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大バザール4日目。

僕は竜騎士団本部にいた。僕を親だと思っている子竜は僕にまとわりついて離れない。そのおかげで昨日は竜騎士団の宿舎で寝泊まりするはめになった。まあ、貴重な体験で嬉しかったけど、僕これからどうなるんだろう。


ポムとベリーに連れられて、団長の執務室に着いた。ポムがドアをノックして入る。僕達も続いて入った。


「団長、例の少年、連れてきました」


ポムが敬語でそう言った。机を挟んで座っているのが、団長のようだ。団長はキリリとした精悍な顔をしたカッコイイ女性だった。


「ご苦労、ポム。この少年の名前は確かロファだったかな」


「はい。ロファで合ってますよ」


ポムが返事をして、僕を前に押し出した。これは挨拶した方がいいかな。


「ロファです。よろしくお願いします」


「ああ、よろしく。唐突だが、君を竜騎士団団員見習いとすることに決めたから」


「え!?」


「だってそうだろう。竜は竜騎士団の宝だ。外に放す訳にはいかない。子竜が君を親だと認識してるんだ。今君から離すと泣き喚いて衰弱死する恐れがある。本来なら親竜が育てるんだが、君がその子竜を育てるんだ。分かったね」


「はい」


僕が緊張しながら返事をすると、それを和らげるように団長はフッと笑った。


「そう緊張する必要はない。君のことはポムに任せる事にした。子竜について分からないことがあったらポムに聞きなさい。しっかり子竜を育て上げるんだよ、ロファ」


「はい。がんばります」


こうして僕は竜騎士団団員見習いになった。嬉しかった。全ては子竜のおかげだ。だから、僕は親代わりに真剣に子竜を育て上げることに決めたのだった。

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