第39話 サマースの日 -魔法を覚えて-
わずかばかりの金では心ゆくまで飲むことも叶わなかった。オレとサマースは肩を落として歩いている。
契約時は紙に書くことが大切だとオレは学んだ。思えば枢密院は、ここ一番の議場で帯剣していなかったことと言い、楽をしたがる傾向がある。腰元に剣を差すのは、ご老体には重いかもしれんが、だからといって雇った用心棒から剣を取り上げて相手と対峙することはあるまい。
おかげで一瞬とは言え、オレは丸腰になってあの議場の中にいたことになる。もしもオレがあの場で斃れ、その正体がフォルテの第七王子と発覚したときには、おそらく枢密院の首だけでは足りないだろうなと、オレは思う。
足りない分は、フォルテからの宣戦布告で奪って行くことになるのだろうか。
フォルテがライムから欲しいものと言えば…………、そこまで考えて、ないな、とオレは思った。
文明の進み具合がフォルテと他の五大国では天と地ほども違う。母さまの未来召喚で得た文明は、圧倒的な国力の差となって、すでに国民総生産でも明らかになっている。
そして国民総生産という概念を他国で語っても、決して理解されることはないという状況だ。それほどまでに文明差が開いている。それでも交易があるのは、物産貿易として、食料品、特産品と、人に必要な物があるから貿易として成り立つわけで、いわゆる嗜好品以外では価値が見出されていない。
世では五大国と謳われてるが、フォルテからすれば五大国の他の四カ国に対して、細々とした未来技術が流されているだけに過ぎない。
「おい、ヒュー」
「ん? 何だ、サマース」
「いくら褒美を決めてなかったからとは言え、我らの希望も聞かずに、一方的に報酬を渡されるのはずるいと思わんか? 思うだろうっ」
「そうだな。しかし…………」
「しかし何だ、ヒュー」
「王都からの帰り途、枢密院殿が調子にのって年寄りの自慢話、じゃなくて演説を打つために立ち寄った町々の、その町中で貴公、あの時オレに言ってただろう。『まぁ年寄りだからな。許してやれよ』と。そう言っていただろう」
「言った。だがあの時はあの時だ」
「おい、なんだよその返し。ちょっと感心してしまったではないか。いや、そうじゃなくて、許さないのはオレだけで、貴公には美味しい話がたんまりと来ているはずだ」
枢密院のところで話が止まっていても、来てる物は来てるのだ。いわばサマースは時間の問題なのだ。
そしてどこぞの貴族の元に転がりこめば、それで枢密院との縁も切れる。言ってみれば目くじら立てて責めるほどのことでもない。
それにオレはその枢密院に、これから門番として世話になるつもりなのだ。雇い主の悪口は、あまり聞いていたいものではない。
するとサマースが裏側をぶっちゃけた。
「枢密院殿が、今度は王の戴冠式があると、オレにそう云ってきた」
「は?」
「だから新王の戴冠式だ。その戴冠式の時に、オレが別の誰かに仕えていたら、いろいろと貴族の間でまずいことがあるらしくてな、とんと話が来ない。わかるであろう。手を引いてるのが現状だ」
悲しい顔でサマースはこう言うが、それは本当だろうか、とオレは思った。実は枢密院がサマースを他の者に渡す気がないのではないかと思えた。
思わぬ門番のライバルになるのか。
オレがそう警戒したところで、サマースが思いだしたように言った。
「そういえばお前に訊いただろ、雷装かけてないかって」
「ああ、あったな。そんなことが」
国政会議の帰りに夜襲を受けて、撃退したあとにサマースがそのようなことをオレに尋ねて来ていたのだ。
「それがどうした」
「黙っていたが、俺が尋ねたその直後に、ようやく雷装が切れたようだったぞ」
「うん?」
「あれが限界時間か」
「ずっとかかってたのか」
「ああ」
つまり国政会議の場からずっとサマースは自分に雷装がかかっていたと言っているのだ。正直、驚くべき効果時間の持続だった。
しかし、特別何かした覚えもないというのに、直後に切れたということは、何かあったか、あるいは何かしたかな?
