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プログラマーの見る夢は?  作者: まっこ
第3章 対お客様
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第4話 覚悟、完了

 大砂さんに議事録の確認を取りに行った時に、佐藤さんから電話が入った。

 先ほどの話の事だろう。


 席へ帰ろうとすると、大砂さんが手で「此処に居て」と言う様な動作をしていたので、その場に留まった。


「それでは失礼いたします」


 大砂さんが受話器を置くと、大きく一呼吸して俺の方へ向いた。


「どうやら、やる方向で決まったそうだ。

 これからスケジュールを引き直してみるけど、かなりタイトなスケジュールになると思う。

 その後、誰かヘルプを頼めないか聞いてくるけど、ちょっと難しいかもしれない。

 他も丁度、忙しくなるタイミングなんだよ。

 申し訳ないけど、水島君だけで頑張って貰うことになるかも知れない」


「それって……」


「休日勤務は勿論、徹夜作業も十分にあり得ると思う」


「そうですか……」


 入社してからこれ迄、終電近くになる事はあっても徹夜は無かった。

 それが、突然、徹夜もあるかも知れないと言われるとは……実際に会社に寝泊まりしている人は入社の翌日に見たし、迫野さんも対策何度か会社で寝泊まりしたのを見ていた。

 自分の身に降りかかるまでは他人事だったが、こう宣言されると戸惑うばかりだ。


「まぁ、遅かれ早かれ皆が通る道だから、準備はしておいた方が良いと思うよ。

 迫野が慣れているから、色々と聞いておくと参考になると思うよ」


「分かりました」


 大砂さんに軽く一礼して、自席へと戻る。


「どうした? 軽くショックを受けたようだけど?」


 迫野さんが、いつも通りに椅子ごと此方の席へと移動してきた。


「大砂さんから、今度の仕事がかなりタイトになるから、休日出勤、徹夜作業もあり得ると言われて……」


「そうか……ついに水島も徹夜デビューか。

 まぁ、遅かったんじゃないかな?」


「そうなんですか?」


「あぁ、中垣内さんが結構な量の仕事を熟してくれちゃうからな。

 多少の仕事なら、中垣内さんに振っておけば良いから」


「じゃあ、今回も中垣内さんにヘルプに入って貰えば……」


「中垣内さんは今、2件のリリースが重なっているからな。

 これ以上振ったら、流石に死ぬと思うぞ。

 諦めるんだな」


「迫野さんも忙しいですよね?」


「そうだな。

 あれのリリースが無ければ、手伝ってあげられると思うんだけどね」


「徹夜に備えておいた方が良い物って、何がありますか?」


「そうだね……前にも言ったけど、寝袋があれば横になって寝られるからあった方が良いと思う。

 『封筒型』ってやつだと、毛布代わりに出来るものもあるから。

 後は、床の上にそのまま寝ると痛いから、マットがあった方が良い。

 インフレーターマットってやつだと、小さく畳めるから便利だと思うよ。

 まぁ、アウトドアの店に行けば色々揃っているから、行って見ると良いよ」


「使うのは、思いっきりインドアですけどね」


「それは言わない約束だよ」


 次の休みの日にでも、アウトドアショップへ行って見よう。


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