35話 今の状況
短い気がします。すいません。
「結局司は、どうするんですか?」
ボロボロになった司にアテナは聞いた。
「ここがギリシャなら、知り合いがいるはずだか
ら、そこを訪ねるとするよ」
ボロボロの司はそう答えた。
「そうですか・・・ならば急ぎましょう」
アテナが急ごうと言うので、司は理由を聞いてみた。
「なんでだ?」
「だってこのまま連絡がないと、貴方の葬式が行
われると思いますけど・・・」
アテナは呆れたようにそう言った。
「そ、そういえば・・・俺って気を失ってから何
日たったんだ・・・?」
司がおそるおそる聞いてみた。
「一週間ですよ」
司はこの一言で固まった。
「い、一週間だとーーー!?」
今、司は行方不明扱いにされている、それが一週間も続けば、死亡扱いにされて当然である。
「早く日本に帰らなければ!!」
「やっと事の重大さに気づきましたか・・・」
こうして、司の帰宅が始まった。
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一方その頃、龍、皇気、千尋、汐里、由井、香菜美、ステラ、スカアハは日本に帰って来ていた。
「装置を調べたところ・・・あれは、次元転送装
置でした・・・」
皇気は司が飛ばされた後、装置について調べたことを他のメンバーに伝えた。
「良かった。施設が特殊合金で出来てなかった
ら、何も残らなかったぜ」
皇気は安堵していたが。
「次元転送装置って、何ですか?」
案の定、三人は理解していなかった。
「簡単に説明すると、司は次元の狭間に飛ばされ
たって事だ」
皇気が簡潔に説明した。
だが、三人は事の重大さを理解していなかった。
「次元の狭間に飛ばされると、どうなるんです
か?」
「今この世の中で、次元の狭間から帰ってくる方
法は見つかっていないって言えばわかるか?」
数秒考えて、三人は事の重大さを理解した。
「そ、それって帰ってこれないって事じゃないで
すか・・・」
「そして、そろそろ一週間だ。死亡扱いにされて
もおかしくはない」
皇気が冷静に今の状況を語った。
「その事ならさっき電話が来て、死亡扱いになっ
たと聞いたぞ」
龍がしれっと重大な事を言った。
「そ、それって、不味いんじゃないんです
か!?」
普通はこの事を聞いたら、取り乱すはずなのだが、三人以外のメンバーはとても落ち着いていた。
「司の事ですから、女の子と遊んでいるだけです
よ」
「そうだな、どっかで女と一緒に居るだけだろ」
この二人の考えは、ほとんど当たっていた。
龍と皇気の方はというと・・・
「だってこんなことは、初めてじゃないからさ」
「あいつは、戦場に行ってはこんな感じだったも
んな・・・」
まるで何か昔にあったかの用な言いぐさだった。
「そ、そんな馬鹿な・・・」
「さすが先輩の友達とお姐さんだですね・・・」
「司さんの苦労が目に浮かびます・・・」
三人はそれぞれこの状況を見た感想を言っていた。
「じゃあ、葬式はどうしましょうか?」
「適当でいいんじゃねぇの?」
そしていきなり葬式の話が始まった。
「「「え!?」」」
この光景を見ていた龍と皇気は、呆れていた。
「はぁー、そういえばこういう人達だったな」
「この姐にして、あの司ありってことだな」
これもまた、昔に何かがあったような言いぐさだった。
三人はこの状況をまた理解できていなかった。
「篠原先輩、これはどういうことですか?」
「いや、俺にもあの人達の考えていることはわか
らん」
皇気は遠い目でそう言っていた。
「そんな、私達が今頼れるのは篠原さんだけでな
んですよ」
「残念だったな。わかっているのは、この人達は
止まらないって事だけだ」
また皇気は遠い目でそう言った。
「「「そ、そんなーーー!!」」」
とりあえず三人は思った。
「司(師匠)早く帰ってきてくださ
い!!」
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「へっくしょん!!」
「どうしました?」
「いや、きっと誰かが俺の噂をしているんだ」
「貴方はとてつもないほど自意識過剰ですね」
こんな会話をしながら二人が向かっているのは、ギリシャに昔より存在する城だった。
「貴方はそんな人ともお知り合いだったのです
ね」
「まぁ、職業柄な」
そんな事を言っていたら、大きくて金色の城が視界に写ってきた。
「大きいですね」
「なんか・・・前よりデカくね?」
自分が前に見た城と、大きさが違うと思った司だった。
今回の解説。
作中に出て来た特殊合金について。
今回の特殊合金は、あらゆる魔力を無力化する物だったので、司の攻撃でも壊れなかった。
続いて、ウィザードの殉職について。
ウィザードは基本消息不明になってから、一週間経つと死亡扱いになる。
今回の司はこのパターンであった。
最後に次元転送装置について。
これは、引っ掛かると、次元の狭間に飛ばされる装置。
そして、値段が高い。
今回は以上です。