「あ」
「どうした」
「今度からちゃんと解除するから」
貧乏神さまたちを送還した時に切れたのだ。いや、二柱の神々が気を遣ってくれたのか? むしろその可能性の方が高い気がした。福の神さまは貧乏神さまとオレがすることを楽しそうに観ておられた。
コムロには残り、サマースのは消えた。
「魔法の本は早急に必要だな。はやいとこ枢密院殿の門番にすべりこんで、金策を確保せねば」
「何だ、まだ諦めていないのか」
「あそこは絶好の職場なのだよな、オレには」
「リア殿がいるからな、お前には。近くて、ある程度閑職で、収入が安定して、おまけに移動がない。なにせ門番だからな。門は動かぬ」
「その通りだ。リアに何かあった時にはすぐにでも駆けつけられる」
「そこに魔法の本でもあれば、それをじっくりと試す時間もあるというわけか」
「そう。そうなるな」
「アーサー流の門下生としてはあれだが、まぁ、お前の魔法は凄いからな。基礎から見つめ直せば、威力も効果ももっと安定することになるだろうな」
サマースが腕を組んでうんうんと頷いていた。
しかしサマースは知らないが、ある意味、オレの魔法は召喚魔法であった。だがそれをサマースにしても良いのかと自問し、サマースなら構わないなとも思った。そう約束もしたし…………、何よりオレの身代わりで表舞台に立ってくれた友なのだ。
フォルテの意向など、第七王子の意向ということで上書きだ。どうせ言わねばわからないことでもある。使っているのは魔法なのだ。
「と言うことで、ヒュー」
「なんだ」
「さぼりついでだ。貴公が魔法を覚えたという水を試しに行こうではないか」
「それはお前の推論で、実証されたわけではないぞ」
「そうだな。でもお前は覚えられたのだろう」
「ああ」
「では行こうではないか。それにこのままではムシャクシャしていかん」
たった一杯では足りなかったらしい。だがその気持ちはオレも同じだ。
「それにさっきお前は解除してくれると言ったが、そんな必要はない。今度からは自分でやればいいのだ。何せ今から覚えるのだからな」
確かに、その方が手がかからなくてオレは助かる。サマースは自分の評判に見合った実力を手に入れることになる。国政会議の場で出来ていたことが、後になって出来なくなったでは、サマースの今後にも差し支えるのだ。
サマースはオレの代わりに矢面に立ってくれた側面がある。本人には檜舞台と思ってもらったし、そう誘導もしたが、本質はオレがフォルテの王子で身動き出来ないところを救ってもらったのだ。
それに約束もした。
約束を、したのだ――。
「よし、いっちょ行くか。枢密院とはちがって約束を果たしに」
「お、それいいな。いっちょ行くぜ。約束を果たしに」
「おう、ドカンと行くぞ。今度こそお大尽だ」
そう。こう言ったのには訳がある。持ち合わせの金ではお大尽とは行けなかったのだ。
ちなみに季節料理屋ゲソにおいて、オレとサマースはラガーを一杯ずつしか飲めてない。だからこっちをお大尽で行くのだ。
「ドカンと行くぞ。こんちくしょー」
「応。イケイケ。ケチな枢密院と違ってヒューはガバガバだ」
「いや、ちょっと待て。何だかその言い方は微妙に傷つくぞ」
「枢密院より度量があると言ってるのだ。妙なことを勘繰るな」
「そうか。ならばいい」
「そうそう。我らは枢密院の爺さんとは違うのだ」
「そうだ。オレはガバガバだ」
しかし酒の勢いを借りてるとはいえ、
「やはり何かが違う気がするのだが、いいのか?」
オレが振り返ってそう言うと、サマースはその場でぷっと吹き出し、オレが尚も食い下がると今度こそ高らかに笑った。
◇
オレたちは外套を羽織り、連れ立って魔法を覚えに行こうとダルマーイカの町を出た。川縁には橋が架かり、右に行けば我が家のある方向、左に行けば川の上流にある水車村へとつながっている。オレたちが目指す場所は、オレが魔法を覚えたきっかけの場所、町外れに流れるダルマーイカ川の畔だ。そこに足を向ける。空には日が昇り、青空も見えているが、山並みの向こうに黒い雲がわいてるのが見えた。雨雲があるということは、じきに上流で降った雨が流れて来、ダルマーイカ川の水量も増えることだろう。
橋の袂から覗きこんでみると、その兆候はすでに現れていて、新たな水が混ざったことで水が若干にごっていた。
「おい、サマース。これは雨に遭遇する前に、川を遡った方がいいかもな」
「この川の水が材料なら、ここいらでもよくないか?」
「いや。ここらの水は、魔水としては薄いぞ。もしかしたら濃さは日によって違うのかもしれんな。雨が集まって来て薄まってるのかもしれんし」
「それは困るな。魔法を覚えなくてはならないのは俺の喫緊の課題だ。いずれ巷で魔法の達人扱いになってもおかしくない…………。ではもうちょっと堰気味になってる上流ならば、濃いままになってる場所もあるかもってことか。その可能性は?」
