50話 役者はそろう
やっと50話ですか・・・
まぁ、編集者にまかせましょう。
そして、皆様に感謝を捧げます。
ゼロの基地と思われる施設での戦闘を終えた司、アテナ、ミカエラは既に城に戻り、医務室で司の右足の治療をしていた。
「以外と大丈夫そうですね。私的には足が切れて
いないことが不思議ですが・・・」
確かに司の足が凍り付いたとき、マキスの宝具は司の右足にクリーンヒットしていた。
「まぁ、しっかり魔術武装してたからな」
「そんな簡単に防げるもんですかね・・・」
司にとってはしっかり魔術武装しているつもりだが、実際は全盛期ほどでていない。
つまりは、当たりどころが良かっただけである。
「とりあえずこれで大丈夫です」
司の右足は凍り付いていたが、今は氷は溶かされ、包帯が巻いてある。
「ありがとな、ミカエラ。今回はおまえに頼って
ばっかりだったな」
司は今回のことを振り替えって思った、ミカエラが居なかったらかなり厳しかったと。
その事を率直に伝えた司だったが、ミカエラはそれを聞いて頬を赤らめていた。
「そ、そんな事はありませんよ。結局は立花さん
が敵を倒したわけですし」
「それもミカエラがいたから出来たことさ」
「そ、そこまで言うのなら有りがたく受け取って
おきます」
ミカエラは照れながらも称賛の言葉を受け取って置くことにした。
「では、私はこれで。状況報告などもあります
し、一旦戻ります」
「ああ。ご苦労さん」
「はい。では、また右足の具合を見に来ますね」
こうしてミカエラは、一旦ウィザードのギリシャ本部に戻った。
ミカエラと入れ替わりに入ってきたのは、城の主にして王女のエリナだった。
「エ、エリナ王女様!!」
一つの城の王女様が、わざわざ一般魔術師の見舞いに来てくれたのだから、当然司は驚いた。
「わ、わざわざ会いに来てくれたんですか?」
「ええ。貴方が負傷したと聞いたので」
今の司は、嬉しさと感動で頭がおかしくなりそうだった。
「こ、光栄であります!!」
ついには口調までおかしくなってしまった。
「ふふ。このくらいで大袈裟ですよ」
その様子を見ていたエリナは微笑んでいた。
「これは全ギリシャ人男性の夢みたいなもんです
よ!!」
余りの熱意にエリナは気圧されてしまった。
「そ、そうなのかしら・・・?」
「はい、そうです」
エリナの前になると司はテンションが壊れる。
やはり、年上美人に弱い司であった。
「何をしてるんですか?」
丁度その時、冷たく低い声が聞こえた。
そう、アテナである。
「別になにもしてねぇよ」
アテナの登場により司は冷静さを取り戻した。
「アテナ様も司のお見舞いに?」
エリナは普通に接したつもりだったが、アテナは
不思議だった。
「な、なぜ貴方はそんなに平然としていられるの
ですか!?」
目の前に司という変態が居るのに、平然としているエリナがアテナにとっては怖かった。
「もしかして、エリナ王女は天然?」
アテナは司に聞いてみた、結果は最低な返事が帰って来た。
「何を言っている。そこがいいんじゃないか」
司はこのまま眠りについたらしい。
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司が眠ってしまったので、医務室を出たアテナとエリナは、少しお話しをすることになった。
「エリナ王女はどうして司の見舞いに?」
アテナはエリナが司の見舞いに来た理由を聞いてみることにした。
「司にはギリシャの不安を消し去ってもらいまし
た。だからこれは城のものを代表してお礼を言
いたかったのです」
「なるほど・・・」
思わずアテナは感心してしまった。
エリナは天然ではあるが、他のことはしっかりとしているとアテナは思った。
「アテナ様はどうして司と一緒に居るんです
か?」
今度はエリナの方から質問をしてきた。
先ほど自分の質問に答えてもらったので、アテナは正直に答えることにした。
「私が司の神器であるというのもありますが、私
は司のみんなを守るという考えに、惹かれてい
るからですね」
「流石守護神というわけですね」
エリナはアテナの理由に納得していた。
「私はもっとアテナ様を尊敬してしまいそうで
す」
「ふふっ、ありがとうございます」
この後も、まだまだガールズトークは続いた。
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その日の夜。
今回の事件が解決されるまで空港から飛行機は出せなかったが、ある一つの自家用機が空港にきていた。
「ふぅ、やっと着いたのか・・・」
「やはり、自家用機だと時間が掛かりますね」
「とりあえず今日はホテルに泊ることにしましょ
う」
大きめの自家用機から出てきた人数は八人。
「さっさと飯食いに行こうぜー」
「お供しますよ汐里さん」
「私もおなかがすきました・・・」
とりあえず今日はお城に向かわないということにした。
「もうなんか疲れました・・・」
「飛行機というものは初めてだったな」
女六人、男二人の八人組が到着したことを司はまだ知らない。
「「「待っていてくださいね(待ってろよ)司(さ
ん・先輩・師匠)!!」」」
この八人が城に着いたとき、騒がしくなるだろう。
どうやら司が安眠できるのは今日までのようだ。
つづく。
今回の解説。
この世界の飛行機について。
この世界の飛行機は、当然スピードがはやい。
現実では日本からギリシャまで半日ぐらいかかるが、この世界ではその半分で着く。
八人は自家用機だったため時間が掛かったが、普通なら司が医務室に居るぐらいには着いていた(危なかった)
他にも電車や車等もハイテクになってはいるが、現実の物と余り変わらないので、心配なく。
今回は以上です




