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14話 学校神器聖戦 Ⅲ

神器の名前を検索するの大変。

三ヶ所で始まった聖戦。

司とシャニーの戦いは始まっていたが、他の二ヶ所では自己紹介から始めていた。


「俺の名前は渡辺 龍だ」


「私の名前はエドガー サーチネスと言います」


龍はエドガーの家名を知っていた。

それほどサーチネスの名前は有名なのだ。


「知ってるぜサーチネス家。確かヘルメスの杖を

代々受け継いでいるんだってな」


「私も知っていますよ。あなたの神器は神速の剣

と言われているようですね」


何故かエドガーの方も龍よ名前と実力を知っていた。


「なら、互いに神器を呼ぶか」


「そうですね」


お互いに自己紹介をし終わったので、戦闘を始めることにした。

先に神器を呼んだのはエドガーだった。


「来て下さい。ケーリュケイオン」


「血筋で神器と契約しているのは便利だな」


血筋で契約をしていることにより、素早く魔力を消費せずに神器を呼ぶことができるのだ。


「そちらもどうぞ」


龍は体に魔力を貯めた。

そして、神器の名前を叫ぶ。


「さぁ、こい。クサナギ!!」


ケーリュケイオンが杖にたいしてクサナギは刀。

どちらもなかなか強力な神器だ。


「さぁ、やろうか」


「そうですね」


ここでも戦いが始まった。


ーーーーーーーーーーーーーー

もう一ヶ所では


「おい、クレイジー野郎。俺の名前は篠原 皇気

だ。お前の名前は?」


「俺の名前はぁ!!グレント アークだぁ!!」


皇気が冷静に自己紹介をするのにたいして、グレントは常に興奮状態だった。


「相変わらずクレイジーだな・・・

だけど知ってるぜ、お前の前に立った奴は必ず

死んでるらしいな・・・」


「そういうお前は、不思議な能力を使うらしいじ

ゃねぇか」


グレントにも、皇気の強さは知られているようだった。


「いたずらは大好きだからな。

それじゃ、始めようぜ」


「こい!!ダーインスレイヴ!」


皇気も魔力を貯めた。

そして、神器の名前を呼んだ。


「こい!!ラーの天秤!!」


「ヒャッハァ!!ゾクゾクするぜ!!」


グレントは皇気の神器を見た途端に、テンションがとてつもないほど上がっていた。


「お前、気持ち悪いな。まぁ、いい。

掛かってこい」


ここでも戦いが始まった。


ーーーーーーーーーーーーーーーー

そして司の方は・・・


「おい、立花 司。何故、神器を使わない」


「あまり使いたくないんでね」


ふざけているつもりはないが、何も知らない人にとってはふざけているとしか思えない言動だった。


「ふざけるな!!」


シャニーはグングニルで一突きした。

グングニルから膨大な魔力が放出された。


「当たるかよ」


だが、司は軽々とそれを避ける。


「ちっ、外したか」


「そんなの下手したって当たらねぇよ」


司はシャニーを煽りだした。

だが、煽りはシャニーにはあまり効いていなかった。


「だが、お前にも体力の限界があるだろ」


「まぁ、それは誰にでもあるだろ」


いくら司でも、ずっと避け続けるのは流石に限界がある。

シャニーはその事を知っていた。


「これならどうだ?」


シャニーはグングニルで小さな魔力波をだし続けた。

威力より数を優先した攻撃だ。


「それも当たらねぇよ」


「なら、あっちに当てるとするか」


シャニーは屋上の入り口に魔力波を放った。

だが、それを見逃す司じゃなかった。


「させるか。ライトニングボルテックス!!」


魔力波を司は雷の槍で相殺させた。


「ちっ」


「はぁーー。お前ら、バレてるぞ」


屋上の入り口から出てきたのは、香菜美と由井と

ステラだった。


「あんなに関わんなと言ったのに・・・」


司は呆れた声でそう言った。

だが、三人は一緒に戦いたいと言ってきた。


「私達だって戦えます。師匠」


「いっしょに戦わせてください!!」


