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12話 学校神器聖戦 Ⅰ

また、バトルに入ります。

三連休が終わり、数日たったあと司に電話がかかってきた。


「もしもし?」


「あー龍だけど、お前数日暇?」


声の主は龍だった。


「あいかわらずいつでも暇だぜ」


司は陽気に答えた。


「いきなりで悪いけどよ、お前に数日学校にいて

もらうわ」


「いきなりすぎだろ・・・で、本題は?」


司は知っていた。

こういう時の龍の頼みはろくなことがない。


「近々、魔術第一高校が襲われるという情報を手

に入れた」


その情報を聞いて、司は表情を変えた。


「俺が呼ばれるということは何かあんだろ?」


「ああ、敵の中に神器使いがいるという情報があ

ってな」


「なるほど・・・理解した」


司は時分が出るしかないとわかっていた。


「頼めるか?」


「了解。で、どうやって潜り込むの?」


司は即答した。


「こっちに考えがある」


「もしかして理事長になんか頼んだのか?」


魔術第一高校の理事長は二年前の事件に関わっていたため、司の事情を知っている数少ない人だ。

だが、同時に関わるとろくなことが起きない人の一人でもある。


「そうだけど?」


「はぁーーー。理事長が関わるとろくなことがお

きないんだよな」


司は以前にも、そのろくでもない体験をしているらしい。


「それじゃあ、明日早めに学校にきてくれ」


「わかったよ」



ーーーーーーーーーーーー


今日は司の朝練がなかった。

三人に昨日の夜電話がかかってきて、内容は用事があるから明日の朝練は無しということだった。


「どうしたんでしょうか?司さん」


「師匠の事だからろくなことじゃありませんよ」


「ですかね」


そんな会話をしていると、朝のホームルームが始まった。


「みんな早く席につけ」


先生の言葉でクラスのみんなが着席した。


「今日からこのクラスに一人加わります」


先生のこの言葉で教室がざわつく。


「じゃあ、入ってきて」


「はい!!」


教室に入ってきたのは、なんと制服を着た司だった。


「「「はぁーーーーーー!?」」」


三人が驚きの声をあげる。


「そこ、静かにしなさい」


三人はとりあえず黙った。


「立花 司です。みなさんより年上ですが、同じ

一年生として仲良くしてください。

よろしくお願いします」


「司君は、二年間ケガで休学していたけど、最近

になって退院したんだ。

みんな、仲良くしてやってくれ」


こうして朝のホームルームがおわった。

司は魔術体育祭に顔を出していたので、クラスのみんなが司の顔を知っていた。

さらに、女子三人と仲良くしていたので、目の敵にされていた。


「お前は、あのときの野郎」


「ここであったが百年目!!」


「うらやましい」


やはり一人言ってることがおかしい。

このような追撃があったが、司がそれに答える前に三人に屋上に連行された。


「せ、先輩!!どういうつもりですか!!」


「師匠は頭がおかしいんですか!?」


「司さんはどうかしてます!!」


三人からの怒涛の質問攻めを受けた司。


「理由は言えない。まぁ、心配すんな」


「そんな事いわれても・・・」


「師匠だから心配なんですよ」


「司さん、なんかあるんですよね?」


三人から理由を聞かれたが、司はうまくそれを流した。


「お、そろそろ授業が始まるぞ」


そう言って教室に帰ろうとすると。


「ごまかさないでください!!」


「じゃあ、一つだけ言っておく。

お前たちは関わるな」


「師匠、ふざけないで下さい!!」


「じゃあ、俺はこれで」


そう言って司は教室に戻っていった。


「司さん・・・絶対何かに関わっています」


「そうですね・・・」


「師匠には関わるなといわれましたが、関わるし

かないですね」


「とりあえず私達も教室に戻りましょう」


「そうですね」


ーーーーーーーーーーー


そして一日の授業がすべて終わった。

放課後、空き教室で龍と皇気と司は話合っていた。


「おい渡辺。何かわかったか?」


「ああ。敵の人数は三人だ」


「それに三人共に神器使いだ」


司は少し考えた後、質問をひとつした。


「学校には話を通してあるのか?」


「ああ、心配ない」


「そんな事より司。お前は神器を出せるのか?」


この皇気からの質問に、司は驚きの返答をした。


「わからん」


「「は!?」」


当然、二人は驚愕した。


「俺は二年間のあの時から神器を使ってねぇ」


「呼べないのか?」


「いや、多分呼べると思うぜ」


この回答に少し二人は安心したが、次の台詞でまた不安になった。


「そうなのか?」


「ただし、俺はただじゃすまないだろうな」


「なら、お前はやめといたほうがいいんじゃない

のか」


その意見に司は同意しなかった。


「お前らが誘ったんだろ。俺はやるぜ」


「そうか、俺達は止めないぜ」


司の性格を二人はよく知っていたので、止めることはしなかった。

そしてその後、司は思い出したかのようにいった。


「ああ、そうそう。この事はあの三人には秘密

な」


「わかってるよ」


二人は了承した。


「助かる。じゃ、俺はこれで」


「ああ、また明日な」


こうして司は帰っていった。

そのあとの空き教室では・・・


「約束を早速破っちまったな」


「そうだな・・・」


二人はある存在に気づいていた。

そう、三人組の存在だ。


「あの三人は多分盗み聞きしてるはずだからな」


「ああ。司はそういうところには頭が回らないか

らな、気がつかないだろ」


ーーーーーーーーーー


「聞きいたね?二人とも」


「「はい」」


話を聞いていた三人は、司について相談し始めた。


「わかったことは三つ」


「一つ、近々敵が攻めてくることです」


「二つ、相手は神器というものを使ってくることです

ね」


「三つ、師匠に神器というものを使わせてはい

けないこと」


三人はわかった情報を確認しあった。


「三人で協力して先輩をたすけましょう」


「そうですね」


「この事は師匠には内密に」


「「はい」」


こうして司達は学校を襲うとされる謎の敵の対策をしていくのであった。


つづく






今回の解説。


神器について。


神器とは、神や英雄などが使った武器のことである。

神器には神や英雄の魂が宿っている。

なので、神器は使い手を選ぶ。

神器は人の強い思いに反応して姿を表す。

神器は基本は別次元にいる。

神器には更なる進化があって、神器使いは世界に何人かはいるが、更なる進化を使えるのは数少ない。

他にも神器は代々家で受け継がれる場合もある。

そして、神器はその使い手に適応するように強化される。


一言で言うなら、生きている武器。


今回は以上です。






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