112話 二大組織全面戦争 Ⅴ
体調不良で書くことができませんでした。
誠に申し訳ございませんでした。
今後はしっかりと三日感覚で書きます。
と、いうことで新たなる展開ですよ。
謎の現象により、多くの一般市民とウィザード達が暴走をし始めて、早数十分が経とうとしていた。
司と皇気は全力疾走で新宿のシェルターに向かっているが、多勢の暴走している者達に邪魔をされ、思ったより進めていなかった。
「涼からどういう現象か聞いてはいたけどよ。こ
れはいくら何でも多すぎたろ!!」
「うるさいぞ司。その叫び声で更に寄って来たら
どうするつもりなんだ」
「その時は今やってるみたいに対処するさ」
現在、司と皇気は暴走している者達を殺さないように上手く気絶させ、対処していた。
暴走しているとはいえ、相手は一般市民と同僚のウィザードである。
流石に殺す訳にもいかない。
「だけど聞いていたより理性が残っているな」
「ああ、ウィザードの奴等は律儀に魔術武装をし
てるしな」
「どうやらただの暴走という訳じゃないらしい
な」
確かに人を操る魔術は存在するし、皇気も使うことが可能である。
魔術以外にも涼やジャックのように魔物や人を支配下に置く手段も存在する。
だが、今回の場合で考えられる手段は二人の中ではかなり絞られていた。
「こいつは恐らく宝具か神器による仕業だな」
「ああ、俺はどちらかというと宝具の方だと思っ
てる」
「俺も同じだ。能力の予想はつかないけどな」
余裕そうに二人は会話しているが、実際は多勢の敵を相手にしている。
それだけ二人の対処は的確だということであろう。
「ライトニングブレイク!!」
司は一般市民は軽い電気を浴びせ意識を失わせるという対処法を取っているが、ウィザード相手には一撃を加えるという対処法を取っていた。
「おいおい、力を込めすぎるなよ」
「わかってるよ。というかこの程度じゃ死なねぇ
よ。仮にもウィザードなんだからよ」
「わからんぞ。お前のパワーはおかしいからな」
皇気は一般市民には魔力で小さな衝撃を与え、意識を刈り取るという対処法を取っていた。
ウィザード相手には魔力弾をぶつけ、司と同じように物理的に意識を刈り取っていた。
「お前も俺とあまり変わらなくないか?」
「俺の方はしっかり加減が効くが、お前のは下手
すると加減が出来ないだろ?」
「まぁ、高一の時考えた脳筋の技だからな」
二人はこれらの方法で着実と新宿のシェルターに接近していた。
ここでやっと二人の視界に新宿のシェルターが写ってきた。
「そういえばアイツ等は大丈夫かな?」
「アイツ等?ああ、香菜美達のことか。アテナが
いるしミカエラもいるから大丈夫だろう。たぶ
んエリナ様と奈波ちゃんは暴走してないだろう
しな」
「何でだそう思うんだ?」
「奈波ちゃんに何かあるまでエリナ様とアテナの
近くに居ろって言っといた訳よ。アイギスの盾
には魔術を防ぐ加護が付いてるからな。近くに
居ればまず暴走することはないさ」
「成る程・・・お前は相変わらずこういう所は
しっかりしてるよな」
「褒め言葉として受け取っておくさ」
司は昔からここぞという時の対策はしているのである。
その用意周到さには皇気も感心している部分がある。
「確かにアイツ等なら大丈夫だろうな。何て言っ
たってお前の意志を継いでいるんだからな」
「俺の意志と言うよりは姐さん達の意志かな?」
「まぁ、受け継がれているってことだな」
汐里、千尋、沙夜の三人の姐の意志を司が受け継ぎ、今は香菜美、由井、ステラ、慶夏がその意志を継いでいる。
実力はまだ不十分だとしても精神面では絶対に折れないであろう。
「それに涼も言ってたぜ。アイツ等は段々お前に
似てきたってな」
「そうか・・・?そんな事ないだろう」
「弟子や教え子ってのは師匠や先生に似るってこ
