1話 衝撃的な入学式の日
0話が短くてすみません。
これから長くしていきます。
入学式、それは高校生活のはじめの日。
入学式が始まって気がつけば終盤だった。
どうやら、朝あった不審者の青年のことを考えていたようだ。
「新一年生代表の言葉」
アナウンスと共に壇上に上がるのは、新一年生のなかでもトップの成績者だ。
この学校は、生徒会などはなく実力で物事や権力が決まるシステムだ。
なので、代表者は入学テストの成績が一番高い生徒がやることになっている。
「新一年生代表の木戸 香菜美です。私たちは、この魔術第一高等学校に無事合格でき、喜びに溢れていることでしょう。ですが不安も喜びと同等に感じていることでしょう。ですので、先輩方や先生の方々にお願いががあります。もし、私たち新一年生が困っていることがあれば、何かとご教授してくれれば幸いだと思います。なぜ、このようなことをお願いがするかといいますと。私には師匠と呼べる方がおり、その方は私が困っているとすぐにご教授してくれました。そのお陰で、私はこの魔術第一高等学校に入学できたんだとおもっております。そのゆえに、このようなお願いを申し上げました。大変身勝手なお願いではありますが、どうかよろしくおねがいします。これで新一年生代表の言葉をおわります」
由井はこの話を聞いてとてもその師匠と呼ばれる方が気になった。
なぜだかはわからないが、由井にもそのような人と巡り会うことができたら良いと思った。
「ありがとうごさいました。続いて、学校代表の言葉に入ります。学校代表の方おねがいします」
そう、この学校代表の人が、魔術第一高等学校の
中でも、最強クラスの実力の持ち主。
そして何よりも、二年前の事件に関わった一人と噂されている人でもある。
「学校代表の渡辺 龍です。新一年生の皆さんご入学おめでとううごさいます。僕からは、恐れながら一人の男の話をさせていただきます。その男は、回りの人々を助けるために命をかけて戦いました。そして、ある時このようなことを言いました。力がある者は力がない者を守るために力を使うと。皆さんにも、この言葉のようにこの学校で、学び、鍛え、力なき者を守れるようなウィザードになっていただきたいです。皆さんのより良い成長を、期待しています」
「ありがとうごさいました。続いてーーー」
入学式が終わり、由井はまた朝来た道をたどって帰っていた。
歩いていると、前に新一年生代表の木戸 香菜美がいるのを見つけた。
どうやら誰かと話しているようだった。
「師匠、無事入学式を終えてきました」
「そうか、お疲れさん。
で、どうだった友達できたか?」
「・・・そこは聞かないでください」
「そうか・・・出来なかったか」
その時の香菜美の表情は、まるで前に立って話していた時の雰囲気からは想像できないぐらいかわいい顔をしていた。
「あのー」
「ん?」
由井は香菜美の演説の事もあり、話をかけてみることにしたが、相手の顔を見た途端に声を上げてしまった。
「あーっ!?あなたは朝あった不審者みたいな人
じゃないですか!」
「はぁー、やはり不審者と勘違いされたか・・・」
「師匠、なにしたんですか?」
「なにもしてねぇ!!ちょっとばかし話しかけただけだ・・・木
の上からな・・・」
「師匠・・・それは不審者です」
香菜美は呆れきっていた。
どうやら珍しいことでは無いらしい。
「まぁ、そんなことよりなんだ?新入生」
「は、はい!えーとですね。そちらの木戸さんが、師匠という方の話をしていたので、つい師匠と呼ばれているあなたが、
どのような人なのか知りたくて」
「なるほどねぇ、そういうことね・・・
了解した、何でも聞いてくれ」
「ありがとうごさいます。では、まず自己紹介からしましょう。
