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32話 二年前の再来 Ⅴ

今回のラストバトル、スタート!!

かつてライルプス島では、人工生命体を神器使いにしようという計画があった。

それの成功例が、人工生命体コードNo.07だった。

No.07に取りついた神器の名前は、アロンダイト。

アーサー王伝説に登場した最強の騎士、ランスロットが使っていたと言われる聖剣、それがアロンダイト。

そしてこれが由縁で、No.07にランスロットという名前が付けられた。

だが、記録のデータはここで途切れている・・・


ーーーーーーーーーーー


「君と会うのは・・・君達から見て、二年ぶりだ

ったかな?」


ランスロットは普通の青年のように話していた。


「ああ。そうだな・・・お前からしたら、ついこ

の間の事だろうけどな・・・」


「それに・・・二年の間に、随分と周りに女性が

増えたね」


ランスロットは三人をそれぞれ、まじまじと見ながらそう言った。


「そして、そっちの女性は神器だね?どうしてそ

んな姿をしているか、データにないな」


そして、今度はスカアハを見ながらそう言った。


「お前にはスカアハが神器だってわかるのか」


「私も驚きだな」


二人はそう言ってはいるが、あまり驚いているようには見えなかった。


「まぁ、お喋りはここまでにしといて・・・始め

ようか・・・二年前の続きをさ・・・」


ランスロットはとてつもないほどの殺気を放ち出した。


「かつて・・・とある女性が言ってたよ・・・

人にはそれぞれ、人生における大事な仕事があ

るらしい・・・」


「へぇー・・・それで?」


「俺の仕事は・・・どうやらお前を殺す事らしい

な・・・」


司も殺気を放ち始める。


「それには同感だね。ただし・・・僕を殺せるか

は別だけどね・・・」


「行くぞ、スカアハ・・・」


「ああ。わかっているとも・・・」


そして、ついに戦いが始まった。

司は全魔力武装を一瞬で完了し、バスターソードで、ランスロットと正面から剣を合わせていた。


「へぇー、その機械の大剣。アロンダイトでも切

れないんだね」


ランスロットの方も、全魔力武装を完了してアロンダイトで、司のバスターソードと剣を合わせていた。


「俺も実を言うと、そのことに関しては驚いてる

よっ!!」


司はバスターソードに魔力を込めて、アロンダイトを押し返そうとする。


「でも、その程度じゃ・・・アロンダイトには叶

わないよっ!!」


対してランスロットは、アロンダイトの魔力を解放してバスターソードを押し返そうとする。


「ああ、それは分かってるよ。だけど、今回は一

人じゃ無いんでなっ!!」


そう言った瞬間に、スカアハはゲイボルグでランスロットを後ろから貫こうとする。


「くっ、早いっ!!」


さすがのランスロットも、スカアハのスピードには驚きを隠せなかった。


「だがっ!!当たらないね!!」


間一髪の所でランスロットはそれを回避した。


「ほぅ。やはり一筋縄ではいかないか・・・」


スカアハは笑ってはいたが、余裕そうではなかった。

それを見ていた三人はというと・・・


「わ、私達も師匠のことを援護しなければ!!」


香菜美の意見を、他の二人は否定した。


「いえ、香菜美さん。私達に出来ることは多分、

ありません」


「そうですね・・・多分私達が援護しても、邪魔

になるだけだと思います」


その意見に香菜美は、納得するしかなかった。


「そ、そうですね・・・私達に、あの戦いの中に

入る実力はないですね」


そんな事を言っている間にも、戦いは続いていた。


「相変わらず馬鹿みたいに強いな・・・」


「そういう君は、実力が落ちたんじゃない?」


「実際に戦うと、確かに強さを感じるな」


「貴方はなかなかの戦士ですね・・・」


戦況は、司とスカアハが劣勢だった。


「やっぱり、全力でいかなきゃ勝てないか」


「どうやらそのようだな・・・」


「じゃあ、神器覚醒といこうか!!」


「了解した!!」


スカアハはゲイボルグ形態になった。


「神器覚醒!!」


司は神器覚醒し、体に黒い鎧をまとい、両手に赤と紫のゲイボルグを持っていた。


「なら僕も・・・神器覚醒・・・」


対して、ランスロットも神器覚醒し、両手に黒と白のアロンダイトを持っていた。


「その姿を見るのは久し振りだな」


「僕はついこの間見た気がするよ」


そして、再びぶつかり合った。


「ど、どうして黒と白の二色のアロンダイトがあ

るんですか!?」


「わ、私・・・聞いたことがあります。アロンダ

イトは聖剣でもあり、魔剣でもあったそうで

す」


「な、なるほど・・・だから二本あるんですね」


二人の戦いを真剣に見ている三人。

だが、心に余裕はなかった。


「はぁっ!!」


司が足で黒いゲイボルグを打ち出す。


「その作戦は、もう聞かないよ!!」


ランスロットは、まるで分かっていたかのように回避した。


「それは、わかってるんだよ!!」


対して司も、避けた方向を予測していたようで、そちらの方に距離を詰めていた。


「僕もそれを予測していたよ!!」


ランスロットも司の方に対して剣を構える。

そして0距離で、技がぶつかり合う。


「デッドストライクツヴァイ!!」


「ダブルノヴァ!!」


ぶつかり合った結果は、お互いに吹き飛んだ。


「先輩!!」


「師匠!!」


「司さん!!」


司の吹き飛んだ方に、三人は近づいていった。


「くっ、あいつの方が強いな・・・」


司は、自分が劣勢ということを理解していた。


「し、師匠。勝てるんですか・・・?」


「ああ、勝算はある。ただし、俺もただじゃ済ま

ないだろうな」


「い、一体どんな事をする気なんですか?」


「宝具と神器を同時に使う」


「それって・・・とても危険なんじゃ・・・?」


「まぁな。だけど、それくらいしないと勝てな

い」


司は覚悟の上でこの事を言っていた。

それを感じ取った三人は、もう止めることはしなかった。


「分かりました・・・もう止めません」


「由井。悪いけど、俺の体を祝福で強化してくれ

ないか?」


「了解!!」


由井は司の体を全力で強化した。


「じゃあ、行ってくるか!!」


司はまた、ランスロットの方に歩きだした。


「君は覚悟を決めた様だね・・・」


「ああ。それじゃあ、いくぜ!!」


「僕もいかせてもらうよ」


「我が宝具の真名は、怒涛雷撃」


「僕の宝具の真名は、ミラージュグリード」


二人はお互いに宝具を展開して、解放した。


「「宝具解放!!」」


ランスロットの宝具は、アロンダイトと同じような、剣だった。


「それを見るのも久し振りだな」


「君のその大槌には、嫌なデータしかないよ」


二人は互いに、互いの宝具を見て、一言かけていた。


「じゃあ、勝負はここからだぜ!!」


「ああ。そうですね!!」


二人は再び、正面からぶつかり始めた。



つづく。




今回の解説。


アロンダイトについて。


アロンダイトとは、アーサー王伝説に登場する、最強の騎士、ランスロットが使用する聖剣。

湖の妖精から渡されたとされている。

だが一説によると、他の円卓の騎士を切った時、魔剣に墜ちたともされている。

なので、アロンダイトは、聖剣でもあり魔剣でもある。

アロンダイトは光と闇の魔力を持つ剣。

神器覚醒すると、剣は聖剣と魔剣の二本になる。

鎧も白と黒の二色で構成されており、聖騎士のような作りになっている。


今回は以上です。






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