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プログラマーの見る夢は?  作者: まっこ
第5章 プログラマーの日常
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第9話 新しいガジェットは大好物

「迫野さん、電子メモ買ったんですか?」


「うん、ついに買っちゃった。

 打ち合わせとかなら、こっちの方が良いかなと思ってね」


「ノートPCで良くないですか?」


「ノートだと打ち込むのが手間だったけど、こっちなら書いたものがそのまま残せるからね」


「へぇ、どの位残せるんですか?」


「確か7000ページ分だったと思う……」


「それ位あれば、そうそう困りませんね」


 迫野さんが、以前から偶に口にしていた電子メモを購入してきた。

 今日はその初日で、2人きりの製品レビュー会が行われていた。


「使い心地はどうですか?」


「そうだね、書く分には画面に引っ掛かったり滑り過ぎずだから、悪くないと思うよ」


「なら、良いじゃないですか」


「でもね、感圧式のせいなのか、手を置いて書いていると、置かれた手にも反応するのか、伸びた線が書かれることがあるんだ」


「うえっ、面倒そうですね」


「手を液晶の上に置かないで書くか、何か硬い薄い板を、液晶に当たらない様にベゼルの上を跨ぐようにしてやらないと、変な線だらけになっちゃうのがね……」


「う~ん、使い難そうですね」


「だから、ホームセンターで、この薄い鉄板を買っちゃったよ」


 何で電子メモに鉄板が挟めてあるのだろうと思ったら、そう言うことだったのか……


「これで、気にせず書けるようになったよ」


「変な手間が掛かりますね」


「まぁ、スケジュール帳とかの機能もあるし、大体良い感じだと思うよ」


「これで、進捗管理もバッチリですね?」


「プログラムも作ってくれたら、言うことないんだけどねぇ」


「そうしたら、僕ら皆失業しますよ」


「それなら、商売を替えるだけだよ」


 そう言って笑っていた。

 そうして、電子メモを迫野さんから手渡された。


 暫く使ってみて、電子メモの感想を話す。


「迫野さん、これ、もうちょっと見やすくできないんですか?」


「うん、それで固定されているっぽいんだ。

 俺ももうちょっと見やすくできないかな? って探してみたんだけど、無いんだよね」


「電気の下だと、光が反射してちょっと見難い所とかできちゃいますね」


「それでも、前の型と比べて見やすくなったみたいなんだって。

 それなら輝度調整を付けてくれれば良かったのにさ」


「輝度調整を付けたくないポリシーでもあるんでしょうかね?」


「コスト削減とかか? そんなところでコストをケチるのなら、他の所でケチれって思うけどね。

 まぁ、輝度調整で多少値段が上がっても、気にせず買うと思うけどね」


「電池が持たなくなるんですかね?」


「充電しなくても1か月位は持つらしい。

 最大輝度で半分になったって、半月は持つのなら十分だよ。

 どうせ、使わないときは充電しっぱなしにするだろうし」


「そうですよね……会議何て長くても2時間、まぁ頑張っても4時間ぐらいでしょうし、その時間が持てば誰も文句言いませんよね?」


「偉い人にはそれが分からんのですよ」


 おっと、某機動戦士アニメのネタをぶっこんで来た。

 一応、大学時代に隣の部屋の奴に「基本的必須科目だ」と見せられたから、ネタ元は分かった。

 その後、某使徒アニメも「応用科目だ」と見せられた時には、俺は何をしているんだろうと思ったが……こんな所で役に立つとは思ってもみなかった。


「輝度調整は飾りではないんですね?」


「そう返すか」


 迫野さんが再び笑っていた。

 で、何の話だったっけ?


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