私の名前は神城 由井です。あなたの名前は?」
「俺か?俺の名前は立花 司だ。よろしくな」
「ちょっと!!私も話に混ぜてください!!」
「は、はい。わ、わかりました・・・」
「わかればいいんですよ」
香菜美のそんな様子を見て、今度は司の方が呆れていた。
何やら思い当たる節があるようだった。
「はぁー、お前そんなんだから友達できないんだよ」
「師匠は黙ってください」
「いやいや、俺に対しての質問だからな」
「で、では、早速質問を」
このままでは再び二人のペースに持っていかれそうだったので、質問を始めることにした。
「いや、待った、その話は回りにいるチンピラを
かたずけてからだな」
「チンピラ?」
「でてこいよ、いるんだろ」
そう、立花さんがよぶと、回りからゾロゾロと人が出てきた。
「へっ、ばれたら仕方がねぇな。その女をわたせばなにもしね
ぇ。さぁ、よこしな」
「え・・・えー!?わ、私ですか!?」
由井は自分が狙われている理由を理解できていないようだった。
「何で、こいつなんだ?実力なら俺の方が強いぜ」
「貴様に教える義理はない」
「なら、俺が答えてやろう。こいつ特殊魔力属性なんだろ?」
「特殊魔力属性?」
由井は司の言った単語を知らないようだったので、司が簡単に説明をした。
「そうか、中学では習わないか。いいか?特殊魔力属性ってのは、普通じゃない属性の事だ。普通の属性とは水とか火とかの一般の属性の事だ」
「わ、私がですか?で、でも魔術の実技は苦手でしたよ。
でも、その代わり人の傷の治りを早めたりするのが得意で・・・」
その発言で司は由井の魔力属性を理解したようだった。
「なるほど、おまえの属性は祝福か」
「祝福?」
再び香菜美が不思議そうな顔をしていたが、流石にもう一回説明をする暇はなかった。
「まぁ、説明は後だ。こいつらをかたずけねぇとな。
香菜美、木戸のことは頼むぞ」
「了解しました、師匠」
「俺たちをかたずけるだぁ?寝言は寝て言うんだな、あんちゃ ん」
「こっちは十人はいるんだぜ。」
司は十人という数を聞いても落ち着いて分析をしていあ。
「しかも、全員魔術師ってか」
「ご名答、ここにいるのは全員魔術師」
「そうか、ならば手加減はなしだな」
「手加減だぁ?だから寝言は寝てーーー」
そうチンピラに人が言いかけると同時に、チンピラ全員が吹き飛んだ。
「ぐは!な、何しやがった!?全く見えなかったぞ!?」
そう、全く見えなかった。
本当に一瞬だったのだ。
一瞬でチンピラ十人をふきとばしたのだ。
この立花 司という男は。
「いやいや、対して速い攻撃はしてないぜ。まぁ、俺の魔力属性が雷ってのもあるけどな」
「雷だと?ま、まさか?い、いや、そんな馬鹿な」
何故か知らないが、雷と聞いた瞬間。
チンピラのボス的な人が驚いていた。
「そうだなぁ、今帰るなら、もう手出しはしない
よ」
「く、撤退だぁ!」
そういうと、チンピラの連中は帰っていった。
「流石、師匠。お見事でした」
「あ、あなたは一体何物?」
由井の質問に司は少し考えてから答えた。
「俺か?俺は、破壊者だ」
そう、男は破壊者と言った。
つづく
あとがきでは、この物語に出てくる用語や、キャラクターの解説をしようと決めました。
今回は、魔力属性についてです。
魔力属性は基本は自然に関係あるものです。
火、水、雷、風、地
基本はこれです。
そして特殊魔力属性です。
文字通り特殊な魔力属性のことで。
光、闇、氷などが
中特殊魔力属性です。
そのなかでも例外が
祝福、死、呪い、
などの未知数の魔力属性のことです。
今後も増えてくるかも知れませんが、基本的には今回紹介したのを使うのでよろしくお願いします。
また、今後とも魔力属性については解説、説明していきますので。安心してください。