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プログラマーの見る夢は?  作者: まっこ
第5章 プログラマーの日常
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第4話 身体が資本です

 インフルエンザから復帰の初日、ノートPC持参で出勤した。


「おはようございます。

 お騒がせしてしまい、申し訳ありませんでした」


 出勤したその足で、そのまま北地課長の席へと向かった。


「おはよう。

 もう大丈夫なのかい?」


「はい、熱自体は2日前から下がっていたんですが、出勤停止で来られませんでしたので……」


「まぁ、インフルエンザになったのは仕方がないよ。

 あんなものは、宝くじに当たったみたいなものだからね」


「お借りしていたノートPCですが、どちらにお返しすれば良いのでしょうか?」


「それは、迫野君に聞いてもらえるかな? 迫野君が全部手続きをしていったんだ」


「分かりました。

 失礼します」


 北地課長の席から移動を始める。


 大砂さんにも挨拶とお詫びをした後、迫野さんの席へと向かう。

 中垣内さんは、当然ながらまだ来ていないので、後回しだ。


「迫野さん、おはようございます。

 色々とご迷惑をおかけしてしまい、済みませんでした」


「おはよ~。

 そうか、今日から復活だったっけ?」


「はい、それで、お借りしていたノート何ですけど、どちらにお返しすれば良いのでしょうか?」


「あ、それは、俺が手続きと化しておくから、預かるよ」


「そうですか、それではお願いします」


 迫野さんへノートPCを返す。


「で、ゆっくり休めただろうから、また、今日から頑張ってもらうからね」


「……はい」


 ゆっくり休めたかと言われれば、微妙だった。

 確かに出勤ラッシュの人込みとは無縁だったし、作業時間も大体定時で終えていた。

 だけど、作業は全くしなかった訳ではない。

 『ゆっくり休めた』とは、作業をしなかった場合を言うと思っていたのだけど……


(さてと……)


 PCの電源スイッチを押し込み、PCが動き出す。

 病み上がり早々、通勤で半分位持って行かれたHP(ヒットポイント)を、途中で買ってきた翼の生える飲み物(エリクサー)で多少回復する。

 朝っぱらからだろうが関係ない。

 病み上がりなんだから、早めの回復は重要だと思う。


 この後、中垣内さんの所へ行き、大幅な精神的ダメージを受けることとなった。

 何処かにこの精神的ダメージを、少しでも回復する飲み物を売っていないだろうか? 別に飲み物に拘っているわけではないので、何でも構わない。

 ただ、違法な方法は御免こうむりたい。

 そんなものを探して買いに行くような暇があるのなら、1行でも多くソースを書くなり、1件でも多くバグを潰すなりに時間を使いたい。


 すっかり社畜の考え方かも知れないけれど、実際、そのようにしか考えられない。


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