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104話 対最強生命体 Ⅳ

ついに司は奥の手を使う。

そして、皇気の準備した魔術とは・・・

二つの魔術を掛け合わせた魔術を合魔術と呼ぶ。

これを発動させるにはかなりの技量と知識が必要となる。

合魔術を使える者は世の中には一万人程度しか存在しないだろう。


ーーーーーーーーーーー

謎の煙を体から出しているジョニーを目の前に、吹っ飛ばされた司以外のメンバーは驚愕していた。

ただし、不適な笑みを浮かべている皇気を除いて。


「準備は整った。陣魔法を発動させるから援護を

頼む」


「いつの間にそんな準備してたんだよ?」


「準備したのは俺じゃない、香菜美とステラだ。

ちょっと前に頼んでおいたのさ」


龍と涼は皇気に感心していた。


「まぁ、とりあえず分かった」


「了解した」


そう言って龍と涼は謎の煙を出しているイェーガーに向かっていった。


「神器覚醒!!そして、真名改めて流水。宝具

解放!!」


「我が宝具の名は量死無魔。宝具解放!!」


神器覚醒と宝具解放をした二人はかなりの戦力であるはずだ。

問題はイェーガーの今の状態である。


「まずはお前ら二人を殺す・・・」


イェーガーはそう呟いた後、一瞬にして二人に近付いた。

以前のスピードより何倍ものスピードである事は間違い無かった。


「速い!!だが、こちらも強化している!!」


右手に神器の刀、左手に宝具のサーベルを持つ龍は正面からイェーガーの攻撃を受け止めた。

そして、側面から涼が特製の銃弾を撃ち込んだ。


「そんな物は当たらない」


「それは知ってるよ・・・だが、動きは止めた」


イェーガーが銃弾を回避すると同時に龍は動き出した。

そう、イェーガーがどう回避するか読んでいたのだ。


「身体能力に負けており、更に能力が効かないお

前に俺達が勝っているのは戦闘経験だ」


龍はイェーガーのふところに懐に飛び込み、イェーガーの左腕を切断した。

切断されたイェーガーの左腕はクサナギの能力で更に斬られ、細切れになった。


「あと、連携も俺達の方が何枚も上手だぜ」


すかさず涼が宝具である杖から伸びている死の魔力で作った刃でイェーガーの右腕を切り落とした。


「能力は無いが魔力量なら負けないぜ」


「ネクロマンサーがよく言うよ」


イェーガーの両腕を切り落とした所で一旦二人は距離を取った。


「時間稼ぎには上々の成果だ。陣魔法発動、サー

チサークル」


皇気が陣魔法を発動させたが、別に何も起きる様子は無かった。

だが、この陣魔法を龍と涼は知っていたようであり、皇気と同じように不適な笑みを浮かべていた。


「篠原さんは今何をしたんですか?」


由井がアンドロメダに皇気が何の陣魔法を発動させたか質問してみた。


「今のはサーチサークルですね。意外と凡庸的な

陣魔法の一つですが、皇気はルーン魔術と組み

合わせることで制度を上げているようですね」


アンドロメダが視線を向けた先々には壁や床にルーン文字が書いてあった。


「どうやらルーン魔術で陣を強化して更に打ち消

されにくくなったということですね」


「成る程・・・よく分かりませんね」


アテナも補足説明をしたが、由井を初め他の三人も理解していないようだった。


「合魔術の事はともかく、サーチサークルの能力

は陣上にある者の状態を把握する事が可能な能

力だ」


まず人工生命体であるイェーガーの体の事を司も含め皇気達は知らない。

まずは弱点を探すことが得策なのである。


「・・・成る程・・・これは八岐大蛇の体の構造

を使ってるな・・・煙の正体は水蒸気か」


どうやら皇気はイェーガーの体の構造を大方理解したようだった。


「こんな陣ぐらいどうにでもなる」


イェーガーは地面に浮き出ている陣を消そうとするが、サーチサークルの効果が消える事は無かった。


「無駄だね。壁や床に書いてあるルーン文字を全

て消さない限りこの魔術は解けない」


「小賢しい事をしてくれる・・・」


イェーガーは皇気のことを睨み付けるが、皇気は目を瞑って集中し初めたので気にしていなかった。


「体を強制的に活発にしているのか・・・だから

体温が上がり体の水分が蒸発し、水蒸気が出て

いるという訳だな。構造は人間と酷似している

らしいな・・・」


時間が経つと同時に、皇気がイェーガーの体の構造をどんどん理解していく。

イェーガーにとって、それはかなり不愉快な事であった。


「お前を殺す!!」


凄まじいスピードでイェーガーは皇気に迫った。

先程とは圧倒的にスピードが違ったので、龍、涼は止めることが出来なかった。

神器達が止めようとしたが、あることに気づいたので、止めようとしなかった。


「さてと、ここまでわかればいいだろう。とりあ

えず後は任せたぜ、司!!」


「了解!!」


イェーガーを止めたのは、壁の方まで吹き飛ばされていた司だった。


「さっきぶりだな、人工生命体。いや、イェーガ

ー」


「貴様は確か立花 司と言ったな。これは何の真

似だ?」


「俺はただお前を止めようとしているだけだが」


吹き飛ばされた時の司と違い、今回の司は一味違った。


「先程とは全く違うようだな」


「まぁ、俺も奥の手を使わせてもらっただけだ」


お互いに少し会話をした後、先に仕掛けたのはイェーガーだったが、結果的に一撃を加えたのは司だった。

司はイェーガーの攻撃を圧倒的なスピードで避け、背後から一撃を加えたのだ。


「な、なんだ今のスピードは・・・」


攻撃を食らったイェーガーは驚愕していた。

初めて自分を圧倒するスピードを見たからである。


「あれは、忍の里の時に司先輩が見せたやつです

ね」


「あれは魔力憑依と言うらしいです」


三人の代わりに慶夏が説明してくれた。

実を言うと間近で見た三人だったが、慶夏以外は司から説明をされていないのだ。


「体の中に雷の魔力を留める事によって発動する

ことが出来る魔術らしいです」


「あれが魔力憑依か・・・実際に見るのは初めて

だな」


「ああ、話しには聞いていたけどな・・・」


実は司は魔力憑依を龍達の目の前で使ったことが無い。

圧倒的に敵にステータスが負けていない限り魔力憑依は使わないのである。


「これで身体能力は覆ったぜ。そして、恐らくは

不死身の謎も解けている。さぁ、どうする?」


「何を言っているんだ?俺の身体能力はこんなも

んじゃない」


イェーガーがそう言うと、体からの水蒸気の量が劇的に増えた。


「司!!イェーガーの奴は八岐大蛇みたいにコア

を持っている。だが、大きさは一円玉位だ。更

にコアを体の中なら好きに移動できる。意味わ

かるな?」


「ああ、つまり跡形もなく消し去れってことだ

ろ?」


「そういう事だ」


相変わらずの脳筋であるが、今回は間違ってはいない。


「行くぞ、神器覚醒!!」


司も三つの神器を扱いながらの魔力憑依はこれが初めてである。


「司、俺達も出来る限り援護するが、任せたぞ」


「了解!!」


ついに戦いはこれで最終局面に移った。


つづく。



今回の解説。


サーチサークルについて。


サーチサークルを発動した陣の上に存在する人間の体の細胞単位で状態を知ることができる。

更にはどのような強化をしたかや、魔力属性すらもわかってしまう。

だが、陣を少しでも消すことが出来れば容易く破壊することが出来るので、成功する例の方が少ない。

今回皇気はルーン魔術を使うことでその欠点を克服している。


今回は以上です。








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