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後継者

3846年

エレルメンの中央に位置するアポロンの地、通称光の地にて30日に一度開かれる賢者の集い。


賢者の集いでは各地を代表する賢者が集まり、今後の方針や自然現象の調節について話し合う。否、普段ならそう進められるはずだった。


しかし今回はそうではない。年老いて引退も視野に入れなくてはいけなくなった賢者の後継者が後の為に同席することになっている。私は知っている。こういう時は会議などはまともにできず、後継者のお披露目と質問攻めで終わるのだ。つい、数回前がそうだった。


今回新しく同席する後継者はテテュスの地から一人。今の賢者のように癖の強いやつでなければいいが…


「ニナ、今回も君が一番なのかい?」


「そうだよ。今、暇だからあんたのとこの後継者はどんなコなのか考えてたとこ。」


「おやおや…話してみるかい?」


「は?もう連れてきてるの?ユフザーゼの後継者の時は会議が始まってから入室させていたから、てっきり…」


もう居るとは、予想外だった。余計なことを口にしたかもしれない。萎縮させてしまっていないといいのだが…


「ああ、ユフは慎重派だからね…。ほら、彼女はアポロンの地の賢者、ニナだ。ご挨拶しなさい。」


「テテュスの地、後継者のユネです。宜しくお願いいたします…」


「おや、随分とかわいらしい子が来たね。さっき紹介されたけど…私はニナ、よろしく。」


そう言って目の前の小さな後継者…ユネと握手を交わす。

にしても、本当にかわいらしい。ふわふわと波打つ髪に、深い青の瞳。私たち現役の賢者に比べたらきっとかなり若いんだろう。しかし、若々しい見た目に反してその眼差しは深く重みがあり、こちらを見透かすように鋭い。


「ニナもそう思うかい?彼女は私の自慢の後継者なんだよ」


「ああ、そうだろうね。若さの割に良い眼をしてる。賢そうだな。」


「そうだろう、そうだろう…ユネは本当に良い子なんだよ、この間はね…」


「お前達、もう居たのか?随分と早いな。」


老人特有の長話が始まりそうになった時、突然会議室の扉が開いた。ヘファイストスの地の賢者、ネーヴァンだ。ネーヴァンはすぐユネに気付いてつかつかとこちらに近付いてきた。


「お前が、イディヒダの後継者か?」


ユネが口を開きかけた瞬間、扉が勢いよく放たれた。非常に間が悪い。


「失礼しますっ…!」


「遅れてすまない、席に着いてくれ。」


「全員揃いましたね、始めましょう…」


入ってきた4人は各々自由に口を開き、中央の机に向かっていく。他の賢者の様子を一度見回し、私達も自席に着く。さて、今回はどんな会議になるだろうか。私としては、前回の集いで懸念されていた災害も収まっていて欲しいのだが…まあ、訊いてみなければわからないだろう。



「これより、賢者の集いを始める」

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