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盲腸炎

職員室


セーラー服を着たカズオは教頭先生の机の前でおかっぱ頭をうなだれ教頭先生の説教を聞いている。


上下エンジ色の左胸の校章入り学校ジャージを着た教頭先生が激しい剣幕でまくし立てた。


「小川さん、あなたはいったいどういうつもりですか!!」


カズオはシュンとしていた。そばの吉永先生も


「吉永先生… 小川さんは優秀な生徒なのにバカみたいなイタズラしたんですか? ハックション…」


「申し訳ありません。私にはこの子がどうおかしくなったのかわかりません…」


「二度とこんなイタズラをしないよう!!」


「小川さん、謝りなさい」


「ごめんなさい…」


放課後


「あなたのせいであたし散々だわ!!」


チエはプリプリ腹を立てていた。


「あなたが掃除をちゃんとしていればこんな事にならなかったわ… ううっ…」


「お前なあ、昨日の事グチグチ言うなよな」


「何よ!! あたしの気持ちも知らないクセに…」


チエは学生服姿でプイッと後を振り向き走って帰った。一夫の家に帰ったチエは部屋に閉じ籠りワーワー泣いた。


一方、カズオは千恵の家に帰ったが急にお腹痛くなった。腹下しの痛みではない。右下腹部がキリキリ痛いのだ。夕飯の時、カズオの食が進まないのに気づいた千恵のお袋が…


「千恵!! どうしたの? お腹痛いの?」


「ママ、千恵ったら盲腸かも…」


二番目の姉が言った。


「すぐ、病院行きましょう!! お姉ちゃんタクシー呼んで…」


カズオと千恵のお袋はタクシーで城山市立病院に向かった。


診察をしたら虫垂炎で手術だった。手術が終わりネグリジェ姿のカズオは二人の病室に移された。カズオは麻酔が醒め一晩中唸ってた。


翌朝、カーテンの向こうには昨晩また、患者が入った。看護師さんが


「千恵さん、大丈夫だった?」


「うん…」


カーテンを開けると何とあの教頭先生が入院しているではないか…


俺はたまげた。顔を横に向けると


「小川さん、おはよう!!」


だって…

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