60話 復活、大和神話 Ⅱ
実を言うとまだ作中では8月の設定です。
しかも、中旬。
いやー、私もびっくり。
でも、ちょっと無理矢理な気もする。
前回の戦闘の後、司と涼が穴を追って進んでいくと、どんどん山奥に穴が続いていた。
「なるほど・・・山奥に誘導したわけだな」
道は無いが、森の中に穴が続いていたので追うことにした。
全力で走っていくと、戦闘の音が近くなっていくのがわかった。
「そろそろコンタクトするぞ」
涼の言った通り、ずくに戦闘場所に出た。
森の中だったはずが、戦闘場所は気が一本も生えていなかった。
「二人共、救援に来たぜ!!」
魔獣は先程戦闘した魔獣よりも大きく、さらに周りには先程戦闘した魔獣が大量にいた。
龍と皇気は宝具解放をしていたが、幾分か部が悪そうだった。
皇気の宝具はより禍々しくなり、龍の宝具は一本の剣になっていた。
「来たか司、涼」
皇気はまるで司と涼が来るのをわかっていたかのような口調だった。
「おいおい、計画通りか篠原?」
「まぁ、お前らが来ることはな」
この台詞を聞いた瞬間、司と涼は皇気のことを無性に殴りたくなった。
たが、殴る前にこの状況では命が危ない。
なので、司と涼は仕方なく手を貸す。
「おし、涼。さっきの作戦でいくぞ!!」
「オーケー!!」
先程と同じように司が鎖で束縛し、魔力を吸収する。
「デットリーチェーン!!」
その後、すかさず涼が魔獣の頭に弾を撃ち込む。
これで六体は制圧できた筈だが、今回は敵の数が多いのであまり効果的ではなかった。
操った魔獣も他の魔獣にすぐに潰されてしまう。
二人係で六体というわけだ、効率が悪すぎる。
「この作戦は駄目だな・・・となれば・・・」
涼がこの台詞を言った後、他の三人も声を揃えて言った。
どうやら、考えていることは四人共同じらしい。
「「「後は脳筋だな!!」」」
司と龍が魔獣を剣で切り裂き、皇気と涼が魔獣を魔術で倒す。
この作戦も効率的ではないが、確実に一匹ずつ魔獣の数を減らしていった。
たが、魔獣の数が多いので四人の疲労が増えてくる。
「おいおい、俺はずいぶんと敵を倒した気がするけどな」
「そうか?俺の方が倒してるだろ」
確かに二人共多くの魔獣を倒したが、魔獣の数はあまり減っていない。
それどころか、ますます増えている。
「やっぱりボスを倒さなければならないか」
「それには同意意見だな」
皇気と涼の言う通り大きい方の魔獣を倒さなければこの連鎖は止まらない。
それは司と龍も理解していた。
「よし、作戦を言うぞ!!」
皇気の指示により、四人は陣形を組む。
作戦的には瞬間的に考えたものだが、皇気に抜かりはない。
「俺が何とか他の魔獣の足止めをしよう。渡辺はボス魔獣の動き
を止めてくれ。涼と司は連携技で止めを頼む!!」
この指示に他の三人に異論はなかった。
「「「了解」」」
まず、手筈通りに皇気が宝具の能力を使って他の魔獣の動きを押さえる。
次に、龍が宝具の能力を使って大きい方の魔獣の動きを完全に止める。
そして最後に、涼の魔力を乗せたバスターソードで司が切り裂く。
「ゼロスラッシュ!!」
雷と死の魔力が合わさった斬激は大きい方の魔獣に命中したが、倒すことは出来なかった。
だが、それなりにはダメージが入ったようだった。
「まじか・・・」
司にとっては結構渾身の一撃だったので、倒し切れなれなかったのは体的にきついらしい。
魔力武装してないとはいえ、かなり魔力を込めたので体が悲鳴を上げ始めていた。
「そろそろ押さえておくのは限界だぞ!!」
流石の皇気も、多数の敵に対して宝具の能力を使うのは辛いらしく、限界が近づいていた。
「こっちもさ流石に長時間止めておけないぞ」
龍も長時間動きを止めておくことはできないらしい。
かという涼は速攻で出せる強力な魔術は無い。
つまり、司が宝具を使うしかないということだ。
「フルアーマー完了・・・宝具展開・・・怒濤雷撃解放!!」
司は流れるように魔力武装、宝具展開、宝具解放をする。
そして、アンドロメダの鎖で体を強化してから宝具に魔力を込め、一気に放つ。
「ライトニングインパクト!!」
司お得意の技が放たれる。
相変わらずの凄まじい威力の雷の衝撃波が大きい方の魔獣を襲う。
更には、その衝撃波は他の魔獣を巻き込んだ。
「相変わらずの威力だな・・・」
ライトニングインパクトの威力は三人共知っていたが、改めて見ると、再び威力の大きさを再確認してしまう。
「なに!?」
今の一撃で大体の魔獣は片付いたが、大きい方の魔獣はまだ生きていた。
たが、流石にあと一撃で倒せそうなほどダメージを与えていた。
「あと、もう一発か・・・ごはっ!!」
司も祝福で体を強力しているとはいえ、流石に限界だった。
他の三人も長期戦のせいで疲れが出ていて、強力な一撃が出せなかった。
「仕方ないか・・・強化!!」
司はアンドロメダの鎖で再び体を強化し、力を振り絞りもう一度技を放った。
「・・・ライトニングインパクト!!」
今度こそ魔獣を全滅させる事が出来たが、司の方は限界を越えていた。
「と、とりあえず後は頼んだ・・・」
そのまま司は気を失った。
司が気を失った瞬間、アンドロメダか人型に戻った。
「司、大丈夫ですか?」
アンドロメダが心配そうに司を見ているのを見た三人は、アンドロメダに声をかけることにした。
「安心しな、気を失ってるだけさ。しばらく寝かせといてあげな
よ」
皇気のフォローが効いたのか、アンドロメダは頷いて司を抱き抱えた。
アンドロメダが村まで司を運ぼうとしたが、結局龍が代わりに運ぶことになった。
こうして、龍、皇気、涼、アンドロメダは司を連れて村に戻った。
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村に戻ると心配そうな顔をしている三人組が見えた。
三人組は龍達を見た途端に駆け寄ってきた。
そして、気を失っている司を見た途端に騒ぎだしたので、気を失っていることを伝えるとすぐに静まった。
「とりあえず司は寝かせておこう・・・」
宿で司を横にした後、三人組と三神器と涼から質問が飛んできた。
「渡辺さん、篠原さん。どうしてこうなったんですか?」
質問の通り、この村には人が一人もいなかった。
皇気は少し考えた後言った。
「今回の件については司が起きたらきちんと言うよ」
皇気の言葉に全員は納得した。
約1時間後司が目覚めたが、その後の話は次回に。
つづく。
今回の解説。
司達のそれぞれの呼び方について。
司はそのまま司と名前で呼ばれます。
皇気は篠原と名字で呼ばれます。
龍も渡辺と名字で呼ばれます。
涼は涼とそのまま名前で呼ばれます
呼び方はこんな感じです。
なぜ、龍と皇気だけ名字かというと、そちらのほうが呼び方が簡単だからです。
まぁ、実際口ずさんでみせばなんとなくわかると思います。
なんか短かったので、続いて次回予告。
明かされる島根県で起きている事件。
黒幕の正体は既に知っていた。
そして、再び基地に侵入すると思いきや、村巡り。
次回は戦闘するのだろうか?
次回、復活、大和神話 Ⅲ
たぶん三日後に更新。




