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少年は竜のペンダントを首にかけると、僕に自慢するかのように、フッと笑った。
カチンときた僕は自然と口を開いていた。
「ずるいぞ!それは僕が先に買おうとした物なのに!」
「ずるくないさ。倍の金額を出して買ったんだ。これは俺のさ」
「後から来てかっさらうなんて、どこのトンビ野郎だ!」
「俺はトンビじゃない。ファウってんだ。覚えときな。竜騎士団団員になった名前を」
「竜騎士団団員だって!?」
「そうさ。凄いだろう」
ファウが踏ん反り返る。竜のペンダントがキラリと光った。