表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
101/127

101話 対最強生命体 Ⅰ

さてと、今回の任務はどうなるのかな?

それより少し短くてすみません。

人工生命体が造らていると思われる施設を調査しに行く朝。

約束の時間より早くに司の家のチャイムが鳴った。


「来たか・・・意外と早かったな」


まだ八時にはなっていなかったが、どうやらさっそく誰か来たようだった。

司はドアが開くとメンバーの全員が揃っていた。


「なんだ、全員お揃いか」


「なんだとはなんだ。いいだろドアを開ける手間

が省けたんだから」


「まぁね」


司は家の奥から慶夏を呼んだ。


「慶夏ー、神器共ー!!皆が来たぞー!!」


司が家の奥に声をかけると、それぞれ返事が返ってきた。


「はい!!すぐに行きます!!」


「わかった。今行く」


「わかりました。すぐ行きます」


「はい。今行きますね」


この光景を見た皇気は昨日の会話を思い出していた。


「相変わらず遠足みたいなノリだな・・・」


「ん?何がだ?」


司とこの場にまだいない慶夏と神器達以外は皇気の言った遠足という意味を理解しており、顔が困惑の色を示していた。


「お、来たか神器共」


「神器共とは随分な呼び方だな」


会話を少ししていると、神器達が奥から出てきた。


「だって一々名前で全員呼ぶの大変だろ」


「それもそうですね。良いじゃないですかスカア

ハ。呼び方なんてどうでも良いじゃないです

か。逆に私は好きですよその酷い呼び方」


アンドロメダが変な事を言った気がするが、触れない事にした。

司は話しの流れを変えるために、ふと思った事を聞いてみた。


「今回の運転手は誰だ?」


「今回は上層部が手配した運転手だ。京子さんじ

ゃない」


どうやら龍には司の考えていた事が分かっていたらしい。

京子ではないと聞いて司は安堵の表情を浮かべていた。


「おいおい。そんな顔を京子さんが見たら騒ぎだ

すぞ」


「やめてくれ想像できてしまう」


司は京子を嫌っているのではない、むしろ尊敬している大人の一人である。

ただ疲れるのだ、京子の対応をするのが。


「すいません。遅くなりました」


すると、身支度を済ませた慶夏がやって来た。

どうやら奈波に今日の事を言ってから来たようであった。


「よし、慶夏も来たことだし行くか」


「「「おー!!」」」


「やっぱり遠足じゃないか・・・」


こうして十一人は超大型車に乗り込み、目的地まで運ばれていった。

車の中では今回の人工生命体について司が情報を皆に教えていた。


「人工生命体と言っても同じ奴と二回戦っただけ

だからさ。少しでも戦闘に役立つならいいんだ

けどさ・・・」


「役に立つかはまだ分からないだろ?だからさっ

さと言って楽になるんだな」


「おい、渡辺。尋問みたいになってるぞ」


真面目な話のはずが、渡辺のせいで漫才のようになってしまった。

それを見て女子四人組は微笑んでいた。


「おいおい真面目な話じゃなかったのか?」


しっかりと涼が話の脱線を修正する。

やはりコンビネーションだけは凄まじい四人である。


「そうだな、話を戻そう。人工生命体にはまず宝

具は無い。所詮は人が造った命だからな、宝具

を持つことは不可能だ」


「なるほど・・・だから神器を使ってた訳です

ね」


「そういうことになるな」


やはり香菜美はかなりの理解力と記憶力があり、司の言いたい事をすぐに理解した。


「だが、今回は神器を使ってくるのか、もしくは

他の強力な武器を使ってくるか、全くわから

ん」


「つ、つまり結局は未知数ってことですか?」


「そういうことだな」


ステラが不安になるのも理解できた。

身体能力は普通の人間より遥かに高い人工生命体。

それにどのような能力、武器が付いてくるのか不明なのだからだ。


「まぁ、二回とも死にかけたが何とかなるだろ

う」


