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僕はポムを捜してウロウロしていたら、訓練所で見つけた。
「ポム」
「よお、ロファ」
「訊きたいことがあるんだけど」
「ちょっと待ってろ」
ポムはそう言うと、ファウを剣で打ち負かしてから、こちらに来た。どうやら剣の訓練をしていたようだ。
「なんだ俺に訊きたいことって?」
息ひとつ切らしてないポムが僕を見て言った。
「疑問に思ったんだけど、どうして母竜はピーちゃんを自分の子竜だと気づかないの?」
「さあ?懐かないからじゃないか?詳しくは分からないが、前に団長が本能的な何かだと言ってた気がするな」
話はそれだけかとポムに言われて僕が頷くと、また剣の訓練に戻って行った。




