何故カタカナなのかって?

気にしないでください。


八つの頭を持つ神獣、それこそが八岐大蛇。

スサノオは八岐大蛇を酒で酔わせて倒したという。

つまり、八岐大蛇と真っ向から戦って勝利したものは存在しない。

そんな八岐大蛇を相手にして、司達は防戦一方だった。


「こいつ、無駄に素早いな・・・」


ケルベロスと戦った司ですら八岐大蛇のスピードについてはいけなかった。

これを踏まえて八岐大蛇を倒すには今までで無かった力を使わなければ勝てないと司は思っていた。

そこで、目をつけたのは香菜美と由井の宝具の能力だった。

香菜美と由井は宝具を展開してはいたが、能力は一切使っていないので、司は能力を知らなかった。


「香菜美と由井の宝具の能力ってなんだ?」


前線を龍達に任せて香菜美と由井に能力を聞いてみる。


「私の宝具の能力はノーマル型で、分身ですね」


香菜美の宝具の能力は、事例はあるものだが便利で使いやすい能力だった。

続いて由井に答えて貰おうと思ったが、司はここで一つ忘れていたことがあった。

宝具を展開出来ても、能力は決まっていないことがあるということを。


「あのー、私の宝具にはまだ能力が無いんです」


宝具の能力は本人の強い思いによって決まることが多い。

まだ宝具の能力を持ってない者は、今までに強い思いを抱いていないということになる。

続いて司が気になったのは宝具解放を出来るかであった。


「お前らは宝具解放出来るのか?」


もし宝具解放が出来るのならばかなりの戦力になると考えていたが、司の予想を超える答えが帰って来た。


「私とステラは出来ます。由井は宝具の能力が決

まってないとかで出来ないとか」


司の知らない間に三人が強くなっていたのでとても嬉しかったが、今は嬉しがっている暇はない。


「香菜美、分身の性能は?」


分身といっても沢山の事例がある。

分身の人数が多いいと分身一人一人の性能が下がる。


「私は二人にしかなれません・・・」


少し落ち込んだように香菜美は言ったが、分身の最高の性能は自分を含めて二人の場合なので、司にとっては嬉しい誤算だった。

そんな話をしている間、由井はずっと俯いていた。

どうやら自分の宝具の能力が決まっていないことを良く思っていない様子だった。

その様子に気づいた司が由井に声をかけた。


「気にするな、お前はこれからさ」


その言葉を受けた由井は少し嬉しがっていた。

そんな会話をしていると前線からお呼び出しがあった。


「司、そろそろ前線にもどってきてくれ!!」


どうやら龍達ともいえど前線で戦うのは辛いらしいく、随分と消耗していた。


「状況はどうだ?」


「やはり、防戦一方ってとこだな」


八岐大蛇はどうやら全ての能力がすさまじく高く、知能が高いらしい。

さらには頭ごとに持つ魔力属性が違うらしい。


「あの野郎、違う属性のブレスなんか吐いてきや

がってよ、アテナがいなかったら何回か死んで

るぜ」


アテナの神器であるアイギスの盾はあらゆる攻撃を防ぐことが可能なので、随分とそれに助けられている様子だった。


「司もしっかりと戦ってください。私も防ぐのは

辛いんですから」


アテナが司に文句を言ってくるが司は聞く耳を持たない。

アンドロメダの場合はほとんどサポートに徹していたようだった。


「私のデットリーチェーンなんて、相手の魔力量

が多すぎて意味ないんですよ・・・」


八岐大蛇の魔力量が多すぎて、吸収してもさほど意味がないので、結果アンドロメダはメンバーの強化にまわっていたらしい。


「こちらも攻撃をしているが、対してダメージは

入っていないらしい」


スカアハは積極的に攻撃していたようだが、八岐大蛇にはダメージはあまり入っていないらしい。


「よし、今度は俺が前線に出るから篠原は作戦を

考えといてくれ」


今度は司と三人組が前線に出ることになった。

だが、三人組はあまり前に出ず、隙あらば攻撃してくれとのことだった。


「おい、神器達。相変わらずお前らに休憩はないぞ」


さらには神器達も前線に出させる

神器達は文句を言いつつもしっかりと戦ってくれるようだ。


「悪いな、地獄の果てまで付き合ってもらう」


そういって、司は魔力武装をし、宝具を展開する。

それに続き三人組も魔力武装をし、宝具を展開する。

そしていつも通りアンドロメダに体を強化してもらう。


「いいか?命を粗末にはするなよ?」


本人が一番守れていないということは誰も口にはしなかったが、全員が返事をした。


「「「了解!!」」」


八岐大蛇はどうやら攻撃をしてくる人によって動きを変えるらしく、司は今まであまり攻撃をしていないので、八岐大蛇もまだ学習していなかった。

それをスカアハから事前に聞いていた司は八岐大蛇が学習する前に一撃を放つことを考えていた。


「スカアハ、アテナ、アンドロメダ、行く

ぞ!!」


司は神器達を召集して今までやったこと無い試みをしてみることにした。


「神器覚醒!!」


司は今まで神器一つしか神器覚醒をしたことがなかったので、三つ同時にはどうなるのか試した事がなかった。

結果はというと、鎧は三つの神器が合わさったようなうまい具合に継ぎ接ぎな鎧だった。

そして、背中にアンドロメダの鎖、右手にゲイボルグ、左手にアイギスの盾を装備していた。

ちなみにアイギスの盾は腕に付いているので、宝具は左手に持てる。


「はぁぁぁーーーーー!!」


アイギスの盾から魔力を宝具に送り、ゲイボルグの魔力も宝具に送る。

そして、冥一杯再び体を強化してから一撃を放つ。


「ライトニングデストロイヤー!!」


八岐大蛇は増大した雷と死の魔力に飲み込まれた。


「これで沈んでくれるといいんだけどな」


たが、八岐大蛇も伊達に神獣ではない。

ダメージは入っていたようだが、まだピンピンしていた。


「さてと、戦いはまだまだこれからだぜ!!」


これを見ていた皇気はあることを考えていたが、確証がないので言わなかった。

たが、その考えが今後の行方を左右するとは本人も気づかなかった。



つづく。









今回の解説。


八岐大蛇について。


八岐大蛇とは、日本の神話に登場する八つの頭を持った大蛇のことで、おもに神獣といわれている。

基本的には水の神獣であるが、作中では八つの頭からそれぞれ違う属性のブレスを吐いてくる。

魔力量も尋常ではなく、耐久力も圧倒的である。

神話ではスサノオが酒で酔わせて倒していたため、普通に勝負して勝利したものがいないので実力は未知数。

倒すには何らかの条件があると考えられる。


今回は以上です。




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