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鈍感が天然を研究しても何もわからなかったりする

戦闘開始から1時間経過。

現在時間9:00ジャスト(だと思う)。

今のところ変わったことなし。

安全確認よし、連絡を終了する。

……………。

う〜む、若干眠気が残ってるな〜。

朝日目に痛し…って感じ。

ほんの少しの睡眠欲とほんの少しの目痛。

とりあえず精神的身体的痛みはそれだけ。

「ふぁぁ〜」

宇佐凪が断りもなく大きなあくびをした。

断りがいるかどうかはどうでもいいけど…。

ふぁ…

オレまであくびがでそうになる。

あくびがうつるとはこのことか…。

「………」

「………」

お互いに一言も話さない。

オレはともかく宇佐凪は寝ぼけてるから当然か…。

そういえば…

寝ぼけと通常ってどうやって区別するんだろう…。

ほとんど一緒って人だっているよね。

それに寝起きでもキッチリしてる人だっているだろうし…。

………ええっと……。

……………いったいオレは何を考えているんだ…。

そんなことどうでもいいわ!

 宇佐凪が突然ちょこんと立ち上がった。

くるりと回りオレの方を見る。

そして突然の敬礼。

「隊長眠いので二度寝をしても構わないでしょうか!?」

………………。

「……は?」

「許可をいただきたいのであります大佐」

………思わずツッコミをいれたくなったわ。

「よくわからんし何でさっき隊長だったのに大佐になってんだよ…」

「…………係長!」

「オレは隊長でも大佐でも係長でもないわ!」

知ってると思うがオレは学生だ。

「…………」

「…?」

突然宇佐凪の応答が消えた。

一言もしゃべらず敬礼をしたまま固まっている。

不思議に思ったオレは立ち上がり宇佐凪の顔を見た。

宇佐凪の目はオレをとらえているワケではないようでオレが動いても目がついてこない。

…寝てるのか…?

ちょっと実験…宇佐凪の鼻をつまんでみる。

ピクッと宇佐凪の体が動いた。

だが目覚める様子はない。

「………………ふきゅ…」

「……ぶっ…」

一瞬本気で笑いそうになってしまった。

もうちょっと悪戯(いたずら)したい気分ではあるが必要なことは分かった。

こいつは目を開けたまま寝ている。

若干目を開けたまま寝ているのはちょっと怖いけど…。

しかも何の夢見てんだ…。

どうやったら隊長と大佐と係長を同時に出せる夢が見れる…。

隊長と大佐はともかくなんで係長?

身分も職場も全然違うし……。

スーツをまとって戦場で戦ってるのかよ?

ありえないよねありえない。

天然典型様の見る夢は未知なことが多すぎるよ…。

是非この機会にそれを研究してみたく思うよ…無理だけど。

……さーて…これをどうするか…。

起こしてもいいがこのままにしとくのもおもしろい。

あーでも風邪ひいてもらったら絶対うつるしな…。

やっぱり起こしたほうがいいかな。

少し残念つつ宇佐凪を起こそうと声をかける。

「お〜い宇佐凪さ〜ん?朝ですよ〜」

「………………」

返事がない。

おそらくまだ係長たちと戦場にいるようだ。

鼻と口をふさぐ。

「おーいもう戦争は終わったぞーおきろー」

さりげなく棒読み。

訂正、かなり棒読み。

「       」

何かしゃべろうとがんばるが口をふさいでいるためしゃべれないようだ。

「………」

ほんの情けでオレは口をふさいでいた指を放した。

その直後に宇佐凪の口が華麗に動く。

「我々の勝ちだー!ワァーーー!!」

そして突然腕を挙げ万歳(ばんざい)をした。

………………。

宇佐凪が目をさましたようだ。

「あれ?前原クン何やってんの?」

倒れこんでいるオレを見ながら言う。

思わず殴ってやりたいという欲をおさえつつ返答。

「キミが戦場で勝利したときにふきとばされたんだよ…!」

「…………」

一瞬黙り込んだかと思うととぼけたように首をかしげて言った。

「戦場?ナニソレ?どこにあるの?」

思わず息をのむ。

宇佐凪がウソをついているということは考えにくい。

天然って…そういうのすぐ忘れるんだ…あんな過激な夢見てたのにね?

「もういいよ…戯言(ざれごと)だと思って流してくれ…」

諦めた…これ以上話してもムダだ。とオレは確信した。

だが新たに分かったことを1つ。

天然は夢を一切覚えていない。

うん、これ必須。


「そういえばね?夢で隊長と大佐と係長で3時間寝てどれだけ睡眠欲に耐えられるか!

ってのをやってたんだけどね?私途中で3人に白旗あげたんだけどダメって言われて…。

んで我慢してたら3人ともばたんきゅうだったんだよ〜」

「そうかそうか夢でな〜…………」

夢でな?夢で?夢…。夢!?

あ〜夢…夢ネェ………。

……………夢か!?

「いやぁあれが夢だったなんて今でも信じられないほど嬉しかったんだけどな〜」

「あーそーですか…」

「うん!!」

宇佐凪の満面の笑み。

…………新たな天然の情報…完敗、というか完封。

………………とりあえずこれから分かったことを1つ。

天然は夢が盛大であることとその夢を思い出すことは容易である。

これ必須………なんだよな?

ほんとに…。

今度こそ!確定!

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