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45話 ギリシャで傭兵 Ⅱ

ギリシャに行ってみたいですね。

森の中は嫌ですけど

司とアテナとミカエラは、改造魔獣を倒しながらゆっくりと施設に向かっていた。

すると、ミカエラから質問が飛んできた。


「立花さんとアティナさんはどんな関係なんです

か?周りからみるととても不思議ですよ」


司が何て言ったらいいのか考えていると、アテナが袖を引っ張ってきた。


「すいません。貴方の考えた変な名前が、とても

不愉快なんですけど」


アテナが言ってきたのは、司が考えたアティナという偽名についてだった。


「なんですかアティナって?テとナの間に小さい

イを入れただけじゃないですか・・・」


「仕方がないだろ。とっさの判断だったんだか

ら」


こういうことがあったので、結局は本名をミカエラに教えることにした。


「質問の答えの前にちょっといいか?」


「ええ。構いませんよ」


そこで司はアティナではなく守護神アテナだと、真実をミカエラに伝えた。

それを聞いたミカエラは、少し動かなくなっていたが、数秒後にリアクションをとっていた。


「えええぇぇーーーーー!?」


「あまり大声を出すな」


「す、すいません」


毎回思うがこのリアクションは仕方ないである。

ギリシャ人にとって、守護神アテナが目の前に現れるということは、超有名アイドルが目の前にいる以上に凄まじい事なのだから。


「じゃあ、こいつがアテナだということを踏まえ

て質問に答えるぞ」


「は、はい」


ミカエラは、まだ頭の中の整理がついていないのか、動きがカクカクしていた。


「アテナは俺の神器なんだよ」


再び少し固まった後、ミカエラはリアクションをした。


「えええぇぇーーーーー!?」


「あまり大声を出すなって」


「すすす、すいません」


今度は驚きより神器が人型をしている事が理解出来ていないようだった。

なので、軽く司とアテナが説明をしてあげることにした。


「・・・というわけだ。わかったか?」


「は、はい。なんとなくですが」


説明が終わったが、ミカエラは中々頭のキレがよかったようで、すぐに理解していた。


「お前は中々頭がいいんだな。俺なんか最初はあ

んまり理解できなかったぞ」


「い、いえそれほどでもないですよ。確かに学校

の成績はそれなりですが・・・」


ミカエラは少し照れながらもじもじしていた。

ミカエラが質問の答えを聞いたので、今度は司が質問をしてみた。


「なんで付いてこようと思ったんだ?」


聞いた内容は、ミカエラが付いてきた理由だった。


「私は他の皆の助けになればと思って捜索隊に入

ったんです。でも、いつもあまり皆のお役に立

つことが出来なかったんです。だから、立花さ

んに付いていけばなにか変われるとおもったん

です」


司は理由を頷きながら聞いていた。

アテナは優しい目をしながら聞いていた。


「そうか・・・でも、無茶しすぎだろ」


「そうですね。変わる前に死んじゃいますよ」


二人の辛辣な感想に、ミカエラは少し落ち込んでいた。


「まぁ、俺が死なせないから安心しろ」


「安心してください。この人は女の子とあれば最

後まで守る人ですから」


司は満面の笑みでそう言った。

司の頼りがいのある台詞を聞いて、ミカエラは胸を打たれていた。


「そ、そうですか。あ、ありがとうございます」


少し赤くなりながらミカエラはお礼を言っていた。

それを見ていたアテナは思った。


「また、やりましたね。この女たらし」


「女たらし?俺はそんなにモテないぞ」


司に彼女なんて出来たことは一度もない。

司はそれを自分に魅力が無いからだと感じているが、それは間違いで、ただ司が鈍感なだけなのだ。


「はぁーー・・・」


司の鈍感さに、アテナはため息を吐くことしか出来なかった。

かという司は、ずっと頭の上に?マークを

着けたままだった。


「おっと。また魔獣が来るぞ」


ちょうどその時、司は魔獣の気配を感じて戦闘体制をとった。


「了解しました」


それに続いてミカエラも戦闘体制をとる。

アテナは敵がどこから来るのか感じ取ろうとしていた。


「司、右から来ます。そして、さっきまでの魔獣

より大きいです」


「了解した」


数秒後、アテナの言った通りに右から魔獣が出てきた。

司はその事を知っていたので、魔獣が出てきた瞬間に斬撃を放っていた。


「おらぁ!!」


斬撃は魔獣に当たったが、ダメージはそこまで入っていなかった。


「き、効いてない・・・」


ミカエラが驚くほど、効いていなかったのである。


「おかしいな・・・結構力を込めたんだけどな」


「それだけこの魔獣は中々やるということです」


司とアテナは既に再攻撃をする準備をしていた。


「第二波いくぜ!!ミカエラは敵の気を引いてく

れ」


「了解しました」


ミカエラが魔獣の気を引いている隙に、司とアテナは足に攻撃を仕掛ける。


「今度はどうだ!!」


司はさっきの攻撃より力を込めて斬撃を放った。


「はぁっ!!」


アテナは光の槍で、魔獣の足を貫いた。

魔獣は両足を切断されたことによってその場に倒れた。

だが倒れた直後、ミカエラに向かって火を吐いた。


「ミカエラっ!!」


司は咄嗟にミカエラを抱き抱えてその場を離れた。


「ふぅ。危なかった」


司の咄嗟の判断によりミカエラは無傷ですんだ。


「アテナ。後は頼む」


「わかってます」


アテナは巨大な光の槍を魔獣に突き刺した。

その槍は、完璧に魔獣を絶命させる一撃だった。


「何とかなったな」


「そうですね」


そう言っていた司だったが、腕に少し火傷をしていた。


「だ、大丈夫ですか立花さん?」


「ああ。問題ない」


そう言って探索を続けようとしたが、ミカエラにすごい力で腕を捕まれた。


「な、なに?」


「私の責任ですから、応急手当ぐらいさせてくだ

さい」


そう言ってミカエラは、装備していた鞄から救急セットを出して、司の腕を手当てしてあげた。


「うまいもんだな・・・」


「はい、昔から手当てとかは得意だったんです」


ミカエラの手当てはやけに手際がよかった。


「はい、出来ました」


「ありがとなミカエラ」


「いえ、私の責任ですから」


司がお礼を言うと、ミカエラは少し照れていた。

そして、アテナはため息をつく。


「はぁーーー」


こうして、司達は再び捜索を開始した。



つづく。





今回の解説


アテナのだいたいの戦闘に使う武器の詳細。


アテナは光の魔力で武器を作って戦う。

アイギスの盾を装備することも可能。

アテナは槍を得意としており、だいたいは槍を作って戦う。

アテナは守護神というだけあって守るのが得意。

基本的には肉弾戦で戦うので、もはや女神とは言えない。

だが、魔力量は凄まじいほど多い。

アテナ相手に持久戦をして勝てる可能性は少ない。




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