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天然とはどんな状況であろうとも天然であったりする

グゥゥゥ〜……

1時間程度の睡眠はとった…。

睡欲の後にあらわれたのは食欲である。

なにせ昨日は夕飯を食べることができなかった。

っていうかこの状況で食べるとか無理か…。

とにかく何も食べてないから正直空腹。

人間3日は食べなくても生活できるとはいうけれど……。

これはキツい…やっぱり体験して初めて気づくことってあるもんなんだなぁ〜。

グゥゥ〜〜…

ワタシノ、ハラノ、ムシハ、ナキヤンデクレナイYO!

…………。

ただちょっと前から気づいてたんだけどさ。

腹がなると少し楽になる…。

これは本当。

若干空腹が減るというか…うん、そんな感じ。

いまだオレは宇佐凪に背を向けていた。

宇佐凪は宇佐凪で何かやっているらしく紙袋のグシャグシャという音が聞こえてくる。

体育倉庫で紙袋といえば……?

何だろう?

バドミントンの羽根?ソフトボール?

いやああいうのはもっと別のものにはいってるはずだ。

じゃあ…何だ?

空腹を紛らわせるために折り紙?

いやそれはないか…。

宇佐凪は天然系だから折り紙なんてやったら結末はもう……。

う〜んわからん!

非常に気になったオレはさっきのことを一時的に忘れて宇佐凪の方に寝返った。

「ん?起ひはの?おはおう」

オレは一瞬言葉を失う。

オレが……空腹でつらいというのに……。

こいつは……。

こいつは……。

「何で肉まんなんか食ってるんだよ…」

正座を崩した体勢で片手に紙袋を片手には肉まんを…。

宇佐凪はニコッと笑うと紙袋を少々あさる。

「ひょっほあっへえ。へぇっほ…」

………。

肉まんを口にはさみながらしゃべっているため何を言っているのか理解不能。

ただオレに何かを語りかけているのは分かった。

いったい何を伝えたいんだ…とりあえず肉まん食べてからしゃべれ…。

すると宇佐凪は紙袋からクロワッサンを取り出す。

「ほへはへへ〜」

ホ行で話すな!

といいたかったがどうやら持っているクロワッサン。

それはオレにくれるらしい。

宇佐凪はそれを渡そうと一度立ち上がりオレに近づく。

「ひゃっ!」

本当によくわからない…宇佐凪…。

キミはどうやったらマットとマットの間にそうもうまく足をいれられるんだ?

宇佐凪はそのまま体制を崩しオレに倒れこんだ。

まだ倒れこんだだけならまだマシだ。

オレの口にくわえられているもの…。

当然…クロワッサン……。

ではない……。

オレの口にくわえられているもの……。

それは……

宇佐凪の口にくわえている肉まんだったのだ!


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