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短剣

オーガが力任せに振り回すため、なかなか近づけないでいたのだが


ふと思い出す。


オーガの背後に瞬間移動をし、オーガの背に手を触れ


オーガと一緒に上空へと移動した。


上空に放り出されたオーガから手を放し、俺だけすぐに地面へと移動する。


剣の重みとオーガ地震の重みで落下するスピードはかなり速い。


猛スピードで落ちてくるオーガを、俺は真下でツルハシを構え待っていた。


落下の途中でオーガが剣を手放したが、俺にとっては好都合だ。




オーガが落ちてくるタイミングと合わせ、ツルハシを掬い上げるように振り抜く。


この一撃は頭から落ちていたオーガに直撃した。


横たわるオーガの頬に突き刺さったツルハシを引き抜き、オーガの剣に触れてみた。


黒曜石のように半透明な黒に、炎のような半透明な赤い模様が綺麗なそれは


俺が触った瞬間から、段々と小さくなっていった。


黒曜の短剣:刃先に当たった物を焼き切る短剣


ダガーのようなそれを見ていると、俺の真上から突如として陰が落ちた。



ここには俺とオーガしかいない。


すぐに陰の主を理解した俺は、短剣を握り


振り向きざまに短剣を振るう。


だが、俺が振るった短剣は当たることなくバックステップで避けられてしまった。


オーガは先程よりも動きが早い


当然だ、かなりの大きさの武器を持った状態で戦っていたのだから。


その錘が無くなったというだけで、オーガのスピードは飛躍的に上昇する。


力自慢のオーガの拳は、ただ殴るだけでも十分な武器となるので


小回りが利くようになったオーガとの戦いは熾烈を極めた。



俺がオーガの攻撃を受ければ、たった一度だけでもこの勝負が終ると思う。


幾度と無くオーガを切りつけても、怯むことなく猛攻を続けてくる。


オーガの拳を受け流す度に手が痺れる。


このまま戦い続ければ、俺の方が先にスタミナの差で負けるだろう。


どうする・・・どうする・・・考えろ。


いくら思考を巡らせようとしても、オーガの拳がそれを許してはくれない。


とりあえず、この近距離での殴り合いから離脱するために


俺は丘の上まで瞬間移動で移動した。



すぐにオーガの方へ向き直り、オーガの動きを確認すると


オーガもこちらを見つけ、ゆっくりと歩いてきた。


やはり最初に当てた、落下を利用した攻撃で無いと大したダメージは入らないか・・・。


それならばと、俺はオーガに向かって走り出した。


それを見て、オーガもまた俺の方へと走り出す。


俺よりもオーガの方が早いので、目測を外さないように慎重に瞬間移動をした。


移動先はオーガの真上で、すぐにイヤリングを発動してその場に止まった。


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