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練習6

 早起きをするのも悪くない。


 今日は天気が良かったから、たまにはね、と思って掃除をしてみたの。


 こういうのは、気分が大事じゃない?


 まあ、元々、部屋はそんなに汚れてないし、二時間くらいかな。気づいたら時間が溶けていた。


 ???あれ……。


 はにゃあー? おかしいなぁー。気のせいかなあ。


 目を軽く擦ってみたの。

 でも、やっぱり、時計の針は九時を指していて……。軽く絶望した。


 やばいやばい。そんなつもりじゃなかったのに。


 お、落ち着け、そうだ!

 こういう場合は、素数を数えるんだ。

 えっと。えっと。あれ……。そもそも素数って何だっけ。


 だめだ。頭が、こんがらがってきた。


 いや、知ってる。知ってるわよ。それくらい。今はちょっと思い出せないだけ。そうよ。そうに決まっている。

 あれでしょ?

 1、3、5、7のやつでしょ?


 なんだ! やっばり覚えてるじゃない。もう、このう!


 はあ――馬鹿みたい。


 さっきのは、わたしの胸の中にそっとしまっておいて。

 気を取り直しつつ。

 

 靴を履いて外に出た。


 日差しが眩しいわね。

 肌が焼けそう。

 

 そっと手で顔を覆う。

 意味はないけど。

 

 道路を歩き、脇道に入る。

 一本道を真っ直ぐ進むと、わたしの好きな神社がある。

 有名な神社で、平日でも参拝する人はチラホラ見える。


 早い時間帯に行かないと、混むこともあるので、なるべく早く行くようにしている。


 さあ、お参りだ。

 意気揚々と鳥居をくぐる。


 鳥居の先にあるのは、本殿だ。

 敷地内にもいくつかあって、本殿は最後にお参りする。理由は、まあ、人が多いから。


 さすがに、あの中に混ざる勇気は、わたしにはない。


 お参りも一通り終えて、帰るか! と思ったけど、まだ行っていない場所があった。


 なんと、神社の中に、トトロの森があるのだ。

 まあ、わたしが勝手に、そう呼んでいるだけなのだけれども。


 雰囲気が少し似ている。


 五分くらいで歩ける、ハイキングコースだ。


 歩いていると、一本の大きな木が立っている。その木を見上げて今日も立派だなぁとか思って、無駄にお辞儀をしてみたりして、運気をもらった気になって満足して家に帰る。


 いつか神社をモデルにした話を作ってみたいと思う。

 歯車の巫女に組み込んでみようなか。

 より雰囲気とか伝わりやすくなるかも。


 うん。アリね。


 家に帰って、ちょっと早いお昼ご飯を食べる。

 幸せを噛み締めつつ。

 昼寝をしつつ。


 起きて目覚ましを見ると、十九時を指していた。


 あれ。わたしの休日が! やっちまった!!!


 というか、まだ小説書いてないよ。とほほ……。


 ある意味、充実した一日といえるかも。


 はあ。推敲しよう。


 その前に、ユーチューブを……。


 ちょっとだけ、ね?

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