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竜のペンダントは僕の肩に強く当たって、地面に落ちた。
「拾えよ」
雨よりも冷たい声でファウは言った。
「欲しかったんだろ?さっさと、拾えよ」
僕はキッとファウを睨んだ。
「こんな仕打ちをするような奴は、竜騎士団団員見習いでももったいないよ!見習いなんてやめちまえ!」
「なんだと!人が大人しくしていれば図に乗りやがって!許さないぞ!」
ファウが僕を殴ろうとした瞬間、
「そこまでだ」
ポムがファウの拳を止めてくれた。
「ポム!止めるな!こいつだけは殴らせろ!」
「ダメだ。落ち着け」
ポムはファウが冷静になるまで、拳を離さなかった。




