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16話 学校神器聖戦 Ⅴ

今回で、学校神器聖戦は終わりだぁ!!

黒、赤、紫の三色の槍。

その名はゲイボルグ。

形は普通の槍とあまり変わらないが、禍々しいオーラを常に放っている。

二年前の最後の事件の時にも、この槍は見かけられたらしい。


ーーーーーーーーー


神器覚醒した司の姿は、黒い鎧で包まれていた。


「これがゲイボルグの神器覚醒だ」


司のどや顔を見た三人は勝算があると思いはじめた。


「こ、これが・・・神器覚醒・・・」


「す、すごすぎます」


「あれなら勝てるんじゃないでしょうか・・・?」


だが、シャニーの方もいろんな意味で凄かった。


「コロスゥゥゥゥ!!」


シャニーの姿は、もう人と呼べるものではなかった。

魔獣のように鋭い爪を持ち、尻尾も生えている。


「これを分裂させるには苦労しそうだ」


そう言うと、司は槍を出現させた。

だが、一つおかしな事があった。


「「「え!?」」」


その槍には一色しか色がついていなかった。

神器覚醒する前には三色だった槍が、一色になっていたのだ。


「赤色のゲイボルグ?」


そして司はなんと、もう一本槍を出した。

やはりその槍にも一色しか色がついていなかった。


「今度は紫色ですか」


ここまでくると、流石の三人にも何となく仕組みはわかっていた。


「じゃあ、黒色もあるわけですね」


元々の三色は赤、紫、黒だったので、当然黒色の槍があると思ったのだ。

そして、司は日本の槍を使い凄まじい打ち合いをまた始めた。

だが、シャニーの爪は神器の攻撃で砕けることはなかった。


「やっぱり、グングニルの魔力でできてるのか。

これは面倒くさいな・・・」


「グルルルル」


シャニーは唸って威嚇している。

本当に獣を絵に描いたような行動だった。


「曲がりなりにも神器覚醒ってことか・・・」


姿は違うが、今のシャニーも神器覚醒と同じ力を持っていると司は理解した。

司は作戦を考えてみる。

だが、シャニーは司に考える暇を与えてくれない。


「こいつ、本当に暴走してるんだよな」


まるで、狙ってるかのように攻撃してくるシャニー。

暴走しているとはいえ知能が多少はあるらしい。


「だけどよぉ!!これは以外だろ!!」


再び攻撃してくるシャニーに対して、司は蹴るモーションをした。

普通にそんな事をしたら、足が無くなってしまうことは誰が見てもわかることだった。


「師匠!!」


だが、蹴りだそうとした瞬間、足の先から黒色のゲイボルグが出て来て、司は足でゲイボルグを蹴ってシャニーに突き刺した。


「あ、足から黒色のゲイボルグが!!」


香菜美と由井が驚いていると、ステラが解説をしてくれた。


「き、聞いたことがあります。ゲイボルグは足で

元々 使う物だったらしいです」


「なるほど・・・それで足から出てきた訳という

ことね・・・」


シャニーはゲイボルグが刺さって怯んでしまった。

その隙を司が見逃すはずがない。


「もらった!!」


更に二本の槍をシャニーに刺した。


「アアアアアア!!」


痛みによってシャニーが苦しむが、司は手を抜くことなく攻撃した。


「オラオラァ!!いい加減、大人しくしろ

よぉ!!」


二本のゲイボルグで、相手に逃げる暇を与えず攻撃していたが、グングニルとシャニーが分裂する様子はなかった、


「先輩!!そんなに攻撃して大丈夫なんです

か!?」


回りから見たらシャニーが死んでしまうんじゃないかと思うぐらい攻撃していたのだ。


「ああ。今のあいつの体はシャニーじゃなくて、

グングニルの方が動かしてるからな。

ダメージを受けるのはグングニルの方なんだ

よ」


今のシャニーは体はシャニーだが、痛覚はグングニルの方にいくので大丈夫なのだ。


「そうなんですか・・・」


とても信じられないが、司の言うことは本当らしかったので三人は信じることにした。


「一定のダメージを与えれば、分裂するはずなん

だけどさ・・・」


「コロスーーー!!」


随分とダメージを与えたつもりだったが、シャニーはまだピンピンしていた。

しかも司がつけた傷は全て塞がっていた。


「しぶとすぎるだろ・・・やっぱり、一撃で沈めなき

ゃだめかな?」


「コロスコロスコロスコロスゥゥゥゥ!!」


再び襲いかかってくるシャニー。

だが、司はそれを回避し、今度は元の三色のゲイボルグを出した。


「これで仕留める!!」


「コロスゥゥゥゥ!!」


シャニーが爪に魔力を込めて突進してきた。

だが、司はゲイボルグに魔力を込めて放った。


「デッドストライク!!」


ゲイボルグの槍先から放たれた死の魔力波が、

シャニーに命中し、シャニーをふっ飛ばした。

その威力は前回の戦闘で放ったライトニングインパクトより威力は少なかったが、とてつもないほど禍々しかった。


「す、すごい・・・」


「あ、あれが・・・神器・・・」


「流石、司さんですね・・・」


吹っ飛ばされたシャニーは、しっかりとグングニルと分裂していた。

シャニーの方は気を失い、グングニルの方は既に消え始めていた。


「グングニルは壊れちゃったんですか?」


「いや、別の次元に戻るだけだ」


神器が壊れることは今のところ確認されていない。

そもそも、神器を破壊できる手段がないのだ。


「神器って丈夫なんですね・・・」


由井は神器の圧倒的な丈夫さにもはや呆れていた。


「さてと、俺も神器を解くか・・・」


ここで由井は一つ気づいた事があった。


「今思ったんですけど、結局先輩は大丈夫なんですか?」


司から返って来た答えは、三人の度肝を抜いた。


「ああ、呼ぶとき以外は、比較的宝具より安全だ

から。しかも由井に祝福してもらったから問題ないね」


三人が心配していた事を知らないとはいえ、司は不謹慎な返答をした。


「わ、私達の心配は?」


「まぁ、無駄だったということになりますな」


「「「・・・」」」


流石の司も三人が怒っていることに気がついた。


「まぁ、怒るなよ。何か奢ってやるからさ」


「それなら、まぁ・・・」


三人は渋々了承した。

そして、司は神器覚醒を解いた。

この時に、事件は起きた。

なぜなら、ゲイボルグが美しい美女に変身したからだ。


「「「「は!?」」」」


「この姿で会うのは初めてだな、司」


美女は馴れ馴れしく司に話しかけてきたが、司にとっては初対面だった。


「あんた、誰?」


「では、名乗ろう。私の名前はスカアハだ」


その名前に三人は首をかしげた。


「「「「スカアハ?」」」」




つづく。



今回の解説


ゲイボルグの神器覚醒について。


ゲイボルグは神器覚醒すると、黒色の鎧に変わり、使い手に装着される。

更に三色までゲイボルグを分裂させることができる。その際に、黒色のゲイボルグを足から出すことが出来る。

分裂させるとそれぞれ


赤→血の力。


黒→死の力。


紫→呪いの力。


というように魔力も分裂する。


そして、作中の最後に美女に変身しているがその人のことは、また次回で・・・


今回は以上です。

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