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進行妨害

イヤリングの説明が終ると、水橋さんが近寄ってきた。


「凄かったですね!急にステージに上がって来た時は驚きましたよ!」


それはそうだ、このステージの上には現在


俺と・水橋さん・石川さん、そして、急に俺が駆け出したのを追ってきた古谷さんの四名しかいない。


うん、丁度いい機会かもしれない。


「水橋さん、少しお願いがあるのですがいいですか?」


イベントに乱入した上での頼み事とは、自分が放った言葉だが失礼にも程がある。


だが、水橋さんは快く聞き受けてくれた。



「実は・・・どこにも卸したことの無い果物があるのですが、その試食会をこのまま開いてみませんか?一口サイズにすれば四十名くらいはいけると思いますが・・・。」


言うまでもない、ミュータントメロンのことだ。


スターメロンという似た物はあるのだが、どうやっても本物には劣ってしまう。


あと三日もすれば、合成樹で種が作れないか試してみることが出来る。


苗が出来たら古谷さんに譲るつもりなので、その前に宣伝しておこうという浅い考えだった。



水橋さんが何処かと連絡を取り始め、すぐに了解が出たので


俺は一度家に戻りミュータントメロンと、念のために生っているスターメロンを全てポーチにしまった。


会場に戻ると列が出来ていたので脇を通り、ステージの上でミュータントメロンを水橋さんに受け渡す。


「もう一つお願いなのですが、列に並んでもこのメロンを食べられなかった方にはすぐに帰らないように伝えてください。」


スターメロンなら一度に生る数は二十はくだらない。


足りなくなっても、家の倉庫にもどっさりとあるので持ってこればいい。



いまここで食べ逃したら一生食べられないかもしれない。


観客の和やかな雰囲気は一気に吹き飛び、押し合い圧し合いの大混乱になりかけたのだが


水橋さんが機転を利かせてくれた。


「現在ビンゴ大会の準備を進めております。もう暫くお待ちください。」


なるほど、皆ビンゴ大好きだもんな。


その後の進行も水橋さんがキッチリとこなしてくれたので、問題ごとも無く無事に終った。


結果的に進行妨害をしまくっていた俺だが、観客が喜んでいたのでと逆にお礼を言われてしまった。



帰り際に古谷さんと石川さんにこの後の予定を聞いてみると


二人とも村に帰るだけだそうだ。


移動に半日以上掛かるのに大変だなー、と思っていたが


瞬間移動が、複数人を連れて移動できるを試すいい機会なので


協力をお願いすると、二人からも二つ返事で了解をもらえた。


とりあえず肩に捕まってもらい、家の土間へと移動してみた。


移動自体は出来たのだが、HPの減りが少し早い気がする。


レベル:43 HP:360/420 技能:鑑定 幸運(微) 瞬間移動


ふむ、移動回数よりも明らかに多く減っている。


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