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第50話 呼び出し?

 世間はゴールデンウィークの後半。学校がなければ、俺は当然のように家にいる。

 はずだったんだけど。


「お、おい朝紗、俺の財布見なかったか⁉」

「知るわけないでしょ。どこ行くの?」

「どこでもいいだろ! ああもう、どこだよ!」


 朝いちばん、ロインが鳴ったと思えば莉弧から連絡があった。

 それ自体は別にいいのだが、問題はないよう。


『ウチ、今度のがっこーで湊に告白する』


 何を血迷ったのかそんなことを言い出した。場所を聞いたらバイト中とのことだったので、この前のコンビニ行こうとしていた。

 今告白されると、何かとまずい気がする。


 今俺と妃奈の関係にはひびが入ってる。そして少なからず莉弧と湊にもその影響があるはずだ。そんな中でさらに関係が乱れるようなことがあれば妃奈との関係を修復できなくなるかもしれない。

 詳しい理由を聞くために、俺は家を飛び出した。


 そしてやってきたコンビニ。この前通り人がおらず、レジで暇そうに頬杖をついてる莉弧を見つけた。

 入店音を聞いて背筋を伸ばした莉弧がこちらを見た。


「いらっしゃいま、あっ、よるっち! おはー!」

「それでいいのか?」


 一応お客であることには変わりないんだけど。すっごい暇そうだったし、というかさぼってたし。


「きゅーにごめんっ、変なこと言っちゃったよね」

「いやまあ、驚いたけど。……何をどうしてそうしようと思ったんだ?」

「えー……言わなきゃダメ?」


 莉弧は頬を赤くし、それを抑えるように隠しながら言った。羞恥心というものはあるらしい。いや、別にないとも思ってないけど。そんなあざとき見上げてこられても困る。

 なんか顔に『聞いて』って書いてあるし。


「……聞きたいなぁ、と」

「そーおー? じゃあ」


 仕方ないなぁ、特別だよ? とわざとらしく言ってから静かな声で語りだした。


「ウチ、バイトとか勉強に力入れたいと思ってさ」

「うん。……うん?」

「それで、もしかしたらこれから付き合ったりとか難しくなっちゃうかもしれないし、告白どころじゃなくなっちゃうかも」

「まあ、そうかもな」

「だから告白する」

「なるほど?」


 よく分からなかった。


「なんで、忙しいのに」

「忙しくなったら出来なくなっちゃうでしょ?」

「そりゃそうだけど……忙しいなら、付き合っても意味なくないか?」

「でも告白はしたほうがいいでしょ! せっかく好きになったんだし!」

「ええ……そういうものなのか?」


 告白って付き合いたくて、そのうえでイチャこらしたいからするものじゃないのか? 出来ないならわざわざ勇気を振り絞る意味があるのか? まあ、告白することに意味があるっていうのは、まあそうかもしれないけれど。


「ってことで、よるっちも協力よろ!」

「あ、はい」

「作戦会議しようね!」


 まったく、本当に勢いだけで生きてるようだな……。

 まあでも、莉弧らしいと言えば莉弧らしい。せっかくだし、応援してやりたいな。

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