「お願いします!!」


司は少し考えたあと渋々了承することにした。


「したかないな・・・だが、命を粗末にはするな

よ」


「「「はい!!」」」


司はとりあえず三人に避難の現状を聞いてみた。


「それで、避難の方はどうだ?」


「もう少し時間がかかりそうです」


「そうか・・・」


戦闘中に会話をしているので、シャニーから怒りの声が飛んできた。


「随分と余裕だな・・・立花 司」


「まぁ、余裕だな」


司の煽りがここでシャニーの冷静さを無くした。


「そうか・・・なら、その余裕。

無くしてやろう」


シャニーは司の体の様子に既に気づいているようだった。


「やっぱり気づいてるか。由井!!俺の体をあり

ったけ祝福で強化しといてくれ!!」


「は、はい!!」


由井は司の体をありったけ祝福で強化した。

シャニーはグングニルにパワーをため始めた。


「間に合うか・・・」


司も体に魔力をため始める。


「やはり・・・使うしかないか・・・」


ここで三人が司のやろうとしていることに気がついた。


「師匠、まさか神器を使う気ですか!!」


「だめです!!司さん!!」


そう、神器を呼ぼうとしていたのだ。

シャニーの回りには膨大な魔力が渦巻いており、

並の人では近づくことさえできない状況だった。


「こい!!ゲイボルグ!!」


司が神器の名前を叫ぶと、司の手に三色の禍々しい槍が現れた。


「くらえ!!」


シャニーが魔力を放った方には、避難している人達の姿があった。


「させるか!!」


だが、その間に司が割って入った。


「はぁぁぁぁーーーーー!!」


司は魔力を込めた槍を、その魔力波にぶつけた。

間一髪起動をそらすことに成功した。


「それが、おまえの神器か」


「そう、これが俺の神器。名前はゲイボルグ」


司の神器は形は普通のやりと大差ないが、禍々しさが溢れていた。


「さぁ、続きを始めようか」


「そうだな。お前はただじゃ済まさない」


避難している人達を狙ったシャニーに怒りの声をあげる。

これから、本当の聖戦が始まろうとしていた。


ーーーーーーーーーーー


「切っても切っても、別のものと場所を入れ換

えるとは」


「あなたの刀は一撃でも食らえばおしまいですか

らね」


エドガーは龍の一撃の凄さを知っていたので、回避し続けていた。


「互いに動きづらいな」


「そうですね」


龍とエドガーの方は展開があまり進んでいなかった。

龍が切ろうとすれば、エドガーはそれを避ける。

エドガーが近づけば、龍が一撃加えようとする。

このくりかえしだった。


ーーーーーーーーーーーー


「ヒャッハァー!!逃げんじゃねぇ」


「俺の神器は接近戦なんてしないの!!」


こっちは、皇気の防戦一方だった。

グレントの方は、ただ切りつけてくるだけ。

皇気はそれから全力で逃げる。


三つの戦闘すべてが持久戦になりそうではあった。

だが、三つの戦いとも決着がすでに近づいていた。



つづく。






今回の解説。


各神器について。


ゲイボルグ→死と呪いと血の力を持つ魔槍。

アルスターのクー・フーリンが使っ

ていた。


クサナギ→一回で八回切る能力を放つ神刀

八岐大蛇(やまたのおろち)の尻尾から出てきた。

日本武尊(やまとたける)が使ってい

た。


ラーの天秤→裁きを下す時に使っていた天秤

アヌビス神が使っていた。


グングニル→一突きで全てを消し去ることができ

るといわれている魔槍

北欧神話の主神のオーディンが使っ

ていた。


ケーリュケイオン→物や人を入れ換えたりするこ

とができ、他にも色々な能力

がある。

ギリシャ神話のヘルメスが使

っていた。


ダーインスレイヴ→一度抜くと人を殺すまで暴れ

続ける魔剣。

北欧神話のヘグニが使ってい

た。


今回は以上です。




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