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ゲシュタルト崩壊&マインドセット

「なぁ、ゲシュタルト崩壊って知ってるか?」


「なんだい藪から棒に。第一声がそれなことがあるかい」


「すまんすまん、実はしいなここみがしいなここみで⋯⋯」


「なるほど。んで、そのしいなここみがどうしたんだい」


「うん、ゲシュタルト崩壊を知ってるかって」


「まぁなんというか、聞いたことはあるな。CoCo壱とかで」


「意味は知らないと?」


「Oui」


「おっ、フランス語だ」


「んで、意味は?」


「裏向きに売ってるランダムタルトの表面を手で触って何味か見極めて、自分の好きなやつだけ買っていくヤツのことを言うんだ」


「それ下衆タルト盲牌じゃね?」


「あれ、そうだっけ?」


「まぁ今の時代なんでもスマホ先生に聞けば分かるから、ちょっと調べてみっか」


「ワクワク(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク」


「ゲシュタルト崩壊⋯⋯とは⋯⋯裏向きに売ってるランダムタルトの表面を手で触って何味か見極めて、自分の好きなやつだけ買っていくヤツのこと」


「一言一句合ってたのかよ。『売ってる』って書いてあるの? 『売っている』じゃなくて」


「Oui」


「フランス語だ、すげぇ。ところでお前、マインドセットって知ってるか?」


「なんだい森から柱に」


「薮の上は森で棒の上は柱なのね」


「そう。薮の上は森で棒の上は柱」


「オウム?」


「で、いきなりどうしたんだよ」


「すまんすまん、実はしいなここみがお寿司屋さんで⋯⋯」


「なるほど。んで、そのしいな寿司(ずし)がどうしたんだい?」


「しいな寿司でマインドセット軍艦ってのを食べたんだが、それからどうも頭がおかしくて」


「どんなふうに?」


「それがな、大将の思考みたいなのが脳に流れ込んでくるんだよ」


「良い寿司なんだな」


「その思考が変でな、なんか太陽の幽霊みたいな匂いがしてキモいんだ」


「良い寿司だなぁ⋯⋯」


「なぁ田中」


「ん?」


「お手」


「ワン!」


「でさ、大将が言うにはさ」


「うん」


「救急車呼んでくれ!って、はやくしてって言うんだよ」


「うん」


「んで店内にいた客全員が119にかけてさ、14台来たんだけど」


「Oui」


「すげーフランス語だ。そしたら大将、なんて言ったと思う?」


「先生」


「違う違う、『寿司』って言うんだよ」


「あー、寿司ね」


「そんなこと言うもんだから14台とも激怒しちゃって、爆サイレンとんぼ返りだよな」


「寿司だよな」


「でさ、俺。トイレ行こうと思うんだ」


「⋯⋯そうか」


「お前はどう思う?」


「そりゃ寂しいけどさ、お前が決めたことだし、応援するよ!」


「⋯⋯ありがとな」


「おう、行ってこい!」(背中を叩いて送り出す)


「背中はやめて。ケガしてるから」


「セナカハヤメテ。ケガシテルカラー(裏声)」


「やっぱお前は最高のダチだぜ! ハッハッハッハッハ!」


「キヒヒヒヒ!」

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