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「ピーちゃん、ピーちゃん」
子竜をピーちゃんと命名した僕は、機嫌よくその名前を繰り返した。
「いや、ピーちゃんって・・・、もう少しマシな名前をつけてやれよ」
とポムが言えば、
「うーん、確かにピーちゃんはねぇ。これから大きくなる訳だし」
ベリーも難色を示した。
「いや、この子竜はピーちゃんだ。もう決めた」
と僕が引き下がらなかったら、2人はやれやれという顔をした。
「お前がそう決めたなら、俺達はもう何も言わない」
ポムがピーちゃんの頭を撫でながら、言った。
「大きくなっても、ピーちゃんか。それはそれで面白いかもね」
ベリーはフフッと笑った。