「あるだろうな。実際オレがつかった水はもっと上流だった」
「なら、もうちょっと遡るか。人に見せるものでもないしな」
そして思い出した。そういえばサマースは、この魔法を覚えた経緯を話した時に、人には言うなと釘を刺していた。
「そうだな。ここで人目について、魔法がどうこうなると思われでもしたら、オレも面倒臭い」
「声も小さくな」
「了解だ」
そうしてオレたちは町を出て、川沿いの道を上流へと向かった。
このまま歩いてトライデントの家にまで行くのも良い。今ならティナも居るだろうし、まさかサーバ城にもう戻っているという事もあるまい。アート王の密書を頼まれたからには、それなりの部署で働いてるのだろうが、サーバ国内はもちろん、城内もしばらく忙しいことこの上ないだろう。
一度は離脱した、病み上がりのティナにかまうほど、暇ではあるまい。
「お。あの辺りが良いな」
「どの辺りだ」
「石組みの荷揚げ場があるだろう。あれのちょっと先だ。良い感じで淀んでる」
川が曲がって、その湾曲を利用して周辺の農家の農作物を運ぶ荷揚げ場が、おおきな石でゴツゴツと組まれていた。その荷揚げ場のおかげで水が素直に流れず、くるりと回って淀みとなっていたのだ。
あそこは魔水が濃い。
サマースが目を眇めてオレの言ったところを見た。
「俺にはちっともわからんぞ」
「魔水が濃いだろうが」
「わかるのか?」
「わからないのか?」
むしろこっちが訊きたいぐらいだから尋ね返したら、サマースは変な物を見るような眼でオレを見た。
「オレをそんな眼で観るな」
「いやしかし、適当に言ってないか、お前」
「なら、ここで土を盛り上がらせてみろ」
サマースがやれやれと肩を上げ、素直に土魔法で壁を展開した。
足の甲の高さほどの壁が盛り上がった。
「呪文も唱えてないからな。こんなもんだ」
「ではオレの言った、荷揚げ場の先に、今のとおなじ魔法をかけてみろ」
「遠いから今みたいなわけにはいかんぞ」
「やる前から無理とか言うな」
「しかし地形の確認すらしていない」
「いいんだよ、適当で。あの場にある、真水を吸った土に働きかけるだけだ。ほれほれやってみろ」
「出来なくても笑うなよ」
「ははは」
今度はオレが高らかに笑った。
すると荷揚げ場のところに、これまでなかった壁が出来ていた。ちょうど防風壁のようになって、川の上を流れる風の通り道に、農作物が飛ばされる心配もなくなるような壁だ。
「マジかよ」
「出来たではないか」
「その…………魔気や魔水の濃さも、わかるようになるのかな」
「知らん。魔法を覚える前からオレは出来てたような気がするし」
「光の適性があった者の才覚かな」
「聞かれてもわからん。魔法は素人だ」
それを聞いてサマースが本気で苦笑していたが、しょうがない。オレは本当に魔法に関しては無知同然なのだ。
「だが結果は出た」
「ああ、そこは文句ない」
「ではやるか。魔水よ、来い」
オレは水魔法を発動して、あの荷揚げ場近辺の魔水をこちらへと掻き出すようにして流した。ダルマーイカ川の川縁まで降りて、その流してきた水を掬う。
透明で、濃くて、オレが召喚陣に魔法を組み込んだ時と遜色ない魔水がオレの手の上に乗っていた。
「はじめるぞ」
「頼む」
サマースの眼が、オレの左手に乗っている魔水に釘付けになっていた。
オレは、オレの中にある召喚陣を、サマースに付与するために手の平のうえに展開した。すると召喚陣が展開されるにつれて、手の平にのっけてた魔水がじわじわと蠢き、ゆっくりと召喚陣のかたちを形作ってゆく。その構成されて行く召喚陣を見ながら、サマースが興味深そうにつぶやいた。
「変わった魔法陣だな」
「言うなよ?」
「わかってる」
呪文は唱えない。既にこの召喚魔法陣はオレの魂に刻み込まれている。だからオレの持つ召喚陣を手の平に再現して、それをサマースに付与するだけであった。
魔水の色が黄色や緑、茶色や黒、それから無色に戻ったりと、色味の変化と同時に輝きも放ったりして、まるで虹色の七変化のようであった。
じっくりと腰を据えて見てるサマースに言う。
「オレの手の平の上に、手を乗せろ」
「了解だ」
サマースがオレのうえに手を重ねた。
すると水の中で茶色い閃光が奔った。重ねた手と手の隙間からもその茶色い閃光がこぼれている。
(ヒュー・フォルテ・ハーグローブの名において付与する。契約だ)
オレが心の中でそう宣言すると、茶色い閃光は消えた。サマースが重ねた手を離すと、オレの手の平のうえには最早魔水の欠片も残っていなかった。
「成功だな」
「そうか。じゃぁ早速試してみるか。どうすればいいんだ?」
「いや、オレに聞かれてもわからん。何となくだ」
と言ったオレの口をサマースの手の平が覆った。
