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  貴行の来ない日、刀間は木々の合間を見つめながら物思いに耽っていた。

 貴行は鈴と暮らす事を認めて貰う為に社へと来ている。

 刀間が愛している貴行は他の娘と一緒に暮らしたいが為に刀間の下へとやってくる。

 それは刀間にとってとても悲しい事だった。空虚さを孕んでいる。

 しかし実際に貴行と対面するとその事を忘れて、とても楽しく、穏やかな気持ちになるのだった。

「貴行」

 刀間は想い人の名を口にした。

 「最近ご主人様の様子がおかしいと思いませんか?」

 京子はカップ麺を啜りながら答える。

「何が?」

「最近よく出かけるじゃないですか、どこへ行ってるんでしょうか」

「……もしかして、女?」

「私もそうじゃないかと思ってました」

 言葉の終わりに鈴は下を向く、それに続いて京子も下を見て思考を働かせる。

「ご主人様がどこへ行くのか後を付けてみませんか?」

 口火を切ったのは鈴だった。

「え? そ、それはちょっと、まずくない?」

「京子さんも気になりますよね? ご主人様がどこへ行ってるのか」

 京子は返す言葉が見つからない。

 確かに貴行がいつもどこへ行っているのか気になった。

「最近のご主人様の出かける頻度を考えると、今度は明日の昼頃です」

「わ、わかった、準備して置く」

 貴行の知らない所で話は進んでいた。

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