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59話 復活、大和神話 Ⅰ

新しいパートがスタート。

これからもよろしくお願いします。

理事長の依頼を済ませ、理事長と京子と別れた次の日。

司達は既に島根県に来ていた。

移動手段は新幹線である。

今の時代の新幹線はとてつもないほど速い。

5時間ぐらいで着いてしまう。

たが、司達は駅から待ち合わせの場所がある村まで徒歩で移動しているのだ。


「お、そろそろ村に着くぞ」


今回は司と神器だけで行こうとしたのだが、三人が余りにも付いていきたいと言うので、司が渋々了承したのだった。

たが、その三人は歩き疲れていた。


「そろそろって・・・いつですか?」


「あ、足が痛い・・・」


「つ、疲れました・・・」


三人がそれぞれ弱音を吐いているのを見て、司は笑っていた。

そんな司を見て、逆に三人はがんばろうとする。

だが、頑張っても辛かった。


「こんなに歩くなんて、私は初めてです」


逆に、アンドロメダは初めての長い時間の徒歩移動にはしゃいでいた。

スカアハとアテナも長い時間を歩くのは初めてだったらしく、口には出さないがはしゃいでいた。


「長く歩いたことが無いなんて、流石女王と守護

神だな・・・」


司はそんな神器達を見て、苦笑いをしていた。

そして、司達はなんとか村に着いた。


「お、本当に村に着いたぞ」


その台詞に一番反応したのは、徒歩で疲れ果てていた三人組だった。

司と神器達が先行して村の入り口にいたが、その台詞を聞いた瞬間、走って村の入り口に来た。


「なんだ、元気じゃないか」


司は三人の元気に安心した。

この後、司達は村の中に入り、龍と皇気との待ち合わせの場所に行くことにした。


「以外と広い村だな・・・」


村にしては町ぐらいの大きさの村だった。

店や住民も充実しており、事件があったなんて嘘のような雰囲気だった。


「ここら辺が待ち合わせの場所なんだが・・・」


司達は皇気の記した場所付近に来たが、二人の姿は見えない。


「何か、あったんでしょうか?」


由井がそんな事を言ったが、司はその台詞が当たっていると思った。


「あいつらが遅れるってことは、相当ヤバい事に

巻き込まれているかもな・・・」


司がそう言ったとき、微かに爆発音が聞こえた。

距離的にはここから少し遠い場所だと考えられる。


「よし、俺とアンドロメダが行ってくるから、他

の皆はここで待っていてくれ」


司がアンドロメダを選択したのには理由がある。

龍と皇気が相手をして手に余るということは持久戦が予想される。

なので、祝福の魔力を持つアンドロメダをつれていくことにしたのだ。

そして、何かあったときのために村に待機させておく必要があった。


「「「了解!!」」」


三人組と神器達からそれぞれ返事が返ってくる。

そして、司とアンドロメダは現場に向かい、残りのメンバーは待機となった。


「アンドロメダ、これが初の戦闘になるかもしれ

ない・・・」


「わかりました」


二人は警戒をしながら、全力で向かった。


ーーーーーーーーーーーーー

遠かったといえ、二人が全力で走れば数十分で着いた。

二人が着いた場所は平地だったはずだが、何かしらの爆発で空いたような穴がたくさんあった。


「なんだこれ・・・」


「ここで、魔獣でも暴れたんですかね・・・しか

も複数・・・」


その穴はずっと先まで続いていた。


「もっと先に二人はいるのか?」


司とアンドロメダが向かおうとした時、地面から何かが出てきた。


「ちっ、こんな時に魔獣かよ!!」


そう、地面から這い出てきたのは魔獣だった。

しかも、司も見たことの無い種類だった。

そして何より、その魔獣は継ぎはぎの体をしていた。


「改造されてんな・・・ということはゼロか・・・」


司とアンドロメダはすぐさま戦闘体制をとる。

魔獣は改造されているので、凄まじいスピードで攻撃してきた。

たが、アンドロメダは鎖で魔獣を拘束する。


「デットリーチェーン」


アンドロメダがそう呟くと、魔獣が苦しみ始めた。

魔獣が苦しみ始めたと同時に、アンドロメダの魔力量が上がって行く。


