第二話「出会い2」
第二話書きました
「おーい、座って良いの?」
彼女のその一言で僕はようやく、目を逸らしながらも
「別に、良いけど」と返事ができた。
彼女は静かに僕の隣に座った、
僕はその仕草に僕にはない、大人の雰囲気というものを感じた。
「君、サッカー部のマネージャーなの?」
ー見られてたのか。でも、僕の失敗ついては触れないでくれるだろう。
「いや、僕は元々来るはずだったマネージャーが風邪で来れなくなったからその代理でね。」
「だからかー、いや〜迷惑かけてたね〜。」僕の期待はすぐに打ち砕かれた。
「いや、あれはマネージャーが急に能力低下してその事によっていつも、いて当たり前の存在になっているマネージャーの有り難さを再認識するという僕なりのパフォーマンスなんだよ。」
「へ〜、そうなんだ。じゃあ、今度私のマラソン部も手伝ってよ。」
「そういえば、君マラソン部なんだ? うちの学校に有るのは知ってたけど、どんな活動してるの?」
「あー、今サラッと話流そうとしたでしょ。まったく、手伝ってよ約束だからね」
「バレたか」
僕がそう言うと彼女は楽しそうに笑いだしたので僕もそれにつられて笑いだした。
ひとしきり笑い尽くしたところで
彼女は話を戻した
「そういえば、君の名前はまだ聞いてなかったね?」
「教えて、知りたい!」
大きな瞳で見つめられ目を逸らしたくなるのをこらえつつ、
「我輩は人である名前はまだ無い」と夏目漱石の我輩は猫である風に答えた。
すると彼女は「えっ、無いのー?」という最悪の返事をした。
いったい、どれほどの人が彼女に傷つけられてきたんだろう。
「じゃあ、私があなたに名前をつけてあげましょう。」
ー何故そうなる。
いや、これは本当に知らないパターンか。
「そうだなー…君は…優しいから、優、優君だ!私はこれから君をを優君と呼びます。」僕は優君になったようだ。
「じゃあ、今度は優君が私に名前をつけてよ〜。」
「君には名前があるでしょ?」
「もう、そんなこと言ってるとモテないぞー、それにこういうのはお互い呼び合うのがお約束じゃん。」
まぁ、僕の発言がこうなった原因なので仕方なく、僕は彼女について考える。
名前は思いついたのだが…
「そうだね、咲、咲なんてどう?」
「咲!花みたいに可愛いってこと?いや〜照れますな〜」
自分への自信もここまでいくと、凄いと思う。
「おーい、マネージャー!練習始まるぞ!」そうこうしているうちに昼休みの時間は過ぎ去ってしまったようだ。
僕は彼女に別れを告げ、サッカー部の方へと走って行った。
その日の午後のサッカー部のサポートの時間
僕は外周のトラックを走るマラソン部をみていた、その時の僕はマラソンというスポーツはただただ走り続けるだけの辛い競技だと思っていたが、時々近くを走る彼女の姿だけがとても神秘的に見えた。
午前の練習は午前の練習に比べてあっという間に終わった気がした。
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