「う゛おい」
嗜めたがまともに発音が出来なかった。それどころか、シッとこちらが黙らされた。サマースの眼はオレの後ろを見つめている。ちょうどサマースが壁を作った辺りを見てるようだ。
オレが振り返ると、サマースの作った土の壁に無色の閃光が当たって、バチッと爆ぜて崩されていた。あの壁は結構な厚みがあったはずだが、それが一瞬で崩されていた。尋常でない何かが起きたようだった。
空間が裂けて、無色の閃光がだんだんと勢いを増し、荷揚げ場一帯の空間が弾けている。そして空間の裂け目からニュッと何かが出て来た。
鋭い先端が、空間から出て来るにつれて太さを増して行く。黒のような茶色のような、槍にも似たその異様な形状が、何もない空間から伸びて来てるのである。
「何だ、あれは」
「しっ。静かにしろ」
サマースが腰を屈めて完全に臨戦態勢に変わった。そして槍が実は角であることがわかった。黒い馬体が雄々しく圧倒的な量感を持って空間の裂け目からその頭を出していた。
「魔物じゃないか。しかもでかいぞ」
角が後ろにも重なってるのが確認できた。一本の角ではなく、二本の角が、その馬の頭からは生えていた。
剣に手をかけたサマースが驚きの声を上げた。
「二角獣? バイコーン? 何であんなのがいるんだ!」
「やばい魔物か?」
「ああ。あれはヤバい。騎士団出動レベルの案件だ。ユニコーンの真逆だ」
そうしてサマースは辺りに目をさまよわせた。
「どうした」
「おとぎ話では、バイコーンは魔王とかその幹部が乗馬する馬らしい」
「あー。魔王伝説か。いい作り話だよな。幼心にワクワクした。人の闇を一身に背負ってく魔王伝説。格好いいと思ったもんだ」
「は? 魔王は恐怖の対象だろうが。なんで人の闇を魔王が背負うんだよ。どこで聞いたんだ、お前のおとぎ話は」
「母から」
「サービス精神の旺盛な親だったんだな。まあいい。どうする、逃げるか? 道場に行ってロッド先生にアーサー騎士団出動してもらうのが無難だと思うが」
今ならまだ頭までしか出て来ていない。この様子だと馬体が全部出て来るまでそれなりの時間はかかりそうだと、サマースはそう言ってるのだ。
しかし――。
オレの視点は少々違う。
魔法の視点でもないし、剣士の視点でもない。召喚士としての視点である。
見たところ――。
あのバイコーンは召喚陣もないし召喚された物でもないようだ。だがしかし、空間が裂けてモンスターが出て来るというのは問題だった。そんな事例をオレは聞いたことがない。むしろ似たような症例として、オレの知る限りの知識で思い当たるとすれば、陣無しで異界渡りをして来てるようにも見える。
――陣無しで。
「魔水に惹かれてこの地に来たか?」
オレの仮説による、体内環境による差でライムの魔法使いの魔法が強いのならば、この川の水で異界渡りを完了しようとしたバイコーンは、ただのバイコーンよりも強いということになるわけだが…………。
「サマースはロッド先生にと言ったが」
「ああ」
「我らで対処しないか? この近くにはティナも居る。我らがロッド先生を呼びに行ってる間に水車村が襲われたら寝覚めも悪い」
「だがそうなると、倒すのが絶対条件だぞ。取り逃がして、よそに被害を出したら、ロッド先生に、延いてはアーサー騎士団に怒られるのだけは覚悟しとけよ」
「いや、その場合はモンスターに殺されてないわけだから、どうなんだろうな、その前提条件は」
「うるさい。そういうこともあるって話だ」
そしてサマースが、ふん、と鼻を鳴らした。
「ちょうどいい。ヒュー、お前が先陣をやるか。議場では人の目があったから俺が先陣だったが、今は誰もいない」
ダルマーイカ川の畔には、人っ子ひとり居なかった。
「あー、そうだな。しかし、あれはやばいのではないか?」
「お前、全然ビビってねーじゃねーか」
「ビビってと云うのがよくわからんが、言いたいことはわかった。怖じ気づいてはいないな」
「それは今もだろ」
「ああ」
うむ、と言いたかったが、ああ、と答えた。こうしてオレも少しずつこの地に馴染んで行くのだろう。
「じゃぁやれ」
サマースが短く言った。
こういう端的なところは、サマースが時と場をよく理解して動いてると思わせてくれるから、サマースのこういうところをオレは高く買っていた。
迷いもない。遅滞もない。そしてそれはオレも同じであった。
オレがサマースに頷いて、石組みの荷揚げ場のほうへと歩いて行くと、見せてみろと後ろからサマースが声をかけて来た。
ちらと振り返ると、隠れてれば良いものをサマースは逃げずにその場に立ち上がり、バイコーンの前にわざわざその身を晒すように立っていた。
しなくても良いのにそんなことをするサマースのそれを見て、サマースは、案外に二人で立ち向かう気だったのかも知れないと思った。気の良い奴である。




