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「どうしたものか・・・」


大きく開けた場所に座り、辺りを警戒する。


やはり何もいない


いない筈なのだが、背筋に嫌な汗が流れる。


「くそ・・・なんなんだ?」


どうもここは良くないようだ、急いで階段まで移動しよう。


背後を確認しながら、少しずつ下がっていったのだが


突然何かに足元を払われた。


「なんだ!?」


すぐに起き上がり、周りを確認するのだが


やはり何も見当たらない。


「くそっ!」


悪態をついても状況は変わらない


わかっていても止めることは出来なかった。



足を払われた場所を見てみると、土がてかてかと光っていた。


「なんだこれ?」


近づき、観察してみると草むらに向かい一直線に続いている。


何処かで見たことがあるような気がする


「どこで見たんだっけ、最近だった気がするんだが・・・」


そうして考え込んでいると、背中にドンッ!と重いものが落ちてきた。


「ぐっ!・・なんだ!?」


背中に落ちてきたものはくっついていてなかなか離れない。


包丁で背中から少し空けて振り下ろすと


巨大なナメクジが地面に転がっていた。



「なるほど、こいつだったか」


見覚えがあるはずだ、俺の可愛いキュウリに集ってた外道共と同じなのだから。


「覚悟しろよ、くそ外道」


包丁を、ぴっと正面に構えて宣言してやると


ナメクジが、ぴゅっと何かを吐き出してきた。


「うわっ!きたなっ!」


未知の液体を投げられると、咄嗟に汚いといってしまうのは何故だろうか?


ふと頭によぎる疑問を、頭を振って他所へ追いやる。


行動が少し遅れたが、当たることは無く無事に回避することは出来た。



吐き出された液体の落ちた所を見ると、白い煙を上げてシュウシュウと鳴っていた。


どうやらイモムシの強化版のようだ。


「うわぁ・・・」


その威力にもだが、何よりナメクジの口を見てしまったのだ。


針のような物がびっしりと生えていた。


「うわぁ・・うわぁ・・・きもちわるっ!」


あれで齧られていたらと思うとぞっとする。


「さて、助かるためにも倒しましょうかね。」


気分を入れ替えて、包丁からツルハシに持ち替える。


「脅かしやがって、覚悟しやがれ!」



大ナメクジ:樹の上に好んで住み着く 技能:擬態


「技能か・・・くそ!」


振り下ろしたツルハシは、ナメクジに当たることは無かった。


ナメクジは目の前にいるというのに、ツルハシはナメクジの上で止まってしまったのだ。


ミュータントウィップ:突然変異した蔓植物


柄を蔓で絡めとられてしまったのが原因で振り切れないのならばと


包丁で蔓を切り離す。


固定されていたツルハシは、そのままナメクジに落ちて


ナメクジと蔓は消えていった。


そこに植物の苗を落として・・・


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