とだよ。実際お前もあの姐達に似てるしな」
「え?どこが姐さん達に似てるんだ?」
皇気はここで大きなため息をついた。
司は他人の事は見えているが、自分に関する事は本当に見えていない。
「さてと、話はここまでにしておくか」
「ああ、急がないとな。今の状況ならアイツ等で
も大丈夫だとは思うが、状況がいつ変わるかわ
からないしな」
司と皇気は進むペースを上げた。
果たして状況が変わる前に新宿のシェルターにたどり着けるのだろうか
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場面は新宿のシェルターに移る。
新宿のシェルターの入り口前ではアテナ達が暴走した者達の対処をしていた。
「以前の戦闘の時よりも格段に数が多いですね」
「でもこちらも対処の経験がある分何とかなると
思います」
「頼もしい事を言いますね香菜美」
アテナ達は以前に操られている一般市民を相手にした経験がある。
更にはその経験が無いが、今回は他にもウィザードが一緒に応戦してくれているので、何とかなっているのである。
「皆さん!!持ち場を維持しながら的確に一人ず
つ対処してください!!焦りは禁物です
よ!!」
「了解!!」
現在、新宿のシェルターの防衛の指揮を執っているのはアテナである。
最初の方はアテナの見た目を見て誰も指示に従わなかったが、アテナの的確な対処の様子を見たウィザード達が率先して指示に従ってくれるようになったのである。
「アテナさん。エリナ様と奈波さんの避難は完了
しました」
「ご苦労様です。慶夏」
慶夏は今まで暴走をしなかった一般市民や奈波とエリナをシェルターまで誘導していたのだ。
これもアテナの指示である。
慶夏は正面戦闘より、忍者の能力を生かした影からの攻撃が得意なので、護衛には持ってこいなの能力なのである。
「このまま状況が一定のままでいてくれればいい
のですが・・・恐らくそうはいかないのでしょ
うね」
「こ、怖いこと言うのは止めてくださいアテナさ
ん」
ステラが怖がる理由もわかる。
今までの経験上たった一度状況が変わっただけで苦戦を強いられる場合もあると。
「でも、アテナさんの言う通りになると思います
よ。何て言ったって今回の相手はゼロなんです
から」
「はい、一筋縄では行きそうにないですね」
司の戦いを間近で見てきた彼女達だからこそわかる事である。
「とりあえずこのまま防衛ラインを下げずに応戦
しましょう」
「「「了解!!」」」
アテナの防衛戦術と指揮により、新宿のシェルター防衛戦はこちらが多少有利な状態で進んでいった。
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そして、ウィザード本部では新たなる命令が下されていた。
これがアテナの言う状況変化なのかはわからないが、新たなる危機であることはわかる。
「ウィザードに次ぐ。池袋方面ににて謎のゾンビ
の大群が現れた。更に殺された市民やウィザー
ドまでもがゾンビとなり暴れている。至急応援
に向かえ」
このアナウンスを聞いて涼は気がついた。
「来たか・・・ジャック・・・」
「行くのか涼?」
「ああ、行かなくちゃならないからな」
「そうか、ならば俺も付き合おう。雑魚処理は任
せておけ」
涼と龍は心に覚悟を決めて池袋方面に向かった。
現在新宿方面、池袋方面で異変が生じたが、これがまだ序章に過ぎない事を司達は知ることになる。
つづく。
今回の解説。
ジャックの宝具のおさらい。
ジャックの宝具の能力は、殺した相手をゾンビにし、自分の支配下に置くこと。
ゾンビにした相手が一般市民であろうと、身体能力は向上しているので、注意が必要である。
さらにゾンビなので、頭を潰さなければ死ぬことはない。
集団戦では驚異となるだろう。
今回は以上です。




