49話 ギリシャで傭兵 Ⅵ
友人に編集者になってもらいました。
いやー、友人って便利ですね。
司とマキスの壮絶な戦いは、マキスの優勢な状態が続いていた。
司も負けじと奮闘するが、戦闘経験の司とマキスの壮絶な戦いは、マキスの優勢な状態が続いていた。
「はあっ!!」
「どうした?焦りが見えていているぞ」
マキスの言う通り司は焦り始めていた。
このまま痛手を与えられずに、宝具を解除することになったら、確実に勝てないからである。
だが、司には作戦が一つあった。
それを成功させるためにも、マキスに一撃加えなければならない。
「サンダーブラスト!!」
司の右手から強力な雷の魔力が解き放たれた。
「その程度では、俺には効かないぞ」
だが、マキスはそれを意図も簡単に避けてみせる。
司は左足だけで戦っているので、接近戦がしにくい状態だった。
「では、こちらから行くぞ!!」
マキスが司に接近戦で挑もうとしてくる。
しかし、今の司には正面からの受けるしか方法がなかった。
「くっ!!」
うまく防ごうとするが、両足で踏ん張っていない分力負けをしてしまい、ミカエラの方に吹っ飛ばされてしまった。
司は咄嗟に右腰につているナイフを、ぶっ飛ばされている最中にマキスに向かって投げたが、やはり、当たることはなかった。
「どうたんだ?これは先ほども見た戦闘方法だ
ぞ」
マキスは余裕の表情を絶やしてはいなかった。
「立花さん、大丈夫ですか!?」
「ああ。丁度良かった、お前に頼みたいことがあ
る」
「な、なんですか?」
吹っ飛ばされてきて、突然頼み事をしてきたので、ミカエラは驚いてしまった。
「それは・・・」
司はミカエラの耳元で、何かを囁いた。
「了解しました。これが私の仕事ですね」
そのやりとりを見ていたマキスは、ミカエラを何とも見ていないので、別に警戒をしていなかった。
「どうした?悪あがきか?」
「さぁな。それは後のお楽しみってことだ
っ!!」
今度は司の方から近接戦闘に持ち込む。
今度は片足とはいえ蹴り出しの分、力では優勢になった。
「押しきるっ!!」
「なんのこれしきっ!!」
司は押しきろうとするが、マキスはそう簡単に押しきらせてくれない。
「甘かったなっ!!」
マキスは司を弾き飛ばすと、魔力を貯め始めた。
「楽しかったが、これで終わりにしよう」
対して司は時間切れらしく、宝具を解除していた。
マキスはその様子を見て、勝利を確信しながら一撃を放った。
「バーサクブリザード!!」
氷の魔力を纏った重い一撃が司の腹部を狙って振り払らわれた。
「今度はそっちが甘いな!!」
司は背中のバスターソードをすかさず腹部の前に構えその一撃を防いだ。
「馬鹿な!!宝具の一撃に耐える武器だと!?」
だが、マキスは直ぐに冷静に考えた。
宝具の一撃を防げたとしても、威力で吹っ飛ぶはず。
ならば、なぜ吹っ飛んでいないのか。
「なぜ、お前はその様に平然と立っていられ
る!?」
「ああ、答えは簡単だぜ。地面にナイフをさして
おいて、あとはそれをストッパーにするだけ。
威力を受け流せればギリギリ踏みとどまれるっ
て言う寸法よ」
重い一撃を放った後には隙ができる。
これは、戦闘においてのコツの一つである。
つまり、今度は司のターンということである。
「ライトニングスラッシュ!!」
至近距離で技を放ったが、マキスはまだ意識を保っていた。
「これでもダメかよ・・・あんたタフすぎだろ」
「ふふっ。君は今の一撃が最後だったらしいな」
今度こそ勝利を確信したのか、マキスは警戒を一瞬解いてしまった。
それを見逃す司ではない。
司は地面のナイフを抜いてミカエラの方に投げて叫んだ。
「ミカエラ!!」
「はい!!」
ミカエラは宝具のナイフをマキスの足元に投げた。
すると、マキスの足元の床が沼のような物質に変わった。
当然マキスは身動きが取れない。
「なんだこれは!?」
「さてとチェックメイトだな、マキス」
「なんだと?」
司はミカエラの方に移動して、地面に刺さったナイフに手を当てていた。
「アンタは今、俺の魔方陣の中心にいる」
司の言う通り、マキスはナイフを角と見立てた三角形の中心にいた。
一つ目のナイフは、前回投げたナイフ。
二つ目は吹っ飛ばされてしまった時に投げたナイフ。
三つ目は今司が手を当てているナイフ。
そして、その三本のナイフを結ぶようにナイフで床に切り込みが入っていた。
「いつからこの事を考えていた?」
「最初からだね。まぁ、あらゆる手段を考えてい
たけどな」
「私が聞かされたのはさっきですけどね」
「成る程、あのひそひそ話か・・・」
「ああ。俺はあのときミカエラに・・・
俺が何とかナイフを地面に刺すから、それをな
ぞるようにして三角形を作り、床を電気を通し
やすい物質にに変えてくれ。って言ったんだ」
「まさか戦力外だと思っていた奴に足をすくわれ
るとはな・・・」
司はナイフに魔力を込め始めた。
「じゃあ、さよならだ。あんたはこの程度じゃ死
なないだろうが、数日は気を失うだろう」
「ああ。楽しかったよ、立花 司」
そして、司は魔力を放つ。
「陣魔法、デルタサンダー発動!!」
こうして、司とマキスの戦いに決着が着いた。
それと同時に、奥から爆発音が聞こえた。
「アテナの奴、派手にやってんな」
「立花さん、肩貸しますよ」
「センキューな」
司はミカエラの肩に身を預けながら、奥へと進んでいった。
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「ふぅ、一段落ですね・・・」
アテナは敵の魔術師達をボコボコにしていた。
数分待つと、司とミカエラがやって来た。
「おまえ・・・これはやりすぎだろ・・・」
「そういう貴方は、随分とボロボロですね」
「まぁ、勝ったから許してくれや」
「ええ。許してあげましょう」
アテナと合流し、魔力砲を破壊したことも確認した所で、頼んだ通り後続隊がやって来たので、三人は帰ることにした。
だが、司はまだ知らない。
城に帰ってからが、本当の戦いだと。
つづく。
今回の解説。
最後の方にちょっと出てきた陣魔術について。
陣魔術とは、図形や特定の形を作ることによって、発動できる魔法。
陣魔術は魔力消費が少なく威力が高いが、相手に掛けるのは至難の技。
さらには、魔力を通さないといけないので、電気が通らない物質とかだと発動できない。
つまり、環境も大事と言うこと。
今回は三角形だったけど、四角形や五角形、星座等でも良い。
今回は以上です。