「なるほど・・・敵から魔力を吸いとっているのか・・・」


確かにこれは強い。

たが、アンドロメダの魔力属性は祝福ということを忘れてはいけない。

祝福には攻撃手段が無いのて、いくら魔力量が上がっても意味がない。

ただし、それは普通の人の場合だ。


「司、魔力を渡します。後はお願いできますか?」


「了解!!」


アンドロメダの鎖が司に付く。

それと同時に体が祝福で強化され、魔力が流れ込んでくる。

そして、膨大な魔力で技を放つ。


「ライトニングボルテックス!!」


雷の槍が魔獣を貫通し破裂した。

魔獣は呻き声をあげた後、沈黙した。


「中々強い魔獣だったな」


「そうですね」


戦闘が終わったので会話をしようとしたが、そう甘くはいかなかった。

先程と同じ魔獣が、地面から何体も出てきた。


「おいおい・・・これはいくらなんでも多すぎたろ!!」


その数、ざっと見積もって三十体はいただろう。

たが、一瞬にしてその内の一体が突然倒れた。


「なんだ!?」


司の驚きの声に答えのは、司がよく知る人物だった。


「俺のことを忘れたのか司?」


「お、お前は・・・夜木 涼!!」


司はなんとなく涼の事をフルネームで呼んでみた。

司の呼んだ通り、司達の助っ人に来たのは、久し振りに登場した涼だった。


「話は後だ、まずはこいつらを何とかするぞ!!」


「おう!!」


二人はすぐに戦闘体制を取ったが、ある一名だけ状況に付いていけてなかった。


「司。あの方はどちら様でしょうか?」


アンドロメダは涼に会ったことがないので、どういう人間なのか全く知らなかったのだ。

それを察した司は涼の紹介をしたかったが、今はできる状況では無いので、後回しにすることにした。


「とりあえず、ここを切り抜けてから紹介する」


そう言うと、アンドロメダは頷いた後に一つ提案をしてきた。


「わかりました。では、私をご存分に使ってください」


ついにアンドロメダの鎖を装備する事にしたのだ。

司が頷くと、アンドロメダの体は光に包まれ、司の背中に張り付いた。

光が収まると、司の背中には六本の鎖が付いていた。


「なるほど・・・装備するとこうなる訳ね・・・」


自分の姿に驚愕しながらも、司は改めて戦闘体制を取る。

そして、戦闘が始まった。

鎖の使い方は普通はわからないはずたが、何故か感覚が知っていた。

自分の意図した通りに鎖が伸びるので、非常に扱いやすかった。


「デットリーチェーン」


先程アンドロメダがやっていた技を司もやってみる。

一体につき一本の鎖が魔獣を拘束する。

たが、魔力を吸収するだけでは魔獣は倒せない。

ここで登場するのが涼というわけだ。


「弾は丁度六発だな」


涼はリボルバー型の拳銃をとりだして撃った。

六発はそれぞれ、拘束していた魔獣の頭に命中した。


「これは俺のお手製の弾でな・・・これを食らって死んだら俺の

操り人形さ・・・」


頭を撃ち抜かれた魔獣は、涼のいった通り他の魔獣を襲い始めた。


「魔獣同士で潰し合いでもしてな」


しかし、司が魔力を吸収したので相当弱っていた。

たが、足止めをしてくれればそれで充分だった。

魔力をたっぷりと吸収した司が、今回も持ってきていたバスターソードで一気に切り裂く。


「ライトニングスラッシュ!!」


操っていた六体が足止めしていた六体。

これで、十二体を倒すことに成功した。

大幅に数が減ったせいか、他の魔獣は全て逃げてしまった。


「終わったか・・・?」


「いや、この先にまだいるぞ。アンドロメダには悪いが、お前の

紹介は待ってもらおう」


二人は穴が続いている先に進みだした。



つづく。









今回の解説。


アンドロメダの鎖について。


装備すると、背中に六本の鎖がつく状態になる。

能力は、魔力の移動。

相手のを奪ったり、味方に与えたりできます。

実際には束縛ぐらいしか出来ることがない。

たが、鎖は手足みたいに使えるので、武器を持たせられるかも。



今回は以上です。








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