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28話 二年前の再来 Ⅰ

長くするのがむずかしいです。

7月も終わり、8月に入ろうとしていたある日。

突然家のチャイムが鳴ったので、宅配便だと思った司が扉を開けた瞬間、司はフリーズした。

なぜなら、二人の女性が扉の前にいたからだ。


「ただいまもどりましたよ、司」


「元気にしてたか?」


そう、この二人の女性こそ司の例の姐さん達だ。


「お、おかえり汐里姐さん、千尋姐さん」


「そんなことより、噂の三人の女の子はどこ

だ?」


「そうですね。さぁ司、早く紹介してください」


「ちょ、ちょっと待ってくれ」


二人の圧を感じた司は、急いで三人を呼びに行った。


「ちょっとお前ら来てくれ!!緊急事態だ」


「ど、どうしたんですか?師匠」


「姐さん達が帰って来たんだ・・・」


「え、本当ですか!?」


三人は、元々司の姐さんに会ってみたいと思っていたので、帰って来たという報告を聞いて、期待で胸が膨らんでいた。


「い、今から会いに行っていいですか?」


「ああ。そのために呼びに来たんだ」


三人の方から会いたいと言ったので、司はとてつもないほど安心していた。


「そうだったんですか・・・なら、なんでそんな

に慌てていたんですか?」


「ふっ。お前らはあの人達がどれ程恐ろしいか知

らないんだ」


司は何かを思い出すようにして、遠い目をしていた。


「い、一体司さんに何があったんでしょう

か・・・」


「すごい気になるわね」


「同感ですね」


「ま、とりあえず会いに行ってくれよ」


「わかりました」


こうして、三人を連れていくことができたのだが、ここからが問題だった。


「あらあら三人共可愛いじゃないですか」


「こいつが美少女ってやつか」


三人を見た途端、二人は目を輝かせながら可愛いと、連呼していた。


「そ、そんなことないですよ」


「か、可愛いなんて、そんな」


「て、照れてしまいます」


この三人の反応が、さらに二人に火をつけた。


「ああ、本当に可愛らしいわ」


「ま、眩しすぎるな」


二人は三人を誉めるだけ誉めたあと、司に質問した。

問題はその内容だ。


「司はもうこの中のだれかと付き合ったしてる

の?」


「というかもう手を出したのか?」


「は!?」


あまりに以外な質問に、司は驚愕するしかなかった。

かという三人は・・・


「ち、違います!!師匠とはそんな関係じゃない

です!!」


「そ、それに手も出されてません!!」


「た、ただの先生と教え子の関係です!!」


三人は必死に否定しようとするが、それは逆効果だった。


「か、可愛すぎる!!」


「ええ。可愛すぎるの一言に限りますね」


「おい、俺は手を出してないし付き合ってもいな

いからな」


司も否定したが、二人には効かなかった。


「そんなわけないでしょう司。貴方みたいな女た

らしが、我慢できるわけないじゃないですか」


「私は知ってるぞ、お前のコレクションの数々を

な」


「俺は女たらしじゃねぇ!!それに汐里姐!!

なんで、場所を知ってるんだ!?」


二人の発言に、司は再び必死に否定するが、意味がなかった。


「うふふ。司をからかうのは楽しいですね」


「そうだな」


二人はただ司をからかうのを楽しんでいるだけだった。


「まぁ、冗談はここまでにしておきましょうか」


「「「え、冗談だったんですか?」」」


「ええ。半分冗談です」


「半分は本気なんですね・・・」


千尋は笑っているが、言っていることは笑えなかった。


「本当はですね、司に頼み事をしに来たんです」


「千尋姐、俺に頼み事ってなんだ?」


「司に一緒にオーストラリアに来てもらおうと思

いまして」


千尋の真面目な顔つきに、司も真剣に答えた。


「仕事か?・・・」


「まぁ。話が早くて助かりますね」


「何があった?」


「ゼロが二年前と同じ事をしようとしています。

その情報を龍君と皇気君から聞いたので、司を

呼びに来たというわけです」


司は少し考えた後、迷いなく答えた。


「ゼロか・・・了解した、オーストラリアに同行

しよう」


「まぁ、そういうと思ってたけどな」


その話を聞いていた三人は・・・


「わ、私達も同行していいですか?」


「んー、別にいいんじゃないかしら」


「え、いいんですか?」


案外あっけなく許可してもらったので、三人は驚いていた。


「おい、本当にいいのか?」


さすがに汐里が止めにきたが、


「いいじゃないですか汐里。何かあったら、司が

どうにかしてくれますよ」


この千尋の一言に汐里は・・・


「それもそうだな」


何の迷いもなく肯定していた。


「そ、それでいいんですね・・・」


「はい。うちの司は頼りになりますからね」


満面の笑顔で、千尋はそう答えた。


「で、いつ行けばいいんだ」


「明日だけど?」


「は!?」


さすがの司もいきなりすぎて驚愕した。

だが、この展開になれているのか、司は呆れたように了承した。


「なら、チケット5枚で頼むよ」


「あら?なんで5枚なの?」


「スカアハの分だよ」


「そういえばお前の神器は今、人間の形してるん

だっけ?」


「ああ。今はちょっとお使いに行ってもらってる

んだ」


お使いと言っても、加奈子の所に例の大剣を持っていってもらっているだけだなのだ。


「なら、5枚置いていくわね」


「ありがとな、千尋姐」


「あら、いつでも頼っていいのよ?」


「今度はそうさせてもうよ」


「じゃあ、私達はここら辺でもう行くから」


「ああ。オーストラリアで会おう」


「おう。お前もしっかり女子をエスコートしろ

よ」


「うるせーよ」


こうして二人は家を出ていった。

二人に会った三人の感想はというと・・・


「なんか色々すごい人達だったわね」


「そうですね・・・」


「迫力もすごかったです」


そして、何も聞こえていない司は・・・


「よし、明日の準備しようか」


ポジティブなことを考えていた。


「「「はい!!」」」


こうして、明日のオーストラリアへの準備を始める四人だった。


ーーーーーーーーーーーーーー


「司、帰ったぞ!!」


「あ、スカアハ。早速で悪いが、明日オーストラ

リア行くことになったから」


「・・・説明しろ」


とりあえず司は、二人の姐の事と仕事のことを説明した。


「なるほど・・・ならば、ちょうどよかったな」


スカアハが取り出したのは、例の大剣、俗に言うバスターソードだった。


「で、使い方は?」


「ああ、それがな・・・別に説明書に書いてある

ことなんて関係ないよ・・・とのことだ」


「ふっ。あの人はそういえば、こんな性格だった

な・・・」


司は何かを思い出すようににやけていた。


「司・・・気色悪いぞ・・・」


「それは、悪かったな」


「では、私もオーストラリアに行くのなら、準備

があるのでな」


スカアハはそう言って自分の部屋に戻っていった。


「はぁ・・・二年前・・・か・・・」


オーストラリアで司達の身に何が起きるのか、

司は二年前の事を思い出しながら、そう考えていた。


つづく。


今回の解説。


バスターソードについて。


バスターしようととは、人一人ぶんあるぐらいの大きさの大剣で、重量があり一撃が重たいことが特徴の近接武器のことである。

今回の、加奈子お手製のバスターソードは、機械が埋め込まれているので、余計に重く一撃が重い。

さらに、特殊機能がついているらしい。


今回は以上です。


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