「確かに司は死にかけるが、結局は何とかなって

るしな」


実際司しか戦闘した事がないので仕方がないが、本当に死にかけたが本当に何とかなっているのである。


「今回も意地と気合いと根性で何とかするさ」


「また意地と気合いと根性か・・・好きだなそ

れ」


「沙夜姐の受けよりだからね。これだけは譲れな

いな」


司は何かとあれば意地と気合いと根性と言う。

これは沙夜が司に常々言っていた事であった。


「とりあえず人工生命体についてはこれぐらいし

か俺は知らないな」


「ああ、教えてくれてありがとう」


司からの情報はこれだけだった。

それも仕方ないだろう、司は研究者ではない。

人工生命体についても詳しくは知らないのだから。


「最良なのはまだ人工生命体が造られていないこ

と。最悪なのは人工生命体が完成している事だ

な」


人工生命体製造計画2がそもそもこれから行われるのか、すでに行われたものなのかは分かっていない。

本当に今回は何も分からない状態なのである。


「そういえば今日は何処を調査するんだ?」


「そういえば言ってなかったな。今回は東京から

少し外れた廃工場に行く」


「廃工場・・・?」


「数十年前に倒産した工場なのだが、そのまま放

置されていた施設だ」


倒産した会社の放置されている工場などは、テロリストや悪の組織が基地や研究所することが多い。

だが、東京という警備が硬い都市に基地を構えるのはゼロぐらいしか存在しない。


「まぁ、あと三十分ぐらい掛かるからな。自由に

してくれ」


こうして、それぞれ車の中で会話をしたり睡眠をとったりした。


ーーーーーーーーーー

皇気の言った通り三十分程で廃工場に着いた。

廃工場とは言っても随分と見た目は綺麗だった。


「中にとりあえず入るぞ」


「「「了解!!」」」


先程までの遠足気分とは違い、すでに四人は本気モードになっていた。


「今回は今までと違いこの工場自体が施設だ」


今までは工場や他の施設の地下に敵の基地や施設があったが今回は違う。

この工場自体がターゲットなのだ。


「何があるかわからないからな。下手に壊して爆

発とか起こさないでくれよな」


「お前も下手に斬って工場自体を壊さないでくれ

よ」


「壊すなら涼が大得意だろ?前科もあるしな」


「あれはすまなかった・・・」


前回の任務で倒壊したのは涼が原因だと他の三人に涼は教えていた。

涼が教えた時は、三人はとても激怒し涼は言葉攻めされていた。


「それにしても、今回は敵が全く出てこないな」


「ああ、いつもなら兵士か対魔術師用兵器ぐらい

は出てくるよな」


そう、今回は道中で足止めをする敵が誰一人居なかったのである。

当然足止めさえされなければ最奥にたどり着くのは簡単である。


「おかしい。もう最奥に着いたぞ」


「ここはハズレだったのか?」


あまりにも上手くいきすぎて逆に不安になっていた。

ここに人工生命体が居なかったとすら思うほどである。

だが、どうやらハズレではないようだった。


「いや、ここは当たりのようだ。この奥から謎の

気配がする」


「ええ。正直言ってかなり不味いですね」


「はい。これはかなり手こずりそうですね」


神器達が警戒するということは、本当に凄まじい敵が奥にいるということになる。


「各自警戒を怠るな。今から突入するぞ」


「「「了解」」」


果たしてこの先に最悪の結果が待ち受けているのだろうか。

その結果は突入しなければわからない。


つづく。



今回の解説。


人工生命体について。


人工生命体は宝具を持てない。

所詮は人が作り出した生命だからである。

以前戦ったランスロットはアロンダイトという神器を持たせることによって戦力を増加させた。

だが、今回は神器を使ってくるのか、バスターソードな武器を使ってくるのか不明である。

正真正銘、戦力不明の生命体である。


今回は以上です。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