修学旅行その1
5月のGWも終わり、城山中学校の2年生は、九州への修学旅行の準備に入った。日曜日にチエは自分の家に行った。カズオは千恵のベッドで漫画を読んでゴロゴロしていた。ちょうど千恵の家は家族誰もいなかった。
「今日は!!」
チエの声がした。長袖のトレーナーにジーンズを穿いていた。カズオが
「入れよ!!」
チューリップ柄のワンピースを着ていたカズオが玄関に出てきた。
「うん… ママは?」
「みんな、親戚の結婚式でみんな出掛けた…」
カズオはチエを自室に案内した。
「まあっ!! アタシの部屋散らかしてもおっ…」
修学旅行用のボストンバックを見てチエは
「パンティ、アニメキャラの入れないで、純白のヤツにしてよ。パジャマも地味なのにしてよね…」
何と尻のほうに「魔法のチックル」と「ララベル」の絵の描いたパンティを数枚入れてしまった。チエは下着入れから何かのポーチをバッグの奥にしまいこんだ。
「ねえっ!! パンティ毎日穿き替えてる?」
「おととい穿き替えたばかり…」
「まあっ… パンティちゃんと穿き替えなきゃ困るわよ…」
「どおりで股のところが痒くて痒く…」
バシッ!!
「カズオのバカっ!! もおっあたし帰る!!」
プイっと後を振り向き、玄関を出て行った。
修学旅行の前日、千恵の部屋で
「千恵、学校のジャージ洗濯しておいたから入れなさい。ブルマも新しいのに穿きなさい…」
エンジ色のジャージ上下をボストンバックに入れ、真新しい黒のブルマを袋から出した。
「それから、セーラー服のスカーフも新しいのにしなさい。スカーフもしわくちゃでみっともない…」
見るとセーラー服のスカーフはしわくちゃになっていた。下着入れから白のスカーフを出し、古いやつと替えた。
翌日、修学旅行に出発だ、学校を出たバスは羽田空港へ向かう。
バスの車内、セーラー服のカズオはお菓子を頬張っていた。隣に座ってるチエは
「カズオ君、もう食べないで太っちう…」
羽田空港に着いたバスは飛行機で九州に向かう。出発ロビーには城山中学校2年生の生徒が学生服とセーラー服に身を包んで注意事項を聞く。
搭乗のため保安検査を受け、飛行機に乗り込んでいった。




