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23話 ネクロマンスデュエル Ⅲ

青年の正体とは?一体・・・誰なんだ

約二年前、ウィザードの新人での遠征があった。

その遠征の最中に、一部の部隊が事件に巻き込まれた。

その際、その部隊には死者が多数出た。

その部隊の生き残りは、100人中、たった2人だけだった。


ーーーーーーーーーーーー


三人の戦いが始まり数分がたとうとしていた。

すでに三人は全魔力武装をしており、互いに出方をうかがいながら戦っていた。


「へぇー、少しはやるようになったんだね」


その青年は見た目とは裏腹に、無邪気な子供のような口調でそう言った。


「覚えておいてくれていたとはね」


「俺はてっきり、忘れていると思ってたぜ」


「僕と遊んで生きていた人はあまりいないから

ね」


「遊びね・・・」


その言葉に二人は奥歯を噛み締めた。


「じゃあ、次のステージに行こうか?」


青年は宝具を躊躇なく展開した。


「司は宝具展開できるんだっけ?」


「きついけどな」


「なら問題ないな」


「よく言うぜ」


「「宝具展開!!」」


「ふふっ。始めようか」


「分かってるな、あれに殺されたらアウトだぜ」


「ああ、覚えてるよ。そのせいでメンタルブレイ

クしたからな」


「俺もだけどな」


青年がまた距離をつめる。

だが、二人はそれを回避し、カウンターを決めようする。

青年の方もそれを避け、再び攻撃しようとする。

ずっとこの繰り返しだ。

だが、回りから見ると、近づくことすら出来ないようなくらい激戦だった。


「司、右!!」


「あいよ。涼、下!!」


「了解」


二人は指示をお互いに出しながら戦っていた。


「へぇー、いい連携だね。僕は初めて見たよ」


「そいつはどうもっ!!」


「うれしくないけどなっ!!」


軽口を叩きながらも二人は、攻撃の手を緩めない。


「ふぅー。手詰まりだね」


いきなり青年は攻撃をやめて距離をとった。


「じゃあ、またレベルをあげようか?」


「宝具解放ってことね。司は大丈夫か?」


「下手すると死にますね」


「じゃあ、やらない?」


「そんな馬鹿な」


「だよな」


「僕の宝具の名前はソウルディザスター。宝具解

放」


青年は宝具を解放してきた。


「こっちも行くか?」


「おうよ」


「我が宝具の真名は怒涛雷撃」


「我が宝具の真名は絶界死霊」


「「宝具解放!!」」


二人も同時に宝具を解放した。

三人も宝具を解放したことにより、空気がビリビリと震えていた。

その震えに気づく者がいた。


ーーーーーーーーーー


「ちとまずいな・・・」


「どうしたんですか?スカアハさん」


「司の奴が宝具を解放したようだ」


「そ、それってかなりまずいんじゃ・・・」


「ああ。まずいな」


「なんで、そんなに冷静なんですか!?」


「まぁ、今回は私が手を出すつもりはないがな」


「なんでですか?」


「今回はあいつらの戦いだからな、私が手を出す

べきではない」


「そんなこと言ってる場合ですか!!」


「でも、正直やばいのはこちらもですよ」


倒しても倒しても、無限にゾンビは涌き出てくる。


「私達に出来るのは奴らの勝利を信じて待つだけ

だ」


「まぁ、師匠は負けませんけどね」


「なんてたって先輩ですからね」


「司さんは強いですからね」


「では、行くぞ!!」


「はい!!」


四人は決意を新たにし、ゾンビ狩りをまた始めた。


ーーーーーーーーーー


「おいおい、やっぱり強くなってねぇかあいつ」


「そりゃそうだろうな」


宝具のぶつかり合いでは、二対一とはいえ、青年の方が優勢だった。


「やっぱり、僕には敵わないんだね」


「流石、長生きしている奴は強いな」


「そうだな、亀の甲より年の功だな」


「なにを言ってるんだい?」


「お前の正体はわかってるんだぜ」


「へぇー、じゃあ僕は誰でしょう?」


「お前の名前は、ジャック ジョイゼルだろ?」


「ふっ、よくわかったね。そう、僕の名前はジャ

ック」


「だがよ、ジャックが生まれたのは30年前だ

ぜ」


「ふーん。で?」


「つまりお前は、人の寿命をすいとり、ガキのま

まで生きてきたってことだ」


「だから?」


「お前は、禁じられている事をしたってことだ

よ」


「別にいいじゃん」


「まぁ、そんなことより。俺の友を殺したことだ

けは許せねぇってことだぜ!!」


司はそこで思いっきり一撃を加えにいった。

だが、ジャックには当たりもしなかった。


「僕の正体がバレたって、やることは変わらない

よ。いつものように遊んで過ごすだけだから」


「なら、俺達はその遊びを止める」


「止められるなら・・・止めてみなよ!!」


ジャックがそう言った瞬間、司の脇に亀裂が入った。


「くっ!!」


「司!!」


「他人の心配している暇あるの?」


「速い!!」


そして、涼の脇腹にも亀裂が入った。


「へぇー、避けるの上手いね。普通の人は死んじ

ゃってるよ」


「そいつはどーも」


二人共、ギリギリで避けていたので、致命傷にはなっていなかった。


「さて、どうやって勝つよ?」


「さぁな。俺もそろそろ限界だね」


司のタイムリミットが近づいていた。


「じゃあ、一気に決めるか?」


「そうだな」


「なにをしても無駄だよ?じゃあ、ラストステー

ジを始めようか」


二人の勝算とは何か、今ここから真の戦いがはじまる


つづく。

今回の解説。


ジャックの宝具の能力について。


ジャックの宝具→ソウルディザスター


殺した者を自分の人形にし、寿命をすいとる。

その際、精神年齢はその時から変わらず、姿は青年で止まる。

今回出てきたゾンビすべてがジャックの殺してきた人の成れの果て。


今回は以上です。

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